【インタビュー】THE MICRO HEAD 4N’S、「僕らにはドラマがある」

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今年5月に新ボーカル・AMENOを迎え、第三期をスタートしたTHE MICRO HEAD 4N'S。

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彼らは10月22日に行われるBARKS主催ライブイベント<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>東京公演に出演する。これを記念し、BARKSでは第三期として初のツアーを終えたばかりのメンバーにインタビューを行った。ツアーの感想はもちろん、2021年の10周年に向けての思いなどをたっぷり語ってもらった。

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──6月29日赤羽ReNY alphaでの第3期THE MICRO HEAD 4N’Sの始動ライブ後、全国ツアー<A BEGINNING FROM THE END.-NIGHT OF REBIRTH->が行われましたが、8月25日TSUTAYA O-WESTでのファイナル公演の感想から聞かせてください。

kazuya(G):赤羽ReNY alpha公演は数ヶ月リハーサルを重ねて臨みましたが、やっぱり100%頑張っても70%とか80%しか出せないのが本番で……。反省点も多いライブだったので、僕ら5人で第3期THE MICRO HEAD 4N’Sをやっていくことへの帳尻合わせをしないといけない。それがたぶん今回の<A BEGINNING FROM THE END.-NIGHT OF REBIRTH->というツアーで、そのゴールに近づくための一歩だったと思うんですよ。

▲AMENO(Vo)

──ワンツアーでこれほど変わるんだな! っていうくらい、赤羽ReNY alphaからの成長が観えました。

kazuya:僕が今回のツアーを通して学んだのは、距離の短いところに旗を立てると、そこに向かってみんなで一生懸命走れるんだなっていうことなんですよね。一本ライブを終えるごとに、“次はこうしよう”っていう身近な目標を立ててクリアしていくっていう。そういう小さい成功体験の連続でしか、やっぱり成功はなくて。でも大変でしたけどね、ライブを終えたらすぐに移動して、その日の夜にライブ映像を観ながら反省会をしたり、当日は舞台監督みたいなことまでやったり。でも、“バンドをやってるな”っていう感じがしてすごい楽しいツアーでしたね。

AMENO(Vo):僕は赤羽ReNY alphaの前後、ちょっと体調がよくなくてあまり声が出ない状態が続いてました。このままツアー廻って大丈夫かな? って心配してて、その不安がお客さんにも伝わってしまってたと思うんですよ。で、ツアー2本目の大阪くらいで様子を見ながらライブをするのをやめようと思って。自分の中で“まだ入ったばっかりだからいい子でいなきゃいけない”みたいな思いがどっかにあったんですが、いい子でライブしてもみんなつまんないだろうし、ありのままでやってみようと。タガが外れた瞬間、調子も戻ってきて、自分の放った熱量を受け取ったお客さんからの手応えも感じ始めて。ツアー中、波はあったんですけど、いちばんいいピークの状態の時にファイナルのO-WESTを迎えられましたね。

──気持ちの変化ってお客さんに伝わるんですね。

AMENO:やっぱり敏感なんですよね。僕らが発する言葉ひとつひとつも真っ正面から受け止めてくれてるなと感じます。

TSUKASA(Dr):僕は、赤羽ReNY alphaの映像を観た時に、思い描いている第3期のサウンドに自分のドラムが近づけていないなって思いました。第2期は歌モノが多かったのでそこまでドラムサウンドを重視する感じはなかったんですけど、第3期では自分をバリバリ出して行きたくて。ツアー中はリハでの音作りの時も“ここはこうしてほしい”っていうことを自分から細かくPAさんに言うようにしたんですよ。ツアーで培ってきたものがファイナルで出せたなと思いますし、今は第3期の自分が思い描く音に近づいてきてるんじゃないかなと思えるようになりました。

ZERO(B):俺は機材を変えたりもしたので、“今日はこんな感じでやってみようかな”っていろいろ試しながらファイナルに向けてちょっとずつ改善していきました。久々にちゃんと階段を一歩一歩上りながら廻れてるなっていう感覚になれましたね。

SHUN.(G):O-WESTは進化していく過程であって最終地点ではなかったんですけど、1個の目標地点にたどり着けたのかなと感じました。ツアーの集大成は観せられたと思います。ライブが終わった後、穴が開くほど映像を観たんですよ。自分のプレイやパフォーマンスはもちろん、他のメンバーも。自分のバンドを改めてすごく研究しましたね。

