【対談インタビュー】MASATO(defspiral)×Sena(JILUKA)、「ギタリスト&メインコンポーザーとして」

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▲写真左:MASATO(G/defspiral)、写真右:Sena(G/JILUKA)

■ヴィジュアル系は今でも大きな可能性を秘めたシーン

──defspiralは10周年、JILUKAは5周年を迎えられますが、今はそれぞれどんなモードになっていますか?

MASATO:僕らはこれから“大人のロックバンドのカッコよさ”を突き詰めていきたいと思っています。これまでの活動で得た経験値や知識を活かして、より質の高い音楽を提示したり、激しさの中にも大人の色気があったりとか。あとは、これまでシーケンスを使った楽曲も多く作ってきたけど、もうちょっとシンプルでもいいかなという空気がバンド内にあるんですよ。

Sena:おおっ、それは楽しみです。

MASATO:音数が多くて派手なサウンドは個人的にめちゃめちゃ好きだけど、defspiralは音数関係なく十分な説得力が出せるバンドだし、そういった曲達が今後増えていくのを自分でも楽しみにしています。

Sena:JILUKAは始動してから、より尖ったバンドにしようということで、激しさを加速させていったんですよ。そのうえで、5周年の今はちょっと原点に還りつつ、そこに今の自分達のセンスを融合させたものを形にしたいと思っています。具体的に言うと、自分達本来の強みでもあるメロディーを打ち出す感じにしたい。バンドを尖らせるのと同様にメロディー重視の比率もさらに強烈にして、ここで一度激しさとメロディーをぶつけてみようと。今は、そういうことを考えています。

──defspiral、JILUKA共に、また新たな顔を見せてくれることになりそうで楽しみです。お二人はバンドのメインコンポーザーというところも共通していますが、それぞれ作曲はいつ頃から始められたのでしょう?

Sena:僕はギターを弾くようになって、すぐに始めました。最初のギターを買いにいった時に、楽器店の店員さんにDTMも薦められたんです。ギターを始めるならDTMもやらないとダメだよ、みたいなことを言われて、なにもわからずDTMのソフトも買ったという(笑)。でも、本当に役立ったので、その店員さんには感謝しています。

──最初は、どんなふうに曲を作っていました?

Sena:友達に曲を作りたいという話をしたら、“リフをつなぎ合わせれば曲になるんだよ”みたいな適当なことを言われて(笑)。そうなんだと思って、自分で作ったリフの中で最強だと思っているのを4つくらいくっつけたんですよ。そうしたら全然ダメというか、曲として成立していなかった(笑)。だから、作曲と呼べるものではなかったですね。そういうところから入って、がんばって曲作りのいろんなことを学んでいきました。

MASATO:僕も高校生の時にギターを持って、1年後くらいには曲を作り始めた。だから、曲作りを始めたのは結構早いほうかも。

Sena:そこも一緒ですね。嬉しいな(笑)。

MASATO:自分がギター始めた頃ははDTMとかはなかったし、MTRも持っていなかったから、まずリズムマシンを叩いたのをラジカセに録って、リズムを鳴らしながらギターを弾いて、それをもう1台のラジカセで録るっていう(笑)。それを何度か繰り返してデモを作っていた。アナログの極致……。

Sena:すごいです(笑)。曲を作る時は、メロディーからでしたか?


MASATO:最初の頃は、コード進行からだった。ギターを弾いていて、いいなと思うコード進行が出てきたら、それを活かしてたね。当時はメロディーを作るのは難しかったから、オケを作って、メロディーはボーカルに任せることが多かった。今はメロディーも自分で考えるけどね。ただ、メロディーに関しては“覚えやすいもの”というのが大前提にあるけど、僕は結構変なメロディーを持っていきがち。それで、TAKAに、即却下されるという(笑)。

Sena:ええっ、そうなんですか? そういう時は新たに考え直すんですか? それともTAKAさんに任せるとか?

MASATO:いや、メロディーを作る時はTAKAと一緒にスタジオに入ることが多くて。最初に僕が考えたメロディーを聴かせてOKならそれでいくし、違うねとなった時は2人で詰めることが多い。だから、一緒に考える感じ。長い付き合いだからTAKAはどういうメロディーが好きかとか、こういう音域のこういうメロディーを歌うと映えるというようなことはわかっているけど、そういう思考のメロディーばかりだと飽きてしまうから。もっと自由にいきたいし、その結果TAKAのまた新しい良さを引き出せればいいなと思ってる。Sena君はメロディーも自分で作ってる?

