【ライブレポート】ZIGGY、「どんどん変わっていくと思います」

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ZIGGYが10月11日、新横浜NEW SIDE BEACH!!公演を皮切りに全国ツアー<ZIGGY TOUR2019 ROCK SHOW season3 「GET THE FxxK OUT!!」>をスタートさせた。これは2019年5月、森重樹一が声帯ポリープの切除手術を行なった後の初ツアーであり、満員のファンを前に完全復活を宣言するなど、攻めの姿勢に貫かれたツアー初日となるもの。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆ZIGGY 画像

8月には復帰第一弾ライヴとして八王子オリンパスホールでのワンマンを成功させており、10月9日にはニューシングル「I STAY FREE FOREVER」をリリースするなど、その健在ぶりを知らしめていた。しかも今回のツアーは2017年の再始動以降、最大規模となることもZIGGYの今の勢いを証明している。

初日の会場として選ばれたのは、近年のツアーでも開幕を迎えることの多い新横浜のNEW SIDE BEACH!!。台風が近づき雨も降り出す中、ソールドアウトとなった会場には早くからファンが詰めかけ、フロアは開演前から熱気が立ち込めている。場内が暗転し、オープニングSEが響く中、メンバーが登場。CHARGEEEEEE…(dr)がステージ中央で、「ZIGGYのツアーが始まったぜ!!」とフロアを煽る。そして、メンバーが定位置につき、轟音が放たれた。


聴こえてきたのは、10月10日にリリースされたばかりのシングル「I STAY FREE FOREVER」収録曲の「ここから消え失せろ」だ。バリバリの新曲だが観客の反応は上々で、フロアを見渡す森重の表情も満足気。続く「ROCK SHOW」でも、そのアッパーなサウンドでライヴ全体のテンションをグイグイと引き上げていく。しかし、初日のしかもオープニングだというのに森重の飛ばしっぷりがすごい。その全力のヴォーカルとステージングを観ていると、彼の好調ぶりが窺える。

もちろん、その好調さはメンバー全員に共通しており、バンドとしての一体感をさらに強固なものにしている。大きなフォームでドラムを叩きまくるCHARGEEEEEE…はムードメイカーとしてもライヴを盛り上げ、森重にMCで髪のメッシュに触れられていたToshi(B)はエッジのある太いサウンドで存在感を示していく。カトウタロウ(G)は、いわゆる“顔で弾くギタリスト”と言えるだろう。ロックギターのツボを押さえたフレーズをビシバシと決めながら、フレーズにリンクするかのようにその表情でも楽しませてくれる。また、今回のツアーでは会場によってキーボーディストが代わるのだが、今夜は佐藤達哉がメンバーを務めた。時に楽曲をリードし、時に楽曲を支え、ベテランらしいプレイでZIGGYの楽曲を組み上げていく。彼らと森重による5人のZIGGY──もう一度書かせてもらうが、バンドとしての一体感はどんどん強固なものになっていることをステージの端々から感じることができる。

ツアーが始まったばかりということで、セットリストの詳細に触れるのは避けておくが、6曲を終えてのMCで『ZIGGY 〜IN WITH THE TIMES』の再録について触れられ、そこから数曲はZIGGYクラシックスが奏でられていく。「TOKYO CITY NIGHT」ではサビの一節を“YOKOHAMA CITY NIGHT”を歌うという一幕でフロアを盛り上げ、森重がアコースティックギターを手に歌い上げる「BIRDS ON STRINGS」ではグイグイとその世界に引き込んでいった。その伸びやかな声を聴いていると、森重のノドは完全復活したといって間違いない。なお、森重のMCによるとこのツアー、「セットリストはどんどん変わっていくと思います」とのことだ。

和やかすぎるメンバー紹介、それに対してToshiとCHARGEEEEEE…の高いミュージシャンシップが披露されたソロコーナーを挟んで、ライヴは後半戦へ。今回のツアータイトルにも入っているアルバム『ROCK SHOW』からロックンロールチューン「この夜の向こうへ」、そして最新シングル「I STAY FREE FOREVER」から森重の攻めの歌が光る疾走曲「PRIMAL SCREAM」へ。ライヴ前半は新旧の楽曲を織り交ぜた流れだったが、後半は最新シングルから3曲をポイントポイントに配したということもあり、近年の楽曲が多めという印象。なかでも、新曲のライヴの映え方、なじみ方がより強く印象に残った。シングルに収められた4曲の曲調はそれぞれ異なるが、どの楽曲も森重、そしてメンバーの輝きが観ている者の目を奪っているように感じられる。ライヴで初めて聴くという新鮮さだけでなく、これが今のZIGGYがもっとも輝く楽曲なのだという自信が伝わってくる。


もちろん、過去の曲が輝きを失っているわけではない。曲中で森重が上半身裸になって、いい意味での“やけくそ”感をフロアと作った「WHISKY, R&R AND WOMEN」など、グルーヴや音色をはじめ現在のZIGGYの楽曲となってアップデートされている。だからこそ、『2017』や『ROCK SHOW』などの近年のアルバムの楽曲と並んでプレイされても、ライヴの流れが断ち切れることなく、1本の太い幹が作られているのだ。

