【インタビュー】Chicago Poodle、10周年と黎明期を語る_第一章「3人で続けることを受け入れてくれた」

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■いい旋律やなっていう楽曲さえできれば
■どんな化粧をしても変わらない

──インディーズ時代にみんなで語っていた夢や目標は?

花沢:常にいい曲を作りたいとは思っていましたね。

──花沢さんが考えるいい曲の定義とは?

花沢:リピートできる曲が定義のひとつです。

──たとえばインディーズ当時の2000年代は、青春パンクやギターロックがバンドシーンを席捲していたと思うんです。その流れに迎合しようという考えも一切無い、ブレのない状態でここまで来ているわけですよね?

辻本:それは、今の会社にお世話になるインディーズ時代の一番最初に、プロデューサーから言われたことでもあるんです。「君たちの音楽性は、前を走っているアーティストが誰もおらんから、絶対に苦労するよ」みたいに。でも、それは承知のことで。僕たちは花沢が作る曲が好きで、いいと思えるからその音楽を信じているという。もちろん花沢自身はいろいろな音楽を聴いているし、知っているんですよ。

花沢:それって編曲の部分の話だと思うんですよね。Chicago Poodleの曲はアレンジによってギターロックにもなると思うんです。僕はそこに対してこだわりがないというか。極論を言えば、“いま流行っているから、ギターを大々的に入れようぜ”というアイデアがあるなら、入れてもいいんです。“僕の曲になんで脚色をすんねん”みたいな気持ちはない。自分がええ曲やなっていうものさえできれば、どんな化粧をしても変わらないと思うんですよね。

──その中心に、花沢さん自身がいいと思えるメロディーがあれば。

花沢:そうですね。絶対的なメロディーって、僕はあると思っているんです。それをいかに作れるかということなんですよね。

──では、大阪BIG CATをソールドアウトさせていますが、この会場を埋めたいとか、もっと大きな会場でとか、そういう目標は?

山口:そういう感じはなかったよね。

花沢:メジャーデビューということに関しても、僕らはどういうことかあまりわかっていなくて、いつのまにかメジャーになっていたというか。


──インディーズデビューからメジャーデビューまで5年と長いですけど、焦っていたわけではなかったんですね。

山口:僕らの性格の問題なんやと思うんですよね。なんでですかね?

辻本:いやホントに性格ですよね(笑)。いいスタッフさんに恵まれていたのかもしれないし。インディーズ時代からラジオ番組をやらせていただいたんですけど、ラジオって顔が見えないだけに、いい曲やったら音楽の力だけで“また聴きたい”と思ってもらえるメディアだと思うんです。そこにうまく花沢くんが作る音楽と声がマッチしたんだと思います。

山口:ラジオは大きかったと思います。

花沢:僕らにも貪欲さはあると思うんですよ。でも、職人気質というか、“この曲のこのサビのメロディーはこういうフレーズで”とか、そういうことを追求していく欲なんですよね。

──そこが3人に共通しているから、バンド活動が現在も続いているのかもしれない?

花沢:そうですね。長く音楽したいと思っていたので。

──2人から見て、花沢さんはインディーズ時代から変わりませんか?

辻本:変わらないですね。昔から尖っていたし、人前でしゃべるのも苦手で、ピアノに向かって黙々と曲を作る音楽職人みたいな。変わったのはボーカルに対する意識。歌詞に関しても最近は僕たちにガンガン要望を言ってくるようになったし、“よりいい音楽を作りたい”という気持ちは強くなっていますね。

花沢:僕から見ると山口は昔から変わらない。一貫してクールですね。辻本はお客さんに愛されて育てられていると感じるようになったのが変化かな。山口は昔から縁の下の力持ち的な存在ですね。

──3人のバランスがいいということもあるんでしょうね。

辻本:そうですね。僕みたいにへらへらしている人間がいるからこそ、山口くんのクールな良さが光る(笑)。

──ははは。では、先ほど「Hello」のエピソードが出たので、ベストアルバムに収録されているインディーズ時代の曲を作ったときの思い出を教えてください。

花沢:まず「one」は僕らの初のフルアルバム『one』の表題曲で、インディーズ時代からいままでずっと大事な場面で歌ってきた曲なんです。犬の鳴き声の“ワン”だし、1曲目に入れたかったんですね。ピアノ、ギター、ベース、ストリングスもすべて一新したんですが、当時は演奏面でも未熟なところがあったので、レコーディングし直したかったんです。

──“ほんの少しの自信を 大切に育めばそれでいい”っていう歌詞がいままでの話とリンクして響いてきます。

山口:ああ、そうかもしれないですね。

花沢:「Hello」はさっき話した杉岡が抜けた分岐点の曲でもあり、インディーズ時代の曲の中で1位、2位になるような人気曲なので絶対に入れたいと思っていました。今回、オーケストラアレンジにしているんですけど、僕個人的にはずっとゆったりしたテンポで歌ったらどうなるんだろう?と思っていた曲で、今回、形にしてみました。「愛燦々」はアップテンポなラテンテイストの曲でChicago Poodleがやりたい音楽にいちばん近いタイプのマイナーキーの曲です。こういう曲はこれからもずっとやっていきたいと思っているので、リアレンジするに当たってよりラテン色を強くしました。

──では最後に、インディーズ時代の自分にいま声をかけるとしたら?