Sena:全部作っています。Ricko(Vo)と一緒にスタジオに入って、ここはこのほうが歌いやすいとか、ブレスの関係でここは変えたいというような擦り合わせはしますけど、MASATOさんもおっしゃったように、Rickoが映えるメロディーという“型”に縛られ過ぎると、ワンパターンになってしまう危険性があるんですよね。だから、あえて“これは、どうなんだろう?”と思うメロディーを提示することもあります。

──ちなみにMASATOさんはメインコンポーザーということに加えて、CDジャケットやWEBサイト、グッズのデザインといった、総てのアートワークも手掛けているんですよね?

Sena:えっ、そうなんですか?

MASATO:うん、好きだから。子供の頃から絵を描くのが好きだったし、芸術も好きだし。それで、もうずっと前からやらせてもらっている。バンドのフライヤーを作るところから始まって、CDジャケット、グッズ、WEB…みたいに広がっていきました。

Sena:でも、そうなると音源リリースの時に、メチャメチャ忙しくなりません?

MASATO:なる(笑)。この間のリリース近辺も大変だったぁ…。

Sena:ですよね。僕も全曲の作詞/作曲をしていて、それだけでもアルバムを作る時は控えめにいって、死ぬんですよ(笑)。これまで3~4回死んできた(笑)。だから、MASATOさんがジャケットワークとかもやっているというのは、本当にすごい。信じられないです。僕は作曲している時にジャケットを手がけてくれる人とやり取りして、コンセンサスを取って、じゃあこういうイメージでお願いしますという話をするんですよ。つまり、同時進行ができるけど、MASATOさんみたいなスタイルだと同時進行ができないじゃないですか。

MASATO:できない。だから、レコーディングが終わって、みんなが“よっしゃ終わった!”ってなっている時に、僕1人だけ眉間に皺が寄っているという(笑)。

Sena:そうなりますよね(笑)。それでも手がけるということは、本当にアートワークが好きなんですね。

MASATO:うん。義務感でやっているわけじゃないし、CDジャケットとかはできあがった作品に対して感じたものを素直に出す作業だから煮詰まることもないし。楽しんでやっているよ。でも、それでいうとSena君はJILUKAのリーダーだよね。リーダーも、いろいろ大変じゃない?

Sena:リーダーは自ら手を挙げてなったわけじゃなくて、バンドを進めていく中で自ずとそうなっていった感じなんですけど、そうですね……、いろいろ大変です(笑)。リーダーとなると全部のことを背負わないといけないという気持ちになりがちだけど、それで、全部を自分でやっていたら無理がきてしまうだろうし、実際、本当に身動きがとれなくなってしまう。だからリーダーとして、他のメンバーの役割や機能を考えるようにしてます。例えば、僕が敢えてリーダーらしくしないようにするとか(笑)。

──いい形でバンドが動けるようにすることがリーダーの一番大事な役割ですよね。defspiralは同じメンバーで長くバンドを続けていますが、その秘訣などは、あるのでしょうか?

MASATO:うーん、うちはメンバー全員すごく仲がいいんですよ。仲がいいからよくみんなで飲みにいくし、思ったことはなんでも言う。気まずい空気になることがあっても尾を引かない。誰かが無理したりしているわけじゃなくて、自然とそうなっているんです。だから、秘訣とかはわからない。うまくやっていけるメンバーが、ある意味奇跡的な感じで揃ったとしか言いようがないですね。

──defspiralはいい意味で変化し続けているなと思いますが、バンドの方向性が変わる時に足並みが揃わなくて困ったことなどもないですか?

MASATO:ないです。サウンドの方向性が変わる時って、そろそろ変わりたいなとか、こういうこともやってみたいなと思ったら、それをダイレクトに反映させた曲を作ってバンドに持っていく。そうすると、ほぼ確実に「いいね!」とか「俺もこういうのをやりたいと思ってた」という感じになるんですよ。それで、じゃあここまでの流れは一度やめて、今度はこっちへいこうということになる。そこで、「俺は、こういうのはちょっと……」みたいなメンバーはいないんですよ。それに、変わり続けていることも、逆にバンドが長く続いている要因になっている気がする。音楽性が変わると自分の演奏に対する見方が変わるし、新しい衣装とかのアイディアも出るし、ライブの魅せ方とかも変わってくるじゃないですか。だから、常に新鮮な気持ちでバンドに取り組めるんです。

Sena:いい話を聞けました。さっき話したように、ちょうどJILUKAも新たな試みを打ち出そうとしているので、このタイミングでそういう話が聞けて良かったです。もう、スッと頭に入ってきました。

──MASATOさん達はもう20年一緒に活動されているわけですが、今でも「お前やっぱりすごいわ」みたいなことを口に出したりしていますか?

MASATO:普通に言いますよー(笑)。

Sena:それは、すごく大事なことですよね。バンドに限らず、同じ仲間で長くチームを続けていると、そういうことを言わなくなったりしていくじゃないですか。褒めたりすることに限らず、言わなくてもわかっているだろうと思って言わなくなることも多いし。でも、それは良くないなと、あらためて思いました。……なんか、夫婦みたいですね(笑)。

MASATO:あはは(笑)。でも、たしかにバンドは恋愛とか、夫婦のあり方に近いものはあるよね。どっちも大事なのはコミュニケーションを密に取ることだと思う。だから、僕らは自然とやっていることだけど、いいなと思ったら褒める、それは違うだろうと感じたら言えるような環境を作ることは大事だと思う。

──風通しを良くしておくことが大事だとわかっていながら、できないバンドも多いみたいですからね。defspiralとJILUKAはバンドがいい状態にあることがわかりますが、現在のヴィジュアル系シーンにはどんな印象を持たれていますか?

Sena:僕はそんなにシーンのことがわかっている人間ではないと思いますけど、ヴィジュアル系という文化を最初に創りあげた偉大な人達がいて、その人達が生み出したものを後続のバンド達がつないでいくというイメージがあります。でも、そこに留まらずに、外に向かっていかないとヴィジュアル系は広がらないし、盛りあがらないんじゃないかなと思う。そういった意味では、先人達が創ったヴィジュアル系という型にハマるだけじゃなくて、自分たちの世代はその壁を壊していかないといけないと感じています。

──なるほど。

Sena:僕らの先輩方が次々にヴィジュアル系の枠を広げてくれたことで、作り手にしてもリスナーにしても思考が柔軟になって、今に至っているわけだし。そうやって自分達がやりたいことをやれる状況になったのに、自分達がその型にハマったままでいるわけにはいかないですよ。だから、JILUKAは若手としてやれることを全力でやっていこうと思っています。

MASATO:SNSでよく見かけたりするバンドは音を聴いたりもしますが、いいバンドが結構いるなとは思ってます。JILUKAももちろんそうだし。Sena君が言ったように新しい方法論を持ったバンドも沢山いて、ヴィジュアル系というのは音楽性のジャンルではなくなっていますよね。自由度が高まっているという意味で、ヴィジュアル系は今でも大きな可能性を秘めたシーンだと思う。どんなシーンであれ、浮き沈みがあるのは世の常なので、若い世代の人達にはがんばってほしいです。

──同感です。さて、defspiralとJILUKAは10月22日の<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>東京公演で競演されるわけですが、それぞれどんなライブをしようと思っていますか?

Sena:僕らは僕らのスタイルしかできないので、いい意味で他のバンドのことは意識せずに、JILUKAらしいライブをします。躍動感とか、勢いといったもので、<千歌繚乱>というイベントに色づけをしたい。そういう意識で臨みます。

MASATO:僕も一緒ですね。自分らができる最大限のことをして、それで魅了できたら一番いいなと思っています。多くのバンドと一緒にライブをすることで刺激を受けるのは間違いなくて、それが楽しみだというもあるし。社交辞令とかじゃなくて、JILUKAと対バンできるのは嬉しいなと思っています。

Sena:本当ですか?

MASATO:うん。JILUKAと同じステージに立てるということも含めて、すごくいい1日になりそうな予感がするんですよ。なので、ライブに来る人は楽しみにしていてほしいです。

取材・文◎村上孝之


  ◆  ◆  ◆

MASATOとSenaが出演するBARKS主催イベントツアー<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>は、下記にてチケット発売中(defspiralの出演は、東京公演のみ)。

■チケット一般発売
8月10日(土)12:00〜各公演前日まで
名古屋公演:https://eplus.jp/sf/detail/3015650001-P0030001
大阪公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011420001-P0030001
東京公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011430001-P0030001


<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>

■名古屋公演
日時:2019年10月10日(木)開場 16:30 開演 17:00
出演:AXESSORY / 極東ロマンス / K / JILUKA / Develop One's Faculties / breakin’ holiday
会場:名古屋ell.FITS ALL
料金:【先行チケット】4,000円(整理番号A)【一般チケット】4,200円(整理番号B)【当日券】4,500円※ドリンク代別途

