【インタビュー】竹内唯人、音楽は「自分だけの武器」

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■純粋な心を持ちながらやっていきたい

──では改めてになりますが、デビューシングル「Only Me」について聞かせてください。

唯人:まずこのタイトルなんですが、自分は「唯一の人になってほしい」という意味で唯人と名付けられたんですね。唯一の人、つまりOnly Personであるとともに、唯(ただ)ひとりの自分、自分だけしかいないんだということを表したタイトルになっています。

──僕がいるよ、すぐに駆けつけるよといった表現には、唯人さん自身の気持ちや性格もそのまま出ているんだろうなと感じました。歌う時の気持ちとしては、誰か大切な人や仲間をイメージしたりもしたんですか?

唯人:いや、今回は誰かのために歌っているという感じはあまりなくて。自分の曲だぞ、自分のデビュー曲なんだっていう気持ちで歌っていましたね。レコーディングの時も緊張はしませんでした。最初は「この歌い方でいいのかな?」という気持ちもあったんですが、隣にいてくれたsooogood!さんが「自信持っていいよ」って、すごくサラッと言ってくれて。「めっちゃいいよ」とかすごく言ってくれるから、どんどん自分に自信が付いていきました。

──なるほど、育て上手ですね(笑)。

唯人:本当に(笑)。褒められると何でもできちゃう気になるし。めっちゃ嬉しかったです。

──そのsooogood!さんとの共作ではありますが、初めての作詞に挑戦してみていかがでしたか?

唯人:sooogood!さんの作詞のやり方を横で見ながら、本当にすごいなって思うことばかりでした。「レッドカーペット ど真ん中歩こう」なんて、そんな表現どこから出てくるんだろうとか。あと「スワイプひとつで」のように、この時代だからこその言葉が出てくるのもポイントです。インスタ(Instagram)とかやってる今の子達には、きっと刺さる言葉だよなと思ったから。自分はずっと頭の中でリピートするような曲がいいよねって話をしていたんですが、まさにそういう感じの曲に仕上がりました。コーラスも分厚く入っていて、一緒に口ずさみたくなるような歌詞とメロディーになったなと思います。



──その歌詞には、唯人さんならではの仕掛けも組み込まれているんですよね。

唯人:最後の16小節の部分には、オオカミちゃんメンバーの名前が入っているんです。もちろん今『オオカミちゃん』っていうのがすごくバズって拡散力もあるから、ぜひこの勢いでみんなに聴いてもらいたいなっていうのもあったけど、歌詞に名前を取り込もうと思ったのは全然自然な感じだったんですよね。割と即興みたいな感じで、ばーっと歌いながら1日で作りました。

──アーティストとしてのデビュー作にまで大きく影響する関係性。オオカミちゃんメンバーとの絆を感じます。

唯人:そうですね。本当に、家族のような存在でもあったなって思っています。

──12月にリリース予定のセカンドシングル「CINDERELLA」は、作詞をされたそうですが、歌詞に込めた唯人さんの思いを聞かせてもらえますか?

唯人:今年の夏に経験した恋愛を元に書かせてもらいました。彼女がいなくなっちゃって寂しいけど、ずっと愛してるよっていうラブソングとして聴いてもらえると嬉しいです。

──かなりエモーショナルに、感情を曝け出すようなボーカルの部分もありますね。

唯人:はい。「Only Me」はどちらかというとリラックスした感じで、身体を横に揺らすようにしながら歌いましたが、「CINDERELLA」に関してはガッツリ歌い込みました。


──最近は傷つくことを怖がって、あまり深く恋愛をしない人も多いのかなと思います。唯人さんは、『オオカミちゃん』出演や作詞という作業を通して気付いた、自分の恋愛観の変化はありますか?
唯人:『オオカミちゃん』は、友達になるんじゃなくて恋愛をするっていう番組じゃないですか。撮影が始まった当初から、今までの恋愛の仕方をぶつけてもダメだなって思う瞬間が結構あったんです。他の子たちの気持ちや事情もあるし、自分はリーダーでもあったし、男の子はその辺りを考えながら行動しなきゃなっていうのもありましたね。

──なるほど。そのほか、新たな発見などありましたら教えてください。

唯人:自分が関西弁に弱いってことに18年間気付いていなかったんですが、いやもうあの喋り方めっちゃ可愛いなって、結構自分的には決定的なポイントです。だから恋愛観の変化とか価値観で言うと、完全に関西弁(笑)! あれは大きかったなって思っています。

──そんな心境の変化があったんですね(笑)。だけど恋愛は、アーティストとしての音楽活動や表現という意味で欠かせないテーマのひとつでもありますよね。

唯人:そうですね。でも恋愛に限ったことではないんですが、今回歌詞を書いている時に、自分はピュアなんだろうなって思っちゃって(笑)。純粋な心を忘れたら終わりだなっていうのは、自分でもめっちゃ感じました。愛里と恋愛している時はたぶんマジでただの少年だったと思うし、ただ好きで一緒にいただけなんですよ。番組とか関係なく。そういう気持ちが、こういう曲を書かせるんだなって思いましたね。「Only Me」のオオカミちゃんメンバーのところだって、何も考えずにばーっと書いたら形になったように、変にガッチリ固めて共感を求めて書くよりも、経験したことを大事にすれば、それが自分の音楽に繋がっていくんだなって思いました。変に大人ぶらないで、純粋な心を持ちながらやっていきたいなって。


──では最後になりますが、2020年は、アーティストとしてどんな活動をしていきたいとお考えですか?

唯人:曲をいっぱい出して、ライブがしたいです。自分のこの適当さがあれば、たぶんライブの時も一体感が生まれると思うんですよね。ワンマンとかやれたらいいなと思うんですが、その前に、例えば<超十代 - ULTRA TEENS FES - ><GirlsAward><TOKYO GIRLS COLLECTION><KANSAI COLLECTION>みたいなイベントに出て、お客さんの感じを知りたいなと思っていて。自分のことを応援してくれている人しかいないワンマンを先にやって、すごく盛り上がった後に自分を知らない人がたくさんいるイベントに出て、そこでシーンとしちゃったらメンタル死ぬと思うから(笑)。

──そんなことはないです(笑)。でも、かなり充実した2020年になりそうですね。

唯人:だと思います。俳優など他のお仕事もやりたいなとは思うんですが、自分はひとつのことをやり始めると他のことができなくなっちゃうタイプなんですよ。お芝居でオイシイ役なんかいただいてしまったら歌が疎かになってしまう気がするので(笑)、音楽活動に集中してしっかりやっていきたいと思います。


取材・文◎山田邦子

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