辻本:「もっと練習頑張れよ」って(笑)。あと、当時は山口と一緒にこんなに歌詞を書くようになると思ってなかったので「もっと本読めよ」って。

山口:「もうちょっと焦れよ」ですね(笑)。インディーズ時代を半分ぐらいに短縮したかった。いま思えばですけどね。

花沢:僕も似てますね。「曲を5倍ぐらい作れよ」って。

辻本:マジで? けっこう作っていたのに。

花沢:いまと比べたらサボってますね。「もっと焦れ」とか「もっと地に足を着けろ」とかいろいろ言いたいですね。

──「インディーズ時代、よく頑張ったな」とか、ないんですか?

3人:ないですね(笑)。

──反省の締めになっちゃいましたけど(一同笑)。

辻本:最後にひとこと言わせてください。インディーズ時代の3曲、持っていない方はなんとか入手して、いまのバージョンと聴き比べてほしいなという気持ちです。

花沢&山口:お、さすが(笑)。

取材・文◎山本弘子



■ベストアルバム『10th Anniversary Best』

2019年7月24日(水)リリース

▲初回限定盤

【初回限定盤 (2CD+DVD)】GZCA-5288,5289 / GZBB-5288 ¥4,000+税
▼初回限定盤特典DVD収録内容
<メンバーインタビュー>
『HISTORY Ⅰ〜デビュー当初〜』『HISTORY Ⅱ〜in二色の浜海岸〜』『Past & Future』
<Music Clip (副音声付き)>
「君の笑顔がなによりも好きだった」「シナリオのないライフ」「ずっと煌めく君は僕のダイヤモンド」「答エアワセ」「泣いたらええ」「タカラモノ〜Wedding 篇〜」
<LIVE映像>
・2009-2019 memory of “ODYSSEY”
・2017.12.2「犬(one)フェス2017〜I & 喜縁~」森ノ宮ピロティホール
「深くもぐれ」「アイアイ」「ODYSSEY」「GET UP! 〜不屈のファイティングマン〜」「ありふれた今日の特別な場面」

▲通常盤

【通常盤 (2CD)】GZCA-5290,5291 ¥3,000+税
▼Disc1
01. ODYSSEY
02. ナツメロ
03. さよならベイベー
04. 愛と呼べる言葉
05. Fly〜風が吹き抜けていく〜
06. Is This Love?
07. 桜色
08. ありふれた今日の特別な場面
09. 1225〜君がいたクリスマス〜
10. タカラモノ
11. 君の笑顔がなによりも好きだった
12. with
13. 空遠く
14. シナリオのないライフ
15. ツナグモノ
16. Wonderful Days
▼Disc2
01. one ~10th Anniversary ver.~
02. Hello ~10th Anniversary ver.~
03. 愛燦燦 ~10th Anniversary ver.~
04. 春風トレイン (新曲)
05. 決意 (新曲)
06. One Voice (新曲)

※初回生産分のみアルバム×ツアー連動特典封入
※初回限定生産・通常盤共、初回生産分のみ<Chicago Poodle -10th Anniversary Tour->会場での特典引換券封入

■『10th Anniversary Best』アルバムリリース記念イベント』

▼イベント内容
ミニライブ&サイン会
※『10th Anniversary Best』ご購入者はライブ終了後のサイン会にも参加可能
▼日程
7月23日(火) 神奈川某所
7月24日(水) 都内某所
7月25日(木)19時~ JEUGIA三条本店5F J-SQUARE
7月26日(金) 名古屋某所
7月27日(土) 大阪ステーションシティ5F 時空の広場
・1st stage13時~
・2nd stage14時30分~
7月27日(土)19時~ タワーレコード梅田NU茶屋町店6Fイベントスペース
※会場へのお問合せはご遠慮下さい

■<Chicago Poodle -10th Anniversary Tour->

8月18日(日) 滋賀・B-FLAT
open16:30 / start17:00
(問)077-510-6330
8月24日(土) 広島・SUMATRA TIGER
open16:30 / start17:00
(問)sumatratiger@star.ocn.ne.jp
8月30日(金) 奈良・NEVERLAND
open18:30 / start19:00
(問)0742-36-2431
9月01日(日) 岡山・MO:GLA
open16:30 / start17:00
(問)086-235-3277
9月08日(日) 宮城・STARDUST
open16:30 / start17:00
(問)022-265-1139
9月14日(土) 愛媛・松山サロンキティ
open16:30 / start17:00
(問)089-945-0020
9月21日(土) 京都・MOJO
open16:30 / start17:00
※京都MOJO20周年!!×Chicago Poodle10周年!
(問)075-254-7707
9月23日(月祝) 徳島・club GRINDHOUSE
open16:30 / start17:00
(問)088-655-5175
9月29日(日) 石川・もっきりや
open16:30 / start17:00
(問)076-231-0096
10月5日(土) 北海道・UNIONFIELD
open16:30 / start17:00
(問)011-215-1900
10月12日(土) 愛知・LIVE&BAR SPACE TIGHT ROPE
open16:30 / start17:00
(問)052-242-8557
10月13日(日) 東京・下北沢GARDEN
open16:30 / start17:00
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888
▼チケット
前売り 4,500円 / 当日 5,000円
※税込/全自由(整理番号付)/ドリンク代別途必要
一般発売:7月6日(土)AM10:00

■<10th Anniversary Tour -FINAL->
10月20日(日) 大阪ビジネスパーク円形ホール
open16:30 / start17:00
(問)サウンドクリエーター 06-6357-4400
▼チケット
前売り 5,000円 / 当日 5,500円
※税込/全自由(整理番号付)

※整理番号順の入場となります。
※3歳以下は入場不可、4歳以上はチケットが必要です。
※開場・開演時間は変更となる場合がございます。
※会場によって立ち見の場合がございます。


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