【インタビュー_#2】Apes From Nine、耕史朗が語る“岐路と選択”「自分の音楽が今、やっと表現でき始めている」

ツイート

■楽曲を大事にするということは
■バンドやメンバーを大事にすること

──Apes From Nineのこれまで2年間の活動にはどんなことを感じていますか?

耕史朗:音楽的な部分での手応えは感じています。このメンバーだから生まれてくる楽曲や音が作用して、これまで自分が形にしたかった音楽性が今、やっと表現でき始めているんですよ。Apes From Nineを始めて一番強く感じているのはそこですね。

──独自のメタルをつくり出していますからね。

耕史朗:ただ、動員やセールスといった面では、まず名前や音楽性を知ってもらう必要がある。そのためには個々のキャリアにあぐらをかいたりせず、新人バンドみたいに精力的な活動をしないといけない。だから、今回の4ヶ月連続リリースとツアーは、まさにそのための動きで。

──では、Apes From Nineの活動で大事にしていることやこだわっていることは?

耕史朗:とにかくいい曲を作ろうと思っています。楽曲作りというのはPC上での作業だけではなく、その前段階で得たものをいかに楽曲に落とし込むかという作業でもあって、その“得たもの”というのが大事なんですよ。だから、俺の中で楽曲を大事にするということは、バンドやメンバーを大事にすることとイコールで、Apes From Nineはまさにそういう感覚なんです。


──逆にこれはやってはいけない/こうなってはいけないと思っていることはありますか?

耕史朗:バンドにとってマイナスになること、全てですね。シンプルにいえば、リハを休むとか遅刻するとかは、他のメンバーのテンションが一気に下がるんです。まぁ、みんなに対して偉そうに言えなくなるし(笑)。変な話ですけど、Apes From Nineでは自分が偉そうに物事を言える状態を壊さないようにしているんです。今回の4ヵ月連続リリースにあたって、俺はまず24曲くらいデモを作ったけど、それも意地なんですよ。

──やるべきことをやらずに偉そうだったり、命令口調だったりするのは、人として違いますからね。

耕史朗:そうはなりたくないんですよ。全部のことが完璧にできているわけじゃないけど、自分がやるべきことはしっかりやる。多少、他のメンバーから嫌われてもいいから、みんなが俺に口出しできないような状態を保って、いい方向にバンドを転がしていきたいんです。

──では極論的な質問ですが、バンドにとっては大きなチャンスだけど、それに乗るためには魂を売らないといけないというような状況があったら、どちらを選びますか? 先ほどおっしゃっていたセールスと音楽的なこだわりに関連するところで。

耕史朗:まず内容を詳しく聞いて、納得すれば多少不本意なことでもやると思う。ただただ好きなことを好きなようにやりたいとか、商業主義には乗らずに自分のROCK道を貫く、みたいには思っていないから。昔は、そういう姿勢がカッコいいと思っていたんですけど、今はカッコ悪いと感じているんですよ。“ただ単に自分を貫く”というのはすごく簡単なことで。そうじゃなくて、今は自分を持ったうえで、バンドや家族だったりを守っていくことにカッコよさを感じる。それに、いわゆる魂を売るような話だったとしても、今の自分だったら、そうはせずにできるんじゃないかなとも思っているんです。それなりにキャリアを積んできていて、もう子供じゃないから。“ああん?”と話を聞きながら、“でっ?”って強く出るみたいな(笑)。

──子供じゃないと言えども、ギラついてますが(笑)。

耕史朗:まだまだギラギラしていこうと思っています(笑)。結果が出ないままズルズル続ける気もない。もちろん長く続けたいという気持ちはあるけど、魅力を感じなくなったらスパッとやめると思う。ダメそうだったらすぐに見切りをつけるということではなくて、常にシビアな意識で取り組んでいきたいですね。仲良しバンドではないので。今、Apes From Nineの具体的な目標のひとつとして、海外の大きなフェスに出たいんです。

──耕史朗さん個人としては、どんな人生を歩んでいきたいと思っていますか?

耕史朗:一生ミュージシャンでいたい。それ以外の人生が想像がつかないんです。俺は作家としても活動しているし、ギターや歌を教えたりもできるだろうし、実際にそういう誘いも受けたけど、自分が表舞台に立てない状態になったらミュージシャンはやめたほうがいいんじゃないかと思っています。表現者、ミュージシャン、プレイヤーでありたい。そのために必要な努力はしていこうと思っています。ミュージシャンというのはなんの保証もない、それこそ常に崖っぷちの人生ですけどね。でも、俺はそういう人生を歩んでいきたい。

取材・文◎村上孝之

■4ヶ月連続作品リリース


■第一弾シングル「HEAVEN」
2019年9月4日(水)発売
LZLN-0010 / ¥1,500(tax out)
1. Iam GOD
2. USA
3. Masturbation with you


■第二弾シングル「EARTH」
2019年10月2日(水)発売
LZLN-0011 / ¥1,500(tax out)
1.LAST PARADISE
2.D.I.D
3.BLACKOUT

■第三弾シングル「HELL」
2019年11月6日(水)発売
LZLN-0012 / ¥1,500(tax out)
※収録曲:未定

■第四弾アルバム『INORGANIC』
※詳細は後日発表

■<【HEAVEN】【EARTH】【HELL】3style TOUR!>

▼HEAVEN
09月19日(木) 大阪・心斎橋CLAPPER
09月20日(金) 名古屋・今池3STAR
09月29日(日) 東京・渋谷CYCLONE
▼EARTH
10月18日(金) 大阪・心斎橋CLAPPER
10月19日(土) 名古屋・会場未定
10月25日(金) 東京・渋谷CYCLONE
▼HELL
11月09日(土) 厚木・Thundersnake Atsugi
11月10日(日) 仙台・FLYNG SON
11月12日(火) 横浜・濱書房
11月13日(水) 名古屋・今池3STAR
11月14日(木) 大阪・心斎橋CLAPPER
11月15日(金) 長崎・ホンダ楽器アストロスペース ※ワンマン
11月22日(金) 東京・渋谷CYCLONE
▼INORGANIC RELEASE ONEMAN TOUR!!!
12月12日(木) 名古屋・3STAR ※ワンマン
12月13日(金) 大阪・心斎橋CLAPPER ※ワンマン
12月15日(土) 東京・渋谷CYCLONE ※ワンマン


◆インタビュー【2】へ戻る
◆インタビュー【1】へ戻る
◆Apes From Nineインタビュー第一弾へ
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス