【インタビュー】BREAKERZ、20thシングル完成「改めて“ロックバンドっていいな”と」

■「鉄琴やります！」ってLINEが来たので
■「え？ ギターじゃないんだ!?」って

──そして、今作の中で最もヘヴィなナンバー「BROKEN」はSHINPEIさんの＜暴れ曲限定＞バースデイライブで披露された曲ですね。

SHINPEI：はい。ライブのタイトル＜筋肉崩壊祭り SHINPEI’s BIRTHDAY＞に合う新曲を書こうというところから始まったので、強いリズムとギター。メッセージに関しても怒りを吐き出せる曲になればって。

──BREAKERZの楽曲でいうと、SHINPEIさんが作詞作曲を手掛けた「OUTRAGE」的な？

SHINPEI：はははは。僕らの曲には怒っている曲もいっぱいあるんですが。

AKIHIDE：バイオレンスとかじゃなくてね。

▲SHINPEI（G）

──歌詞にも“僕は世界を再生する”って出てきますし。壊して作り上げる“スクラップ＆ビルド”みたいな？

SHINPEI：そこはBREAKERZのバンド名に通じるところがあるかもしれないです。

DAIGO：SHINPEIが“暴れ曲”を書くことになってから、けっこうやり取りしたよね。サビも何パターンもあって。

AKIHIDE：姿を変えていってね。

──サビは突き抜けているメロディですよね。

DAIGO：そうなんですよ。歌詞は最初、SHINPEIが書いたんですけど、ちょっと俺が共感できなくて（笑）。

SHINPEI：どんなこと書いたのか記憶にないです（笑）。

DAIGO：申し訳ないけどブロークンさせてもらった（笑）。でも、そこで化学反応が生まれたのがまたよかったですね。この世界には壊れてしまった部分が多々あるから再生していこう、怒りをパワーに変えていこうっていうね。僕がこの曲でいちばん好きなのはギターソロの後の煽りセクション。

──ライブでヘドバンになりそうな箇所ですね。

DAIGO：そうです。ライブだと間奏が長くなるだろうなっていう景色がイメージできて。

──その前のツインギターも聴きどころですよね。

AKIHIDE：あそこは最初、僕のほうがソロの割合が多かったんですよ。でも、「SHINPEIの曲なんだし、メインはSHINPEIが弾いたほうがいいんじゃないの？」って、レコーディングでパートチェンジしたんです。SHINPEIがスリリングなソロを弾いて僕がそこに乗っかっていくっていう。20枚目の自分たちのいろんな想いとスキルが乗った破壊的な曲になったと思います。

▲「闇夜に舞う青い鳥」通常盤

──そしてラストはAKIHIDEさんの“癒し曲限定公演”＜BREAKERZ LIVE 2019 ～くつろぎのMilky Way AKIHIDE’s BIRTHDAY～＞で披露された「Milky Way」。続けて聴いていくと「BROKEN」と「Milky Way」のギャップがハンパないです（笑）。

AKIHIDE：ははは。そうですね。ライブのタイトルが先に決まっていたので、これは“天の川をテーマに書こう”って。最初に書いたときはBメロで終わっていたんですけど、「もっとメロディ欲しいね」っていう話になってサビを加えたんです。“癒し曲限定公演”がストリングス4人とドラム、ベース、ギター、ボーカルというメンバー構成だったので、それを想定してアレンジした曲です。

──ロマンティックな曲でイントロからしてファンタジックです。

AKIHIDE：星がこぼれるようなイメージですね。曲を聴いたときにSHINPEIから「僕、鉄琴やります！」って勢いのあるLINEが来たので、「え？ ギターじゃないんだ!?」って思いつつ、急遽鉄琴をやってもらうことになって。

SHINPEI：聴いたときに僕の頭の中に鉄琴の音色が鳴ったんです。数年前にアコースティック編成で「EMILY」という曲を3人でやったことがあったんですけど、そのときに鉄琴を担当したので、マイ鉄琴持ってるんですよ。

──自前の鉄琴を持ってるんですか？

SHINPEI：はい。ハードケースに入ったちゃんとしたものを。“また出番が来たな”と思いました。

DAIGO：ライブでもSHINPEIは鉄琴、間違えないもんね。間違えたら目立つけど（笑）。

AKIHIDE：そうそう。日頃の練習の成果が見える。1音1音、大事にして。

SHINPEI：はい。鉄琴を演奏しているときの僕は姿勢がいいですよ（笑）。マレットをあまり強く鉄琴に当てると音が潰れてしまうので。

──「Milky Way」には、「BROKEN」のSHINPEIさんはいませんね。すっかり別の人になっている。

SHINPEI：ええ。今回のシングルは「BROKEN」で箸休めしてもらって。

DAIGO：箸休めする曲調じゃないですけどね（笑）。

──ははは、確かに。「Milky Way」はDAIGOさんの歌い方もとても優しいタッチで。

DAIGO：そうですね。ライブのテーマが“癒し”だったので、ロマンティックで聴いていて心地よくなるような楽曲ですよね。「BROKEN」はボーカルレコーディングした記憶もないぐらいアッサリ終わったんですけど（笑）、この曲は「闇夜に舞う青い鳥」同様、難しかったですね。囁くように歌うAメロや低いキーの部分、サビは声を張りすぎても曲のテイストに合わなくなるので試行錯誤しました。メロディもいいし、すごく情景が浮かぶ歌詞なので世界観をちゃんと表現したいなって。今回のように4曲の作品集みたいなスタイルでシングルをリリースするのは初めてなんですが、新しいチャレンジもできたし、またここから羽ばたいていきたいと思います。

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