▲KAZUYA(G)

ZERO:俺もそうですね。俺がライブのビデオカメラを管理してるので、真っ先にいつも観るんですよ。みんなに送るために書き出さなきゃなって思いながらも、先に観ちゃうみたいな(笑)。

kazuya:ZEROさんのすごいところは、編集してからみんなに送ってくれるとこ。

ZERO:MCをカットしたり、リハで聴いた外音(客席の音)になるべく近づけるように編集してます。EQ(イコライザー)を使って余計な音をカットしたり音量を調節したりもしてるんですよ。

kazuya:へえ! 音まで編集してくれてるのは知らなかった(笑)。改めて感謝ですね。

SHUN.:あとツアー中は、ライブ映像を観ること以外に、なるべくAMENO君の声に耳を傾けるというか、サポートができるようなことがあればと思って常に気にしてましたね。

AMENO:メンバー皆さんの気遣いはすごく感じてました。“ここ、こうしたいな”と思ったらすぐ言えるような環境があったので、たとえばライブの曲間とか運びもわりと自分がやりたいようにできましたね。理想としてる姿にちょっと近づいたかなって思います。

──メンバーさんたちは、AMENOさんの成長や変化をどんなふうに感じていますか?

SHUN.:ZERO君も言ってたんですけど、ステージにただ立ってるだけでもカッコいいなって。それがツアーを通してさらに板についてきた感じがありますね。

TSUKASA:頼もしいなと。

SHUN.:あと、メンバーとの距離も縮まりました。僕らは自分たちから他人に話しかけたりするタイプではないんですが、AMENO君は人懐っこいから。楽屋でも一緒にワイワイやってましたね。この間、一緒に富士山も行って。

──Twitter見ましたよ。“ああ~、AMENOさん富士山に連れて行かれてるよ~!”と思ってました(笑)。

SHUN.:いやいやいや! AMENO君が「行きたい、行きたい」って言ったんですよ!

──それは言わざるを得ないというか(笑)。

AMENO:まあ~、大先輩ですからねえ(笑)。

ZERO:SHUN.さんの荷物持ちですか? SHUN.さん、Twitterに載せる動画録るときだけ自分で荷物持ったんですよね(笑)?

SHUN.:違う違う違う!

AMENO:あはは。もともと僕は富士山メンバーには入ってなかったんですけど、SHUN.さんに連れて行ってもらいました。

──AMENOさんは、ツアーを廻っている中で、メンバーの意外な一面などは見つけましたか?

AMENO:最初の印象から大きく変わったところはないですね。TSUKASAさんは意外とゲームするんだなっていうくらいですかね(笑)。

TSUKASA:今年の誕生日にメンバーからNintendo Swithをもらったんですよ。それからの初のツアーで」。

▲SHUN.(G)

──ゲームをもらって初のツアー(笑)。

TSUKASA:それまではゲームとは無縁だったんですけど。

SHUN.:そうでもないと思うよ(笑)。

kazuya:iPhoneで結構やっとったよね。

SHUN.:パソコンでも。

TSUKASA:いや、いわゆるゲーム機を持ってやることがずっとなかったので、ちょっと楽しんじゃいましたね。ただ、遊ぶにも遊べない雰囲気というのがたまにありましてて。

──えっ、どんな雰囲気ですか?

TSUKASA:ライブが終わって移動する時にですね、“よし、今からAMENO君とマリオカート対戦やるぞ!”と思ってたら、僕の前の席がkazuyaさんなんですけども、早速ライブの音源を聴き始めて。イヤホンじゃなくてスピーカーで流すんですよ。“やりづらいな~。一旦、やめておこう”って、僕もそのZERO君が送ってくれた音を聴いて。

──でもちょっと頭の片隅では“マリオカートやりたいな~”って(笑)?

TSUKASA:まあでも大事なのはマリオよりバンドですからねえ。

SHUN.:当たり前やっ(笑)!

TSUKASA:それもAMENO君とのコミュニケーションの1つなんですよ!

