【インタビュー】彩冷える、本格再始動の狼煙はアルバム&全国ツアー「9年分の想いがある」

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■歌詞はメンバーに対するプロポーズ
■“これが最後の約束だから”って

──「さめざめ」はライブが想像できるキャッチーなアッパーチューンです。

夢人:“インディーズ時代の彩冷えるってこうだったよね”みたいな曲ですね。こういう曲が入っていることによって新しい僕たちと変わらない僕たちの両方を提示できるんじゃないかと思って。わざと昔っぽいアレンジをして、なおかつ今の自分だからこそのギターのフレーズやメロディを入れている曲ですね。

ケンゾ:当時の夢人節がいちばん出てるよね。

インテツ:「これ! これ!」って感じで、すごく好きです。

▲夢人(G)

──そして「アンビバレント ワールド」はこれまでになかったタイプの曲で、民族音楽のテイストが入っていますね。

インテツ:イントロのフレーズ、印象的ですよね。

ケンゾ:ああ! タケヒトがリードを弾いている部分もそうなんですけど、自分がもともと民族楽器が好きなので、イントロは生楽器の良さも出しつつ、笛の音だったり、ドラムのタムのフレーズを打ち出したり、確かにそういう音作りですね。僕自身、ソロも含めて楽曲提供したり、曲のストックがあるんですけど、“この曲、どれにも当てはまらないな”って思った曲って無意識に葵くんが歌っているイメージで書いてたんですよ。この曲ももともとあったものを再構築して、歌詞は葵くんに任せて「この部分はこういう歌い方がいい」とか「ここはリフレインしたい」とかリクエストして。

向日 葵:ケンゾくんの頭の中にある僕が歌っているイメージに合わせて歌詞を書いていくっていうのも初めてで楽しかったですね。最初は正直、“超やりづれー”と思ったんですけど(笑)。

ケンゾ:パズルみたいでね。「歌いづらかったら言葉やメロディを変えて」って完成させてもらったのもあって、結果、メロディと歌詞がきれいにハマりましたね。

──中盤の「アンビバレント ワールド」「プロポーズ」「前戯」の3曲は、まったく世界観が違うのでライブでどうなるんだろうって。「プロポーズ」はいちばん癒し系の曲かなと。

ケンゾ:これも私が書いたんですよ。さっき話に出た家族感を曲にしたイメージ。リズムは打ち込みでギターも控えめ、この曲だけアプローチが違うんですよね。

インテツ:みんなで歌ったしね。

ケンゾ:そう。全員が歌ってるっていう。

インテツ:ボーカルブースに順番に入って歌ったんですけど、すごく新鮮でした。今まで僕とタケヒトはガヤとか手拍子ぐらいしか入れたことがなくて僕に至ってはカラオケも行かないので、みんなが見守る中、楽しんでやりました。

ケンゾ:インテツが歌ってるの初めて聴いた(笑)。

──ツアーでもみんなで歌うんですね?

ケンゾ:(葵に)その予定ですよね?

向日 葵:まぁ、僕はずっと歌ってるので(笑)。「プロポーズ」っていうタイトルだけだと恋愛の曲かなと思うかもしれないんですけど、歌詞はメンバーに対するプロポーズ。“これが最後の約束だから”っていうフレーズが出てきますけど、“約束”という意味で書いています。

──“すぐそばにかけがえのない君がいる”って歌っていますね。

向日 葵:そうですね。1番の歌詞ではソロのときに感じたことを書いていて、2番のサビからみんなが歌ってくれているんですけど、次になにかあったら音楽やめようっていう想いで書きましたね。「プロポーズ」は自分たちに向けて書いていて「あなたに」はファンに向けて書きました。


──決意ソングなんですね。打って変わって「前戯」は大人な雰囲気です。

夢人:9年前なら絶対に作れなかった曲ですね。前のバンド、ベルで歌謡曲っぽい曲を作っていたので、ピアノアレンジもそこで培ったものなんですけど、彩冷えるのエッセンスと混ぜてみたいと思って作りました。この曲、リズムもテクニカルで難しいんですよ。

ケンゾ「こういうの来たか」って(笑)。

夢人:コーラスはあおちゃんと2人で入れてます。仮歌のときにハモってみたら厚みが出たので「2人で歌うのアリかも」って提案して。

──ライブでは紫とかピンクの照明が似合いそう。

ケンゾ:妖艶さがある曲ですからね。

向日 葵:「前戯」っていうタイトルからどうしてもセクシーな曲を想像するじゃないですか? あえてそういう言葉を使ってみようって。

夢人:でも、エッチじゃないんですよ。

向日 葵:内容的には若干エッチなんですけど。

インテツ:どっちなの(笑)?

向日 葵:歌詞は「query」も「アンビバレント・ワールド」もそうなんですけど、世の中で起きていることやワードを少しずつ入れていくっていうのが自分の中のテーマで「前戯」では“コンプライアンス”という言葉をあえて使っています。時代を切り取りたいなという想いもあって。前戯は昔から使われる表現ですけど固定概念がある言葉なので、あえてもじって使ったところがある。

インテツ:逆手にとってる感じがいいですね。このタイトルでこのサウンドだからカッコいいんですよね。

夢人:ちなみにイベント会場の楽屋で「そろそろ“前戯”の練習しようかな」って大きい声で言ったら周囲が静まり返りました(笑)。

向日 葵:ファンの人たちが「“前戯”いいよね」って言った時点でもう勝ちだと思ってます(笑)。

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