【速レポ】<中津川ソーラー>9mm Parabellum Bullet、「中津川に捧げる太陽の曲を」
夕暮れどきのREDEMPTION STAGEで血気盛んに炸裂したのは<中津川ソーラー>初出演となった9mm Parabellum Bulletだ。アタリ・ティーンエイジ・ライオットの「Digital Hardcore」が鳴り響き、大喝采に迎えられながら菅原卓郎(Vo、G)、滝 善充(G)、中村和彦(B)、かみじょうちひろ(Dr)にサポートギタリストとして支える武田将幸(G)が登場。当然ながら、彼らは歴戦のライヴバンド。初出演だからといって探るようなことをするわけもない。
◆9mm Parabellum Bullet 画像
「Discommunication」からとてつもない轟音と甘美なメロディーを解き放ち、オーディエンスは揺れに揺れ、ハンドクラップも歓声もやむことがない。武田を加えたギター3本のド迫力もさることながら、バンド全体から発せられるエネルギー量が凄まじいのだ。リズムも面白く、武田のカッティングが気持ちよく鳴っていた「ハートに火をつけて」では、菅原が“灰にならないか”と絶叫したり、滝のギターソロも格別な輝きがあり、まだまだ序盤ながら燃え上がるようなライヴになっていく。
一瞬の静寂から駆け出していき、菅原が「手を取ってくれ、中津川!」と踏み出して歌った「新しい光」から、リリースされたばかりの新作『DEEP BLUE』より「Beautiful Dreamer」をプレイ。急上昇と急降下を繰り返すような曲展開、中村のシャウトもガツンと響かせてからの、キレ良く耳に残るリフと強烈なかみじょうのショットが印象的だった「名もなきヒーロー」をドロップしていく。ともに歌うオーディエンスも多く、いい広がり方を見せていった。
そして「オレたち、結成15周年になるんですけど、活動してる間に太陽が出てくる曲が結構できたので、これから演奏します。中津川に捧げる太陽の曲を」と菅原が告げて「太陽が欲しいだけ」へ。「太陽のエネルギーだけでできてる音にオレは今、しびれてます」とも語った菅原。そんな想いをオーディエンスも受け取ったのだろう。ただでさえ多かった突き上げられる拳の数も歓声もさらに増え、目をみはるような状況になっていくのだ。
その後も一気呵成に攻め立て、バンドとオーディエンスが呼応しまくった「Black Market Blues」、おおらかなメロディーと緻密に構築されたサウンドが合わさった破壊力にヤラれた「The Revolutionary」と続けた後、ムードたっぷりにギターが絡み合い、激情ですべてを巻き込みながら爆発していく「Punishment」でフィナーレ。破綻しそうでしない。いや、もしかしたら破綻してるのかもしれないが、そこまで突っ込んでいるからこそカオティックに美しい情景が描かれるのだろう。またこの<中津川ソーラー>でぜひ観たい、そう素直に感じたパフォーマンスだった。
取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎柴田恵理
【9mm Parabellum Bullet セットリスト】
02. ハートに火をつけて
03. 新しい光
04. Beautiful Dreamer
05. 名もなきヒーロー
06. 太陽が欲しいだけ
07. Black Market Blues
08. The Revolutionary
09. Punishment
■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019>
9月29日(日) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
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