アンコールは、森重がアコースティックギターを手にする「君の笑顔より美しい花を知らない」でスタート。表情豊かな森重の歌、熱のこもったカトウタロウのギターソロ……観客の心をぐいとつかむ名曲は、この夜も美しい輝きを放っていた。そしてZIGGYクラシックスからメロディアスでハードなロックンロール「SING MY SONG (I JUST WANT TO SING MY SONG)」とバラード「6月はRAINY BLUES」が奏でられた。

2度目のアンコールでは、「それゆけ!R&R BAND」という最初期の楽曲に続き、CHARGEEEEEE…によるメンバー紹介を盛り込んだ「EASTSIDE WESTSIDE」へ。ファンならご存知だろうが、「EASTSIDE WESTSIDE」は現在ZIGGYの最速ビートでアレンジされていて、ライヴハウスという空間ではそのカオティックぶりが加速していた。

全体的には、攻め攻めの一夜だったと思う。それは、ライヴハウスならではの空気感によるところ、そして森重がワイヤレスマイクにしたことでケーブルに気をとられることなく、ライヴに集中できたということも大きいだろう。しかし、それ以上に5人の姿勢、思いがこのツアーに向けて攻め攻めになっていることがステージで発露したのだと思う。また、この夜のステージだけで判断するのは早計かもしれないが、今回のツアーはこれまで以上にいいものになることが予想できるライヴであったと思う。「ZIGGY、最高!」。CHARGEEEEEE…がライヴ終演時にいつも叫ぶ言葉だが、その言葉どおり、ライヴを経るごとにその最高点を更新していくのかもしれない。

全国ツアー<ZIGGY TOUR2019 ROCK SHOW season3 「GET THE FxxK OUT!!」>は12月26日の東京・中野サンプラザ、12月27日の大阪・なんばHatchファイナルまで続く。なお、MCでも触れられていたが再録『ZIGGY 〜IN WITH THE TIMES』が11月1日にリリースされることも決定した。




■シングル「I STAY FREE FOREVER」

2019年10月09日(水)発売
PECF-3241 ¥1,500+税
1. ここから消え失せろ
2. PRIMAL SCREAM
3. NEGATIVE SPIRAL
4. I STAY FREE FOREVER



■<ZIGGY TOUR2019 ROCK SHOW season3 「GET THE FxxK OUT!!」>

10月11日(金) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
open18:30 / start19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888
10月14日(月・祝) 東京 Zepp DiverCity Tokyo
open16:00 / start17:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888
10月18日(金) 大阪BIG CAT
open18:00 / start19:00
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888
10月20日(日) 名古屋SPADE BOX
open16:30 / start17:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822
10月26日(土) 徳島club GRINDHOUSE
open16:30 / start17:00
(問)DUKE 高松 087-822-2520
10月27日(日) 松山サロンキティ
open16:30 / start17:00
(問)DUKE 松山 089-947-3535
11月01日(金) 札幌PENNY LANE24
open18:30 / start19:00
(問)WESS 011-614-9999
11月03(日) 帯広MEGA STONE
open16:30 / start17:00
(問)WESS 011-614-9999
11月05(火) 釧路NAVANA STUDIO
open18:30 / start19:00
(問)WESS 011-614-9999
11月07日(木) 秋田LIVESPOT2000
open18:30 / start19:00
(問)GIP 022-222-9999
11月09日(土) 仙台CLUB JUNK BOX
open17:30 / start18:00
(問)GIP 022-222-9999
11月10日(日) 郡山CLUB#9
open16:30 / start17:00
(問)GIP 022-222-9999
11月16日(土) 宮崎SR BOX
open17:30 / start18:00
(問)BEA 092-712-4221
11月17日(日) 鹿児島SR HALL
open16:30 / start17:00
(問)BEA 092-712-4221
11月21日(木) 神戸VARIT.
open18:30 / start19:00
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888
11月23日(土) 岡崎CAM HALL
open17:30 / start18:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822
11月24日(日) 岐阜CLUB ROOTS
open16:30 / start17:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822
11月28日(木) 金沢GOLD CREEK
open18:30 / start19:00
(問)サウンドソニック 076-291-7800
11月30日(土) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
open17:30 / start18:00
(問)サウンドソニック 076-291-7800
12月01日(日) 長野CLUB JUNK BOX
open16:30 / start17:00
(問)サウンドソニック 076-291-7800
12月06日(金) 広島セカンド・クラッチ
open18:30 / start19:00
(問)キャンディープロモーション広島 082-249-8334
12月08日(日) 米子AZTiC laughs
open16:30 / start17:00
(問)キャンディープロモーション岡山 086-221-8185
12月13日(金) 名古屋ボトムライン
open18:00 / start19:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822
12月15日(日) 博多DRUM Be-1
open16:30 / start17:00
(問)BEA 092-712-4221
12月26日(木) 東京 中野サンプラザホール
open17:30 / start18:30
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888
12月27日(金) なんばHatch
開場 17:30 / start18:30
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888
▼チケット
一般:6,000円 (税込)
※会場により入場時別途ドリンク代必要
※全席指定公演以外は未就学児入場不可
一般発売日:8/10(土)10:00〜

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