【速レポ】<中津川ソーラー>サンボマスター、「俺は、オメーがクソじゃねえって証明しに来たんだよ!」

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「おい、中津川! 1秒たりとも、さぼるんじゃねぇぞ! 踊りまくれ!」

◆サンボマスター 画像

SEの直後、山口 隆はでかい声を張り上げた。そこから始まったのは「青春狂騒曲」。イントロのブレイクでは「どれだけ踊るかって? 警察が来るまで踊りまくれ!」と言い放つ。オーディエンスは、それなら上等だとばかり、腕を振り上げ、ステップを踏み、激しく踊りまくる。それでもなお「中津川、ひとつだけ聞かせてくれ。オメーたち、恥ずかしがりに来たのか、踊りに来たのか、どっちだ!?」と山口。こうしてライブが始まって早々、たちまち自分たちのペースに巻き込み、野外ワンマンのごとく熱狂の協奏曲を作り出すサンボマスターだった。



ここ中津川は、日本のフォークも愛する山口にとって聖域みたいなもの。なにしろ<中津川フォークジャンボリー>が開催された土地だ。だからいつもとは別のスイッチや気合いも入る。「岡林信康、はっぴぃえんど、高田渡。そしてオメーらと一緒に伝説を起こそうじゃねえか!」と先人たちも勝手に巻き込んだ頼もしい発言。いや、発言というよりは、歌以外のところは、ほぼ叫びっぱなしだ。

そしてまた、木内泰史と近藤洋一のプレイもすさまじく気がこもったもの。そうしたメンバー3人が生む音と曲は、全ての悲しみも憎しみも浄化させてくれる。小さい希望をでっかい可能性や光にも変えてくれる。聴いている一人ひとりの中で何かが起こる。それがサンボマスターの鳴らすロックンロールだ。



中盤の「ラブソング」のときには、みんなの気持ちに染み込み、涙を流しながら聴き入るオーディエンスの姿もあちこちに広がっていった。山口は「泣くんじゃねぇ」とは言うが、それは無理だ。あんたがたのロックンロールは愛情豊かで、なんでも受け止めてくれそうだから、いろんな涙が流れてしまう。オーディエンスの姿を目にしながら山口は言う。

「俺たちサンボマスターは、中津川にオメーの孤独を終わらせに来た! オメーの不安を殺しに来た!!」




ここから突入したのは「ロックンロール イズ ノットデッド」。自分に負けるなとメッセージを突き付けながら、激しく熱くロックンロールが轟いていった。サンボマスターの曲を浴び、涙と汗でグチャグチャになりながら高揚するばかりのオーディエンス。そしてライブのエンディングが近づいたとき、山口は真剣な顔で言う。

「ここに来てるヤツ。いろいろあったと思うけど、今日まで生きててくれてありがとよ。あともうひとつ、大事なこと。オメーが今まで生きてきて、オメーがクソだったことは、ただの1回もねぇってこと。それ忘れねーでくれ。嘘だと思ってんのか? じゃあ、なんで俺がこんなに本気でやってんだ。俺は、オメーがクソじゃねえって証明しに来たんだよ!」




手短に話すと言いながら、白熱した山口は言葉が止まらない。そしてラストナンバー「輝きだして走ってく」では、これまで以上に力を込めてこうも言った。

「伝説の夜だったな。だけど、まだ終わらねーぞ、伝説は。オメーらの最後の宿題だ。オメーらの最後の宿題はな、勝手に死んでんじゃねーぞ、この野郎! 死ぬな、愛してる!!」




気持ちがひとつになったロックンロール・コールが中津川の夜を焦がしていった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎上山陽介

【サンボマスター セットリスト】

01. 青春狂騒曲
02. 歌声よおこれ
03. 世界をかえさせておくれよ
04. ラブソング
05. ロックンロール イズ ノットデッド
06. できっこないを やらなくちゃ
07. 世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
08. 輝きだして走ってく

■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019>

9月28日(土) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
9月29日(日) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
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