AMENO:ツアー前に受けたインタビューの時、まだちょっとメンバーとしての実感が沸いてなくて、なにかの拍子に“マイフォさん”と言っちゃったこともありました(笑)。ツアーを通して、やっと本当の意味でメンバーになれたかなっていう気がしますね。


──O-WESTのライブ終了後、スクリーンで今後の予定が発表されましたね。12月からの全国ツアーに加えて、2021年の10周年に向けての企画として、2020年8月23日にLIQUIDROOM、そして2021年に某所でライブを。

kazuya:2021年の某所というのは、まだスケジュールが取れてないので“coming soon”にしただけで、場所はもう僕の中で決まってるんですよね。嘘になるのは嫌だからまだ発表してないだけで。

──今から2年後の10周年を見据えているのはなぜですか?

kazuya:冒頭で話したように、身近なところに旗を立てると、そこに向かってみんなで綺麗に走れるっていうことがわかったから、じゃあ一度、メンバーとファンとスタッフで一緒に走ってみたいなと思って。来年8月23日のLIQUIDROOMも、2021年のとある場所も、今の僕らにとってはすごいチャレンジなんです。でも、もっと月日が過ぎたら、それもドラマになるのかなって。僕らが他のバンドに勝てるポイントってなんだろうと考えたとき、たとえば音楽なんてみんなカッコいいと思うし、見た目もみんなカッコいいじゃないですか。ただ僕らには、ドラマがある。ボーカルが変わっても決して止まらずに前に進む姿。勝つか負けるかじゃなくて、たとえ大コケしたとしても、諦めなければストーリーの1個でしかないじゃないですか。その過程をみんなと一緒に見ていきたいなと思ってるんですよね。

▲ZERO(B)

──なるほど。ちなみに、LIQUIDROOMを選んだのはなぜですか?

kazuya:THE MICRO HEAD 4N’S史上、一番大きいキャパのライブハウスがLIQUIDROOMなんですよ。AMENO君が「最高キャパにチャレンジしたい」と言ったから、“じゃあやってみるか!”みたいな。

AMENO:僕の肩にはどうしても“第3期、三代目ボーカリスト”っていうのがのしかかってくるんですよね。第1期と第2期、どちらのボーカリストも僕にとっては大先輩であり憧れの2人でしたし。それをどうやったら超えられるかな?と思った時に、わかりやすい形で提示したいなと。それなら最高キャパに挑戦して、そこを超えた時に2人に追いつけるのかなって。だから今の一番近い目標にLIQUIDROOMをおきたいなと思いました。

──今年は、12月4日にシングルがリリースされますね。

kazuya:ツアーでは、第3期以降の今ある曲を全てやったんですよ。来てくれた人にとって思い出になるから。“あの新曲カッコ良かったね”とか、それが“音源になって変わったね”とか、話題が生まれるかもしれない。それっていいなと思って。そのツアーで披露した曲をこれからレコーディングします。

──いいですね!

kazuya:前作「REBIRTH –the 3rd form-」と同じく、ビジュアルパッケージ盤と通常盤の2種類リリースします。ビジュアルパッケージ盤は、名前の通りヴィジュアルを重視してミュージックビデオとドキュメンタリーが入る予定で、通常盤は音に特化した形になります。

──そして、12月8日から<TOUR 2019-2020 FACT IS STRANGER THAN FAKE!!!!>が始まり、ファイナルはSHIBUYA WWWですね。

kazuya:これは、今のメンバーでやったことない場所でライブをやってみようと思って決めました。あと、ZEROさんが特に“バンドをこう観せたい”っていうイメージを持っていて、ステージをちゃんと観せられるSHIBUYA WWWを選びました。

ZERO:ステージのスペースがない中でやる楽しさもあるんですけど、自分が観せたいものって、もっと自由に表現できるものなんですよね。ステージが広くなるとどうしても会場も広くなってしまうんですけど、埋まる、埋まらないじゃなくて、自分たちの最大限のステージを観せたいなと思ったんですよ。

kazuya:実はWWWは、SHUN.さんが一番苦手な箱なんですよ。観どころはSHUN.さんになると思います(笑)。

▲TSUKASA(Dr)

──え、どうしてですか?

SHUN.:客席が段々になってるからどこを見てもお客さんがいて、隠れるところないじゃないですか……。

──ステージに立つ人の発言とは思えません(笑)。

kazuya:彼はちょっと職業を間違えたんですよ、今さらすぎますけど(笑)。きっと当日は、めっちゃ目が泳いでるのが見えますよ。

SHUN.:ライブ直前、緊張でゲロ吐いてると思います(笑)。

TSUKASA:僕は、ちゃんとお客さんから見えてるなっていう安心がありますね。

SHUN.:じゃあ俺と立ち位置変わる? 俺、後ろでええぞ?

