【ライブレポート】感覚ピエロ×ミオヤマザキ、「ずっと追いかけ続けてください」

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感覚ピエロが、5月の東阪クアトロから7月20日の大阪BIGCATまで、約3ヵ月にわたって対バン&ワンマンツアー<感覚ピエロ 5-6th anniversary「LIVE - RATION 2019」 ~奮い立たせてなんぼでしょ~>を開催した。対バンシリーズに忘れらんねえよ、ミオヤマザキ、オメでたい頭でなにより、Hump Back、SIX LOUNGE、LEGO BIG MORLなどを迎えたワンマン含む全25公演。これは11月に控えた幕張メッセワンマン公演への導火線として行われたものでもある。

◆感覚ピエロ×ミオヤマザキ 画像

BARKSでは昨年に引き続き感覚ピエロのツアーに密着、ライブレポートおよび対バンとの対談をマンスリーで連載してきた。その最終回はツアー終盤となる23本目、ミオヤマザキを迎えた7月14日の東京・マイナビBLITZ赤坂公演だ。結成は共に2013年という同期でありながら、今回が初対バンになった2組だ。“メンヘラ”と“エロ”という、それぞれインパクトのあるキャッチコピーを掲げて、ロックシーンに鮮烈な爪痕を残しているミオと感エロだが、そんなわかりやすいキーワードだけでは語り尽くせないバンドの信念と、互いへのリスペクトがぶつかり合う熱い一夜になった。

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先攻はミオヤマザキ。大きな歓声に包まれて、taka(G)、Shunkichi(B)、Hang-Chang(Dr)の楽器隊が演奏をはじめるなか、最後にmio(Vo)がピンク色の大きなうさぎのぬいぐるみ“メンちゃん”を引きずりながらステージに現れた。




会場に響きわたったのは、takaが弾く「O・P・P・A・I」のイントロ。初っ端から感覚ピエロの代表曲をショートバージョンで披露して、集まったお客さんの心を一気に鷲掴みにしてしまう。次の感エロのステージで、横山が「今回のツアー、ステージで「O・P・P・A・I」をイジってくれる人はいたけど、カバーしてくれたのは初めて!」と嬉しそうに言っていたが、この日、カバーすることは感エロのメンバーにもシークレットだったというから、度胸のある粋なサプライズだ。

Shunkichiが繰り出す激しいスラップベースにのせて始まる「叫ビ」、念仏のようなメロディを早口で捲し立てた「un-speakable」、そしてHang-Chang がパワフルにビートを叩くEDM調の「女子高生」へ。ヘヴィな楽曲を連発するなかで、大きく全身を動かしながら剥き出しの感情を紡ぐmioの、どこか中性的な存在感に目を奪われる。




前半の4曲を終えたところで会場が暗転すると、「ミオちゃーん!」「ミオさまー!」という熱心なファンの叫び声が会場を埋め尽くした。MCでは、感覚ピエロとの対バンが実現した経緯について、「感エロのボーカルの横ちんさんが、私たちの企画ライブのときに楽屋で遊びにきてくれて。“次の俺たちのツアーにミオヤマザキさんが出るって言うまで帰らない”って居座り続けたんですよ。15分ぐらい。とりあえずDVDとCDをあげたら、帰っていきましたけど(笑)」と冗談っぽく、熱烈なオファーがあったことを明かしたmio。

ピアノの旋律が美しく絡み合う狂騒の6/8拍子に矛盾を抱えてもがく心を綴った「ノイズ」のあと、圧巻だったのは、ミオヤマザキという存在が広く知られるきっかけになった「メンヘラ」。恋愛で傷ついた心を生々しく曝け出し、“死にたい、死にたい、死にたい”と絶唱して地面へと崩れ落ちると、会場からはその歌を引き継ぐように大きな合唱が巻き起こった。終盤にかけても、「もっと来いよ!」「ひとつになって帰ろう!」とmioが容赦なくフロアを煽ると、お客さんもその声に本気で応えていた。


ミオのライブからは、その瞬間、そこにいる人たちが間違いなく“生きている”ことを否応なしに痛感させられる。ラストソングは「正義の歌」。渾身の演奏のなかで、偏見が飛び交うネットカルチャーに辟易しながら、“あなたの正義は誰かを救えるの?”と問うその歌は、あなたの正義で生きてほしい、というミオヤマザキからの願いであり、救いの歌のように聞こえてならなかった。

ミオがきっちり会場を温めたあと、今回のツアーから新しくなったSEにのせて感覚ピエロが登場。「準備できてるか? 赤坂ー!」という横山直弘(Vo/G)の気合いの入った言葉を皮切りに、最新ナンバー「ARATA - ANATA」からライブはスタートした。





新たな出会いと挑戦をテーマにした同曲「ARATA - ANATA」は、11月に幕張メッセワンマンというバンド史上最大の挑戦を控え、さらなる躍進を望む彼らにとって、まさにバンドの現状とリンクした楽曲だ。アキレス健太(Dr)が鍛え上げられた肉体から繰り出す強靭なリズムにのせて、ステージの両翼に立つ秋月琢登(G)と滝口大樹(B)が激しく体を動かしながら主張の強いリフを繰り出すと、ここ数年で、フロントマンとしての自覚と存在感が増した横山が力強くメロディを紡いでゆく。

激情と儚さが交差する初期の名曲「LET IT DIE -Wake up-」や、抑えようのない衝動を爆発させるように駆け抜けた「加速エモーション」へ。リリースを伴わないツアーだからこそ、バンド結成から猛烈なスピードで駆け抜けた感覚ピエロの6年間をオールタイムで俯瞰する、自由で縛りのないセットリストがとてもいい。



最初のMCでは、開口一番「まず、俺のミオヤマザキへの愛を語らせてほしい。俺、ミオラーですから。めっちゃ大好きです!」と、我慢できない勢いで熱っぽく話し出した横山。好きなものを「好き」というときの少年のような真っ直ぐさは、今回のツアーで特に感じる横山の魅力のひとつだ。

イントロ一発でJ-ROCKシーンのど真ん中へと宣戦布告するような「Japanese-Pop-Music」から、秋月と滝口が寄り添いながらプレイして見せた「CRAZY GIRL」、サビに突入する瞬間に見せる健太の会心の笑顔が痛快な「A BANANA」。いつも以上にステージ上で見せるメンバーのやんちゃな暴れっぷりは、ライブを心底楽しむバンドのいまのムードを物語っている。可能性に満ちた未来へ向けた「ハルカミライ」から、ヒップホップのマナーで盛り上げた「A-Han!!」へと、アップテンポな楽曲を畳みかけて、いよいよライブはクライマックスへ。



横山が「一緒に歌ってくれませんか?」と呼びかて、大合唱を巻き起こした「拝啓、いつかの君へ」は、まだ感覚ピエロがほぼ無名だったころ、クドカン脚本ドラマ『拝啓、いつかの君へ』の主題歌に抜擢されたターニングポイントとなる楽曲だ。“あなたの正義は一体何だ?”と聴き手の心に問いかけるこの曲は、ミオが最後に歌った「正義の歌」ともリンクするメッセージもあり、この2組の親和性の高さを改めて感じた。自分らしい価値観や選択肢を持ちづらいこの時代だからこそ、それでも、決して逃げるわけにはいかない日々と戦うための音楽を、感覚ピエロも、ミオヤマザキも、ライブハウスで鳴らし続けている。

ラスト1曲を残したMCでも、「俺、ミオの話ばっかりしてる(笑)」と笑顔をみせるほど、終始対バン相手への想いを語り続けた横山。「超ハッピーです!」と表情を綻ばせながら、「ずっと見てくれてる人も、今日初めて見たっていう人も、ずっと俺らのことを追いかけ続けてください」と真摯な言葉で伝えると、最後は感覚ピエロというバンドの一筋縄ではいかない感性を全開にした「ありあまるフェイク」で終演。


終わりのワンフレーズを“だから赤坂最高だっつってんじゃん!”に変える歯切れのいい締めくくりが痛快だった。そして、アンコールでは、「愛を込めて言わせてもらいます」と前置きをして、「カバーよりも本家のほうがカッコいいことを証明してますよ!」と言って、「O・P・P・A・I」を披露。後先など考えない全力のパフォーマンスで、すべての力を出し尽くして、ライブは幕を閉じた。

取材・文◎秦 理絵
撮影◎ヤマダマサヒロ

■<感覚ピエロ 5-6th anniversary『LIVE - RATION 2019』-奮い立たせてなんぼでしょ->7月14日(日)@東京・マイナビBLITZ赤坂セットリスト

【ミオヤマザキ】
01. O・P・P・A・I
02. 叫ビ
03. un-speakable
04. 女子高生
05. ノイズ
06. メンヘラ
07. 斉藤さん
08. CinDie
09. Que sera, sera
10. 正義の歌
【感覚ピエロ】
01. ARATA - ANATA
02. 疑問疑答
03. LET IT DIE -Wake up-
04. Tonight Yeah!Yeah!Yeah!
05. 加速エモーション
06. Japanese-Pop-Music
07. CRAZY GIRL
08. A BANANA
09. CHALLENGER
10. ハルカミライ
11. A-Han!!
12. 拝啓、いつかの君へ
13. ありあまるフェイク
encore
14. O・P・P・A・I

