【レポ&インタビュー】転校少女*の絆と決意

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■6人がもっと輝けるようなグループに

──「Love Range!」はアコースティックバージョンになってました。

松井:ファンの方にも「すごい良かったよ」って言ってもらえて。この曲を初めてスローテンポで歌ったんですけど、落ちサビが夢以(岡田)で、夢以の優しい歌い方が活かされた曲になったなっていうイメージですね。

塩川:これまでもいろんな曲のアコースティックバージョンをやってきたんですけど、一番しっくりきたなって思いました。もちろん、毎回、全力でやってきたんですけど、メンバーの声がぴったりあった気がする。

松井:そうだね。この「終わらない世界」から「Winter Wish」までが転校少女*らしいブロックになったなって思いますね。

──いろんなジャンルや表現のスタイルを一気に見せていきましたね。

松井:そうですね。「She’s Rain」では普段とは違って歌とダンスを分けたし、「Winter Wish」はメンバーの振りと雪が降っている映像がマッチしていて。いい見せ方ができたなと思いました。

塩川:「ショコラの独白」からの3曲はエモかった。

松井:あと、「WONDER WAVE!」の最後サビで初めて銀テープをやったんですけど、すごい憧れていたんですよね。その瞬間、「アイドルになって良かった!」って思いました。気持ち良かったです。

塩川:莉世は忘れてて。すごいびっくりしました(笑)。

松井:(笑)初めての演出が多かったよね。そして、何よりも最後の「星の旅人」で、2サビが終わって、メンバーが一列になって左右にはけていくシーンがあるんですけど、歌い終わった後に一番後ろで夢以が待ってて。今までライブで何度も夢以と目が合ってきたんですけど、そこで目が合った時にお互いに頷き合って。そこで最後なんだって思ったら、涙がこみ上げてきて。でも、笑顔で見送るって決めたから、こらえて。そしたら今度、あおと目が合って。あおも頷いて。歌詞の通りに<心が痛いや>ってなって。その後、踊った後に、莉世と目が合って、うわーってなった。

塩川:そういう流れがあったんだ。

松井:そう。ちょっと涙ぐんでたでしょ。

塩川:(笑顔で)全然見えなかった。

松井:ねー! 見てー!!


──あははははは。

塩川:目が合ったのはわかったよ。

松井:じゃあ、いいか。で、<はばたけ どこまでも>は夢以に向かって、歌詞を心に刻みながら歌いました。いつもとは違う、夢以に向けてエールを送るようなフリも入れたんです。

塩川:莉世はそこで、あぁ〜ってなりました。夢以が一人でターンして、手を伸ばすフリをしてた時に、「ああ、夢以が一人で踊ってる。いなくなるんだ」って思いました。でも、改めて、この曲がアルバムのリード曲で良かったなって思いました。いろんな曲が入ってて、全部、好きなんですけど、“今の転校少女*”のリード曲が「星の旅人」なのかなって。

松井:私たち二人で歌い出しの曲が初めてで。さや〜莉世〜さや莉世になる。二人の似ている声質が生かされた楽曲がリード曲になったことで、より、これからの転校少女*を引っ張って行かないとなと思いましたし、これからいろんなシーンで活きていく曲だなって思いますね。



──この曲、カラオケにも入ってるんですが、12月からはMV映像も流れます。

松井:ほんとですか!? 夢だったんですよ!


塩川:嬉しいね! ただ、自分で言うのもなんですけど、転校少女*の曲って難しいんですよね。「ときめけ☆アフタースクール!」もカラオケに入れてもらってて。友達とカラオケに行くと、「これ歌ってよ」って入れられるんですけど、精密採点でいい点が出なくて……。

松井:ほんとに難しいよね。

──カラオケで歌うときのアドバイスをいただけますか?

塩川:声を枯らしちゃう方も多いと思いうので、まずは歌う前に発声練習をみっちりしたほうがいいと思います。そして、精密採点を入れていただいて、ぜひ気合いを入れて歌って欲しいです。

松井:あはははは。気持ちなの? でも、楽しく歌ってくれたらいいよね。「星の旅人」はメンバーも二人ペアで歌っていく曲なので、友達と二人で交互に歌うのがいいと思う、ぜひ、ミュージックビデオを見ながら、メンバーになった気持ちで歌って欲しいです。

