【対談】Caro × Chocoholic、シンガーソングライターとトラックメイカーが語る「ファッションも音楽もカッコいいものに」

■『ファイアーエムブレム』主題歌は
■私なりの“卒業感”

──シングル表題曲「フレスベルグの少女〜風花雪月〜」についても聞かせてください。ゲーム『ファイアーエムブレム 風花雪月』の主題歌になりますけども、Caroさんはゲームも好きなんですか？

Caro：めっちゃ好きなんですよ！

──『ファイアーエムブレム』シリーズもやったことあります？

Caro：実はやったことがなかったんですけど、お話をいただいてから、実際にプレイしたり、YouTubeで実況を見たりしましたね。やっぱり歌わせていただくにあたっては、シリーズを知っておきたいなと思ったので。けっこう頭を使うゲームなので、やりごたえがありましたね。

──そうだったんですね。「フレスベルグの少女〜風花雪月〜」は、打ち込み主体の「Rewind」とか「Always Be Yourself」とは一味違う壮大でシンフォニックなサウンドですね。

Chocoholic：素敵ですよね。壮大な世界観にCaroちゃんの声がすごく映える。

──制作サイドから、“こういうふうに歌ってほしい”っていうリクエストはありましたか？

Caro：基本的には自由に歌わせてもらいました。最初は“ガチガチに固められるのかな？”と思ったけど、毎回、「良いね！」と言ってくださって。ただ、こういう壮大な世界観のジャンルも、作家さんが作った曲を歌わせていただくことも初めてだったから、歌詞の解釈は難しかったです。

──なるほど。

Caro：去年、ゲーム『ファイアーエムブレム 風花雪月』の制作発表があって、公開されていた情報からゲームのファンの方がいろいろな解釈をされていたんですね。だから、私もちゃんと自分なりに歌詞を考えて、解釈したうえで臨みたいなと思いましたね。

──Caroさんは自分なりに、どんなふうに解釈したんですか？

Caro：儚さを表現したいなと思いました。制作の方に言われたのが、「卒業感を大事にしている」っていうことだったんです。詳しいストーリーまで聞かせていただいたわけじゃなかったんですけど、私なりの“卒業感”で歌わせてもらった感じですね。

──別れとか旅立ち、そこから始まる新しい物語を想像しながら？

Caro：はい。そういう感じですね。

──今回のシングルは表題曲「フレスベルグの少女〜風花雪月〜」や初回限定盤収録の別アレンジ曲「フレスベルグの少女」をはじめ、自分らしい表現を模索したChocoさんとの楽曲「Rewind」「Always Be Yourself」もあり、「Fallin'」っていう原点もあり、内容の濃い作品になりましたね。

Caro：己のすべてをバッと出した感じですね（笑）。ジャンルもまったく違うので、この1枚で“Caroにはこういう一面もあるよ”っていう自己紹介ができたらいいなと思います。

Chocoholic：たしかに面白い作品になったね。作っていた時は、こういうふうに世に出るとは思ってなかったけど、たくさんの方に触れてもらえるといいなと思います。

──今後、Caroさんはどういうアーティストになっていきたいですか？

Caro：ファッションも音楽もカッコいいものにしていきたいと思っています。だから、今回は写真集のブックレットを付けたんです。いまはCDじゃなくて、サブスクで音楽を聴く人も多いけど、そのぶんCDはちゃんとパッケージとして楽しめるものを作りたいと思っていて。これからも、もっとクリエイティヴなものを作っていきたいです。

Chocoholic：ブックレットの衣装も可愛いですね。

──もしかして、この衣装も自分で選んでるんですか？

Caro：あ、そうなんですよ。

Chocoholic：えっ？自分でやってるの!?

Caro：自分で楽曲の世界観に合う服をリースしたりもして、何着が現場に持っていきましたね。「これ、どうですか？」って。あと、これまでは髪も伸ばしていたんですけど、この作品には合わないなと思って、ショートカットにしたんです。

Chocoholic：すごい！

──音楽だけじゃなく、ちゃんとセルフプロデュースしていきたいんですね。

Caro：そうですね。年々、自分の言いたいことを伝えるのが苦手になってきているんです。もともとすごく頑固だから、小っちゃい頃はもっと言いたいことを言っていたのに、いまはそれができなくなってきたなと思っていて。そのぶん音楽だったり、ミュージックビデオとかビジュアルで自分を表現していきたいです。

取材・文◎秦 理絵
撮影◎野村雄治






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