◆【対談】感覚ピエロ×ミオヤマザキ ページへ

■感覚ピエロ初のベストアルバム『全裸』

2019年9月4日リリース
【完全生産限定プレミアム盤】JICD-00006-7 / ¥4,500(税別)
・CD 全16曲
・限定DISC「O・P・P・A・I Remixes」全5曲
・全16曲徹底解析 / 6年間の軌跡インタビューブック
【通常盤】JICD-00008 / ¥3,200(税別)
▼Disc1 ※完全生産限定プレミアム盤 / 通常盤 共通
01. メリーさん
02. O・P・P・A・I
03. Japanese-Pop-Music
04. D.B
05. A-Han!!
06. 拝啓、いつかの君へ
07. 会心劇未来
08. 加速エモーション
09. ワンナイト・ラヴゲーム
10. 等身大アンバランス
11. 疑問疑答
12. A BANANA
13. ハルカミライ
14. さよなら人色
15. 一瞬も一生もすべて私なんだ
16. ありあまるフェイク
▼Disc 2 ※完全生産限定プレミアム盤 特典Disc「O・P・P・A・I Remixes」
01 O・P・P・A・I (TeddyLoid remix)
02 O・P・P・A・I (ハヤシ ヒロユキ remix)
03 O・P・P・A・I (naotohiroyama(ORANGE RANGE/ delofamilia) remix)
04 O・P・P・A・I (shinnosuke yokota remix)
05 O・P・P・A・I (岡崎体育 remix)

<購入特典>※全形態共通
Amazon:ラバーバンド
TOWER RECORDS:ポストカードA
TSUTAYA:ポストカードB
※特典はなくなり次第終了いたします

■感覚ピエロリミックスEP『O・P・P・A・I Remixes』

2019年8月1日(木)配信リリース
01. O・P・P・A・I (TeddyLoid remix)
02. O・P・P・A・I (ハヤシ ヒロユキ remix)
03. O・P・P・A・I (naotohiroyama(ORANGE RANGE / delofamilia) remix)
04. O・P・P・A・I (shinnosuke yokota remix)
05. O・P・P・A・I (岡崎体育 remix)

■クラウドファンディング『11月4日(月/祝)幕張メッセワンマン 感覚ピエロ初のライブDVD作品化プロジェクト』

募集期間:7/20(土)12:00 - 9/15(日)23:59
https://wefan.jp/crowdfunding/projects/kkp_makuhari
(問)https://wefan.jp/support

■<感覚ピエロ 5-6th anniversary『LIVE - RATION 2019 FINAL』〜幕張ヴァージンはあなたのもの~>


11月04日(月・祝) 幕張メッセ イベントホール
open17:30 / start18:30
▼チケット
全席指定 ¥5,800円(税込)
※年齢制限:小学生以上有料。未就学児童は入場不可
・e+ https://eplus.jp/sf/detail/1580650001-P0030096P021001?P1=1221
・チケットぴあ https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=1859988&rlsCd=001&lotRlsCd=
・ローチケ https://l-tike.com/order/?gLcode=71811
・Yahoo!チケット http://r.y-tickets.jp/kkp2019
・LINEチケット https://ticket.line.me/sp/kankakupiero
(問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

■<ミオヤマザキ Zeppツアー>


11月09日(土) Zepp DiverCity
11月23日(土) Zepp Osaka Bayside
11月24日(日) Zepp Nagoya
12月01日(日) Zepp Fukuoka
▼チケット
一般:5000円 / 学割:2500円
一般発売:10/1(火)20:00〜
【FC先行(抽選)】
8/18(日)12:00〜8/31(土)23:59
【オフィシャル先行(先着)】
9/8(日)12:00〜9/22(日)23:59



■<ミオヤマザキ デビュー5周年記念ワンマンスレ「私を愛してくれないなら死んで」>


2020年1月11日(土) 横浜アリーナ
open17:00 / start18:00 (予定)
※変更になる場合がございます
▼チケット
一般:6000円 / 学割:3000円
※全席指定
※学割チケットは入場時に学生証/生徒手帳/在学証明書/その他学生であることを証明できるもののいずれかが必要となります
一般発売:11/30(土)〜
SOGO TOKYO オンラインチケット / チケットぴあ / ローソンチケット / イープラス / LINEチケット / Yahooチケット / CNプレイガイド
(問)SOGO TOKYO 03-3405-9999
【オフィシャル1次先行】
販売期間:8/1(木)20:00〜8/13(火)23:59
チケットぴあ https://w.pia.jp/p/mioyamazaki190f/
※先着での受付となります
【オフィシャル2次先行】
販売期間:9/17(火)〜9/30(月)
チケットぴあ
※先着での受付となります

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