■大阪公演
日時:2019年10月11日(金)開場 16:30 開演 17:00
出演:AXESSORY / 極東ロマンス / K / JILUKA / Develop One's Faculties / breakin’ holiday
会場:大阪RUIDO
料金:【先行チケット】4,000円(整理番号A)【一般チケット】4,200円(整理番号B)【当日券】4,500円※ドリンク代別途

■東京公演
日時:2019年10月22日(火・祝)開場 15:30 開演 16:00
出演:AXESSORY / K / JILUKA / Develop One's Faculties/ defspiral / breakin’ holiday / THE MICRO HEAD 4N'S
会場:高田馬場AREA
料金:【先行チケット】4,200円(整理番号A) 【一般チケット】4,500円(整理番号B)【当日券】4,800円※ドリンク代別途

チケット一般発売
8月10日(土)12:00〜各公演前日まで
名古屋公演:https://eplus.jp/sf/detail/3015650001-P0030001
大阪公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011420001-P0030001
東京公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011430001-P0030001

主催:BARKS(ジャパンミュージックネットワーク株式会社)
制作:rivabook

defspiral ライブ情報

<MAYUKO Forever 〜真由ちゃん 10 回忌〜>
9月28日(土)柏PALOOZA
出演:DaizyStripper、defspiral with KIYOSHI、dope pushers(INA&Shame)、KING

<戦国時代-The age of civil wars- 赤羽の陣 三騎戦>
9月27日(金)赤羽ReNY alpha
出演:戦国時代-The age of civil wars- / defspiral

<MIMIZUQ主催EVENT TOUR「ナミダの森の木の下で」>
10月05日(土)心斎橋VARON [第4回]
10日06日(日)名古屋ell.SIZE [第5回]
10月26日(土)渋谷GARRET [第6回]
出演:MIMIZUQ、defspiral、LIPHLICH

<hide Birthday Party 2019>
2019年12月08日(日)川崎CLUB CITTA'
出演:hide、Chirolyn and the Angels 、defspiral、DJ-INA、SPEED OF LIGHTS、ZEPPET STORE and more...

<JILUKA 5周年記念ワンマンLIVE「THE OUTIS」>

2020年2月1日(土)Shibuya TSUTAYA O-WEST
時間 開場17:30 / 開演18:00
料金 前売¥4000(当日¥4500) ※別途ドリンク代
チケット 
・チケットぴあ TEL:0570-02-9999(Pコード:155-849)  http://t.pia.jp/
・ローソンチケット TEL:0570-084-003(Lコード:74123)
 https://l-tike.com/order/?gLcode=74123
・イープラス https://eplus.jp/sf/detail/2071750001-P0030011
・JILUKAライヴ物販(B)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

<JILUKA主催 五大都市サーキット「MAD PIT TOUR 2019」>

2019年11月1日(金)天神graf
2019年11月3日(日)アメリカ村BEYOND
2019年11月4日(月・祝)HOLIDAY NEXT NAGOYA
2019年11月16日(土)CLUB RIVERST
2019年11月24日(日)池袋EDGE

JILUKA ベストアルバム『XANADU』

2019年11月13日(水)発売

■初回限定盤
品番:DPRJ-1011A
JANコード:4515778525366
価格:¥3,600+税
パッケージ:CD+附属DVD

■通常盤
品番:DPRJ-1011B
JANコード:4515778525373
価格:¥3,000+税
パッケージ:CD only

収録予定曲
[CD]
01. Twisted Pain -Ver.XND-
02. Divine Error
03. Ajna -SgVer-
04. (new song 1)
05. Hellraiser
06. Omelas
07. Faizh
08. Monophobia
09. Raison d’etre
10. Lethal Affliction
11. Lluvia -Ver.XND-
12. Citrus
13. (new song 2)
14. Crossing Fate -Ver.XND-
15. Mephisto
16. Bloodshot
17. Screamer
※曲目・曲順は変更になる可能性があります。
[DVD]※初回限定盤附属
・JILUKA〜クロニクルMV集〜
music video
01. Screamer
02. Twisted Pain
03. Lluvia
04. Faizh
05. Lethal Affliction
06. Divine Error
07. Omelas
08. Ajna
09. M.A.D
10. Mephisto
11. Hellraiser
・5周年記念特別収録
12. JILUKA MV-CHRONICLE
(MV全11作品を一挙総覧する
スペシャルトークセッション)

発売元:DPR JAPAN
販売元:BM.3

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