【インタビュー】ウィールズ・オブ・ファイア「永遠不滅のメロディ/ハーモニー/グルーヴ/ギター・ソロが聴ける」

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1980年代にタイムスリップしたかのような醍醐味あふれるアリーナ・ロックを聴かせるアルバム『Hollywood Rocks』(2010)でイタリアからデビューを飾ったウィールズ・オブ・ファイアが、前作『Up For Anything』から7年振りとなるサード・アルバムを完成させた。

ボン・ジョヴィやヨーロッパ、MR.BIG、デンジャー・デンジャー、そしてウインガーといった上質なハードロック勢から影響を受け、ニュー・アルバム『Begin Again』でもスケール感あふれるキャッチーな王道のメロディック・ハード・ロックが目白押しだ。

現ホワイトスネイクのメンバーであるミケーレ・ルッピからヴォーカル・レッスンを受け、その才能を開花させたというシンガーのダヴィデ・バービエリから話を聞いた。




──デビュー・アルバム『Hollywood Rocks』とセカンド・アルバム『Up For Anything』のメディアやファンからの反応はどうでしたか?

ダヴィデ:感謝しかない反応だったよ。特に『Hollywood Rocks』は日本からの評価が高かったし、多くのメッセージが日本から送られてきた。『Up For Anything』の反応もポジティヴで良かった。ニュー・アルバム『Begin Again』のフィードバックが楽しみだね。

──ニュー・アルバム『Begin Again』は7年振りとなりますね。

ダヴィデ:新しいキャリアの始まりとしてふさわしい作品となったと約束できるよ。信じてきたスタイルを発展させることができたし、素晴しいメロディック・ロック・アルバムになっている。いろいろなプロジェクトで忙しかったけど、やっと自身のバンドの第三章へ進むことができた。アーティストとしても成長してきたと実感しているところなんだよ。

──どのような音楽の方向性を描いていました?

ダヴィデ:前2作のいいところを組み合わせたアルバムにしたかった。基本的な要素はAORやポップス性も持ち合わせたメロディック・ハード・ロックだ。永遠不滅のメロディ/ハーモニー/グルーヴ/ギター・ソロが聴けるアルバムだよ。すでにポジティヴなレヴューが書かれているし、ファンからもメッセージを受け取っている。好調な出だしでうれしいね。

──ここ7年はどういう活動を?


ダヴィデ:あっという間の7年だったんだ。ライヴを行いながら新しい曲を書いていた。同時にCHARMING GRACEやROOM EXPERIENCE、RAINTIMESといったプロジェクトでの活動も行っていたんだけど、才能ある国際的なアーティストとのデュエットやソングライトは自分にとっても大きな経験となった。それが今につながったと感じているし、決して怠けていたわけじゃないんだよ(笑)。

──『Begin Again』というタイトルにはどのような気持ちが込められているんでしょう。

ダヴィデ:前作から7年も経過したから、心機一転・新しいスタートという気持ちで挑んだんだ。このタイトルはレコーディング中に観た同じタイトルの映画(邦題:「はじまりのうた」)にもインスパイアされたものなんだけど、過去の生活から大きく変化する必要も感じていたので、このタイトルが自身にとってもパーフェクトだったね。

──アルバムのセールス・ポイントは?

ダヴィデ:2点あるよ。ひとつはプロダクションが向上したからよりビッグ・サウンドになったこと。ふたつ目はどの曲にもいいメロディが活きているという点。耳に残るメロディが多く凝縮されたアルバムだからぜひ聴いて欲しいな。相棒のギタリストであるステファーノとタッグを組んで作詞作曲を行っているんだけど、リフから作り上げるときもあればコーラスのメロディから1曲が完成するときもある。それらをバンドでプレイしアレンジを加えながら完成させていく。この2人じゃなきゃいい曲は生み出せないからね。

──ニュー・アルバムの中から絶対に聴いて欲しいという曲をあげるとすると?

ダヴィデ:厳選するとこの3曲かな。まず「Scratch That Bitch」は、最初のシングルでMVにもなった曲でソリッドなロック・ソング。7年振りの曲としてふさわしい仕上がり担ったと思う。そしてセカンドシングルの「Tonight Belong To You”」は、ミッド・テンポでAORフィールがある曲だから、これも聴いて欲しい。そして「For You」はバラード。娘のアリスのために書いた曲なんだ。

──日本用のボーナス・トラックとして収録された「Try」も素晴らしい仕上がりですが、なぜヨーロッパ盤には収録しなかったのですか?

ダヴィデ:それはもちろん、スペシャルな曲を日本のファンに聴いて欲しいからだよ。この曲のギター・ソロを弾いているのは技巧派ギタリストであるジャンルカ・フェロだよ。彼は日本でも有名なギタリストだろ?


──あなたにヴォーカルを指導し、ホワイトスネイクに加入したミケーレ・ルッピとは今も連絡を取り合っていますか?

ダヴィデ:もちろん。機会があれば会っているし、彼がホワイトスネイクに加入したことは自分のことのようにうれしかった。そう、ホワイトスネイクのニュー・アルバムのブックレットにはSpecial Thanksとしてオレの名前が書いてあるよ。光栄だよね。彼がいたから今の自分が存在していると思う。

──日本でのライブも楽しみにしています。

ダヴィデ:12月にボンファイアーのオープニングを務め、現在はPINK CREAM 69のデイヴィッド・リードマンがシンガーを務めるROOM EXPERIENCEのニュー・アルバムの作業を手伝っているところだけど、日本でのライヴを近い将来にぜひ実現させたいと思っている。それまでニュー・アルバムを聴きながら待っていてね。いつもサポートをありがとう、ほんと心から感謝しているよ。

取材・文:桜山 喜一
編集:BARKS編集部


WHEELS OF FIRE(ウィールズ・オブ・ファイア)『Begin Again(ビギン・アゲン)』
2019年7月31日発売
BKMY-1086 ¥2,222(税抜価格)
【輸入盤:国内流通仕様】(オビ、プロフィール、インタビュー付)
【日本用ボーナス・トラック1曲収録】
【日本限定デザイン・ジャケット仕様】
1. Scratch That Bitch
2. Lift Me Up
3. Tonight Belongs To You
4. Done For The Day
5. For You
6. Keep Me Close
7. Heart Of Stone
8. You'll Never Be Lonely Again
9. Another Step In The Dark
10. Call My Name
11. Can't Stand It
12. Try [feat. Gianluca Ferro] (日本用ボーナス・トラック)
Produced by Davide “Dave Rox” Barbieri

Line-up
・Davide "Dave Rox" Barbieri (vo)
・Stefano Zeni (g)
・Federico De Biase (key)
・Marcello Suzzani (b)
・Fabrizio Uccellini (ds)
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