【インタビュー】森山直太朗、「さくら(二〇一九)」を語る「いかに飛び超えていけるか」
■まずは自分1人で始めたいという気持ち
■どんどん曲を発信していきたい
──では、このへんで劇場公開されるドキュメンタリー映画『森山直太朗 人間の森をぬけて』についてお聞きしたいんですが、この映画はどんな内容になっているんですか?
森山:ツアーの千秋楽をWOWOWで生中継したんですけど、その前段階として放送するドキュメンタリー映像(『森山直太朗「人間の森」ドキュメンタリー』)を撮ってたんですよ。その評判が良かったり、ウチの制作スタッフが映画館で年間800本見るほどの映画好きなので、熱い想いがあって今回、ツアーが終わった後も番場秀一監督が自分たちを追い続けてくれた映像が、映画化されることになったんです。
▲映画『森山直太朗 人間の森をぬけて』 |
森山:そうそう。WOWOWのドキュメンタリーはうまくいったけど、映画のために撮ってないから最初は成り立つのか半信半疑だったけど、メディアの枠組みを遥かに超えたものができたという実感はあります。映画館で見られるなんてつゆとも思っていなかったので、恥ずかしいですけど。
──直太朗さんをTVのヴァラエティ番組の雰囲気で捉えている人はシリアスなシーンに驚くかもしれないですね。
森山:そうかもしれないですね。“こんなに物事考えてないんだ?”ってガッカリ感もあるかもしれない(笑)。ただ、とりわけツアーはTVに出ているときの自分ではなく、ライブに関しては御徒町がプロデュースして一緒に作っていて、個人というよりはユニット色の強い活動なんですよ。自分たちに近しい人は「森山直太朗はソロのシンガーソングライターではなく御徒町とのユニットだ」っていうんだけど、それは確かに我々の強み。でも、ツアー<人間の森>は2人がより高い打点でものを創っていくためにお互いがお互いによりかからずに思考し、作品を作っていこうと決めたというか、これまでの形の限界を知った旅路でもあったんですよね。1回、友達に戻って、それぞれがそれぞれの表現を探してみようよっていう。それは<人間の森>を経て起きた大きな出来事ですね。その後、御徒町はYouTuberになったんだけど(笑)。
──それで“オカチャンネル”を開設したんですか?
森山:そう(笑)。ノリでやってるわけじゃなくて、御徒町なりの覚悟を持ってやってることなんだけど。
──「YouTuber、最先端だぞ」って?
森山:いや、遅いんじゃないかって説もあるんですけど(笑)、詩という自分の表現に主体性を持って能動的に向き合っていこうっていう。だから、ドキュメント映画は<人間の森>を抜けて2人がどこに辿り着いたかっていうことなんだけど、結末とか未来は描かれてないんですよ。番場監督に「この先、君がどんな活動をしていくかが、この映画の良し悪しを決めるよ」って言われているような気がしたんだけど、ドキュメントってある季節を切り取っているものだから、答えはないんじゃないかなって。
森山:<人間の森>で御徒町から学んだことが多々あるから、その分、今はやりたいことがたくさんあるんですよね。この先はどこに飛んでいくのかわからないっていうか、ホントに“どうなるんだろう?”と思ってる。ただ、ひとつ言えるのは僕のストロングポイントは弾き語りで、最初に“素揚げの”話をしたけど、塩をふって成り立つ音楽だから、そういう起動力と気楽さは武器にしていきたいですね。今はそれをどういうふうに出力していこうか模索してる。もしかしたら僕も来年はYouTuberになってるかもしれないし。“ナオチャンネル”開設して(笑)。
──ははは。今までより活動の自由度が増すかもしれないですね。ロングツアーが中心だったけど、弾き語りツアーとか。
森山:おっしゃる通りで、2020年1月からはFCツアーで全国を廻るんですけど、完全弾き語りでやりたいと思っているし、そういう中で誰かとの出会いがあるのかもしれないけど、まずは自分1人で始めたいという気持ちですね。
──大変な部分もあるだろうけど、楽しみですね。
森山:今までは相手がこう来たらこう返すとか、こう乗っかっていくみたいなやり方をしていたけど、これからは自分で波を探してボードを滑らせて乗るみたいな方法になるから、客観性はなくなっていくかもしれないけど、友達みたいな気楽さで御徒町にも相談するだろうし。現時点で考えているのは、どんどん曲を発信していきたいなって。それがリリースなのか途中段階を聴いてもらうのかはわからないけれど。