全員:(笑)。

──それに加え、10月22日に高田馬場AREAで行われる<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜【東京編】>に出演されますね!

AMENO:僕はちょいちょい知り合いのバンドがいますね、JILUKAさんもそうですし。

SHUN.:Develop One's Facultiesは何度か対バンしていて、ちょっと他ジャンル的な音楽でカッコいいなと思っていました。

──お馴染みのdefspiralも。

SHUN.:安心安定の(笑)。

──先日、SHUN.さんが対談されたKさんもいらっしゃいますし。

SHUN.:そうですね。富士山、K君も誘ったんですけどね、断られました……(笑)。まあ人見知りの僕らは楽屋では静かでしょうね。

ZERO:RYOさん(defspiral)いるからうるさくなりますよ(笑)。

SHUN.:あ、そっか。向こうも “SHUN.さんいるからうるさいですよ”って言うだろうな(笑)。

AMENO:これめっちゃ言いたかったんですけど、実は僕、前のバンドで<千歌繚乱>に出てるんですよ。

──そうなんですか!

AMENO:ちょっと大人になって帰ってきたぞっていう姿を観せつけてやりたいなと思ってます。THE MICRO HEAD 4N'S自体、対バンイベントは<千歌繚乱>で2度目になるんですよ。対バンイベントでの闘い方がまた新たに見えてくるんじゃないかなと思ってますね。

取材・文◎牧野りえ

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THE MICRO HEAD 4N'Sが出演するBARKS主催イベントツアー<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>は、下記にてチケット発売中。

■チケット一般発売
8月10日(土)12:00〜各公演前日まで
名古屋公演:https://eplus.jp/sf/detail/3015650001-P0030001
大阪公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011420001-P0030001
東京公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011430001-P0030001




<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>

■名古屋公演
日時:2019年10月10日(木)開場 16:30 開演 17:00
出演:AXESSORY / 極東ロマンス / K / JILUKA / Develop One's Faculties / breakin’ holiday
会場:名古屋ell.FITS ALL
料金:【先行チケット】4,000円(整理番号A)【一般チケット】4,200円(整理番号B)【当日券】4,500円※ドリンク代別途

■大阪公演
日時:2019年10月11日(金)開場 16:30 開演 17:00
出演:AXESSORY / 極東ロマンス / K / JILUKA / Develop One's Faculties / breakin’ holiday
会場:大阪RUIDO
料金:【先行チケット】4,000円(整理番号A)【一般チケット】4,200円(整理番号B)【当日券】4,500円※ドリンク代別途

■東京公演
日時:2019年10月22日(火・祝)開場 15:30 開演 16:00
出演:AXESSORY / K / JILUKA / Develop One's Faculties/ defspiral / breakin’ holiday / THE MICRO HEAD 4N'S
会場:高田馬場AREA
料金:【先行チケット】4,200円(整理番号A) 【一般チケット】4,500円(整理番号B)【当日券】4,800円※ドリンク代別途

チケット一般発売
8月10日(土)12:00〜各公演前日まで
名古屋公演:https://eplus.jp/sf/detail/3015650001-P0030001
大阪公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011420001-P0030001
東京公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011430001-P0030001

主催:BARKS(ジャパンミュージックネットワーク株式会社)
制作:rivabook

<THE MICRO HEAD 4N'S TOUR 2019-2020 FACT IS STRANGER THAN FAKE!!!!>

2019年12月8日(日)山形ミュージック昭和セッション
2019年12月15日(日)HEAVEN'S ROCK宇都宮2/3(VJ-4)
2019年12月20日(金)西川口Hearts
2019年12月22日(日)新横浜NEW SIDE BEACH!!
2019年12月27日(金)町田プレイハウス
2020年1月10日(金)阿倍野ROCK TOWN
2020年1月13日(祝・月)HOLIDAY NAGOYA

TOUR FINAL
2020年1月18日(土)SHIBUYA WWW

■チケット:スタンディング 前売 4,500円(税込)
別途DRINK代必要

<AMENO'S Birthday & HALLOWEEN LIVE ~Angel and Demons~>

2019年10月11日(金)池袋EDGE
チケット:スタンディング 前売 4,500円(税込)
別途DRINK代必要

■オフィシャル会員先行申込スタート!
抽選エントリー期間
2019年8月25日(日)22:00 〜 2019年9月1日(日)23:59

詳細:https://themicrohead4ns.jp/contents/263811

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