──ありがとうございます。ライブの話に戻ると、アンコールで「銀河列車」を歌う前には、松井さんが「いろんなシーンで夢以と歌ってきた曲」と話してました。

松井:夢以と歌う最後の「銀河列車」だったんですけど、今までメンバーが卒業していくたびに、この曲を歌ってきて。毎回、悲しい「銀河列車」で。でも今回は、未来に向かった前向きな曲として歌えたなと思いました。

塩川:莉世は今までメンバーが卒業する時は毎回、大号泣してたんですね。いつも「銀河列車」を歌うんですけど、まず、卒業前の最後の定期公演で泣いて、卒業ライブは泣きすぎて歌えないことが多くて。今回は、気持ち的にも客観視できた部分がありました。

松井:ファンの方と同じような気持ちでライブをしていたなって思えたんですよね。演者ではあるけど、全体を感じながらライブできたな。精一杯にならずにできたなって。

塩川:うん、すごく気持ちがわかる。どっかで別の自分が見てる、みたいな。だからこそ、泣かずに、最後まで夢以のことを笑顔で見送ることができました。

松井:ほんとにパフォーマンスとしてちゃんと見せようって決めていたので、やり切れたなって思います。

塩川:夢以は「With You」の語りが終わった後に自分の思いを話してて。「新たな道に進んでいきます」っていう言葉を聞いて、私たちもこれから頑張っていかなきゃなって思いました。

──ライブの翌日に開催された<謝恩会>をもって、お二人と共に初期メンバーで、リーダーでもあった岡田夢以さんが転校しました。現在はどんな心境ですか?

塩川:ツアーファイナルが終わってからも、いなくなったんだなっていう感覚があんまりなくて。昨日も電車で一緒に帰ったんですけど、また明日も「おはよう」って会いそうな雰囲気で、全然実感がないんですよね。

松井:まだ6人で仕事をしたことがないからね。ただ、日付が変わった時に、転校少女*の公式Twitterのヘッダーが6人の画像になって。夢以のTwitterのプロフィールからも転校少女*が抜けて、自撮りのプロフィール写真に変わった時に、あ、本当に転校していったんだなって感じて、ちょっと寂しくなりましたね。

──6人になり、今後はどんなグループになっていきますか?

松井:私、結成当初から最年長なんですけど、まさかのまだ残ってるぞっていう(笑)。最初の頃は、21歳で入った最年長だから、一番最初に抜けるんだろうなって思われてたと思うんですよ。でも、まだまだいけるんだぞ! っていうところを見せたいですね。あと、転校少女*には莉世がいないとダメだなって思っているので、莉世と一緒に、他の4人を引っ張っていきたい。またツアーも始まるんですけど、全会場ソールドアウトさせたいです。数分でチケットを即完できるようなグループになりたいですし、ここから、また這い上がって、夢以推しだった方にも、「転校少女*良くなったね」って言ってもらえるようなグループに絶対になります。

塩川:さやかと5年間一緒にやってきて。私もさやかがいないとダメだし、一緒じゃないとダメだよねって思っててます。そこに、あおが入ってきてくれて、3人も加わってくれた。3人はまだ新メンバーだけど、新メンバーっていうくくりだけじゃなくて、早く、それぞれが自分の良いところを出していけるように、私たちも頑張っていきたいです。一人ひとりの個性もありつつ、グループとしてまとまったパフォーマンスができるようにしたいなって思ってます。

松井:今後、6人がもっと輝けるようなグループになれたらいいね。

塩川:あとは、いつかオーケストラでライブがしたい。

松井:さやかは6人でバンドもやりたい。そのためにも、まずは6人で次のツアーを頑張って。渋谷公会堂にも、また戻ってきたいです。

取材・文◎永堀アツオ

▲転校少女*/『COSMOS』TYPE-A

▲転校少女*/『COSMOS』TYPE-B

Major Debut Album『COSMOS』

2019年11月13日(水)発売
■TYPE-A(CD+DVD) CRCP-40588 ¥2,727+税
■TYPE-B(CD) CRCP-40589 ¥1,818+税

[DISC1(CD)]※TYPE-A, B共通
1. WONDER WAVE!*
2. Girl's Time*
3. NEVER ENDING STORY*
4. 100年キミだけ*
5. Catch Me(If You Can)*
6. 終わらない世界
7. Winter Wish
8. 星の旅人

※タイトルに「*」の表記がある楽曲は、新メンバー新録によるニューバージョン音源

[DISC2(DVD)]※TYPE-Aのみ
・星の旅人(Music Clip)
・星の旅人(Making Clip)

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