──そこも自由ですね。
森山:そう。基本、弾き語りはアレンジが必要ないし、あまりデコレーションしないものを発信していきたい。
──弾き語りがストロングポイントというのはその通りだと思います。
森山:とはいえ、今までのツアーでは1〜2曲しか弾き語りしてないんですけどね。それが逆転するような見せ方になっていくんじゃないかなって。もともと弾き語りで始まった音楽人生だし、お芝居だったり違う表現からも刺激を受けているので、いろいろなことにチャレンジしていきたいですね。
取材・文◎山本弘子
撮影◎西角郁哉
<映画「森山直太朗 人間の森をぬけて」公開記念・初日舞台挨拶&全国トークイベント付き上映会>
12月13日(金)東京・WHITE CINE QUINTO
12月14日(土)大阪・なんばパークスシネマ、愛知・ミッドランドスクエア シネマ
12月15日(日)静岡・MOVIX清水、埼玉・MOVIXさいたま
12月21日(土)福岡・ユナイテッド・シネマキャナルシティ、広島・広島バルト11
12月22日(日)神奈川・横浜シネマ・ジャック&ベティ
※イベント入場者限定プレゼント付き
▼チケット
チケットぴあURL: https://w.pia.jp/t/moriyama-movie/
チケット料金/全席指定:2,600円
上映劇場&最新情報:オフィシャルTwitter @moriyama_movie
森山直太朗ファンクラブツアー2020『十度目の正直』
2月01日(土) 福岡・イムズホール
2月03日 (月) 広島・クアトロ
2月05日 (水) 大阪・umeda TRAD
2月06日 (木) 大阪・umeda TRAD
2月08日 (土) 札幌・ペニーレーン
2月13日 (木) 名古屋・ダイアモンドホール
2月14日 (金) 仙台・Rensa
2月27日 (木) 東京・恵比寿ガーデンホール
2月28日 (金) 東京・恵比寿ガーデンホール
*オフィシャルファンクラブ「N.C.R.」会員限定ライブ(12/9(金)19時までの入会で申込可能です)
*チケット販売:2019.11.18(月)12:00〜12.9(月)23:59
特設サイト https://fc.naotaro.com/special/fctour_2020/
『映画「森山直太朗 人間の森をぬけて」』
監督:番場秀一( THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「THEE MOVIE-LAST HEAVEN 031011」、「BUMP OF CHICKEN "WILLPOLIS 2014" 劇場版」)
出演:森山直太朗 御徒町凧 ほか
製作:WOWOW
配給:WOWOW 日活
(C)2019 WOWOW INC.
製作年:2019年 尺:87分
特設サイト: https://www.wowow.co.jp/music/moriyama_movie/
Twitter: moriyama_movie
WOWOW『映画「森山直太朗 人間の森をぬけて」公開直前!森山直太朗特集』
2019年12月10日(火)
13:00 ドラマ『絶対、大丈夫』
14:00 森山直太朗 15thアニバーサリーツアー『絶対、大丈夫』
2019年12月11日(水)
13:00 森山直太朗 劇場公演『あの城』
2019年12月12日(木)
13:00 森山直太朗『人間の森』ドキュメンタリー
14:00 森山直太朗コンサートツアー2018~19『人間の森』
◆インタビュー(2)へ戻る
◆インタビュー(1)へ戻る
この記事の関連情報
森山直太朗の“全国一〇〇本ツアー”、101本目の公演が決定
<ムッシュかまやつトリビュート for 七回忌>に堺正章、井上順、森山良子、松任谷由実ら集結
<SONGS&FRIENDS>第5弾はムッシュかまやつトリビュート公演
【レポート】<氣志團万博2022>最終日、放送直前に振り返る「来年もまたこのメンツで集まろうぜ!」
『ライブ・エール2022』曲目決定
『ライブ・エール』に三浦大知、あいみょん、純烈、緑黄色社会、氷川きよし、NiziUら13組
森七菜、森山直太朗提供の新曲「bye-bye myself」リリース
<氣志團万博>にHYDE、ホルモン、きゃりー、Dragon Ash、WANIMA、打首、GEZANら18組
森山直太朗、デビュー20周年を記念した“全国一〇〇本ツアー”スタート