【インタビュー #5】大田紳一郎、doa15周年と波乱万丈な音楽履歴「やっぱり歌いたいんでしょうね」

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■当時、B'zはツインギターではなくて
■サポート参加するのは僕が初めてで

──B'zのコーラスに参加したのも、その当時ですか?

大田:シングル「さまよえる蒼い弾丸」(1998年4月発表)のカップリング収録曲「Hi」とかでコーラスとしてレコーディングに参加させてもらったのが、BAADの最後のほうで。その後、RAD HAMMERとして活動をしているときに、Being時代にお世話になったスタッフの方からB'zのサポートメンバーのお話をいただいたんです。「B'zが高音域を歌うコーラスを探しているので、1回オーディションをしたい」と。「Hi」のレコーディングのことを松本さんと稲葉さんが覚えてくれていて、「大田君は、今なにをしているの?」と言ってくれたみたいです。オーディションに合格して、コーラスとギターでB'zのサポートメンバーをやらせてもらうことになったのが、2003年だったかな。

──大田さんは高い声が出るだけではなくて、声質がいいので印象が強かったのだと思います。B'zのサポートはいかがでしたか?

大田:その頃、どうやって対応していたのかあまり覚えていないんですけど、とにかく必死だったことだけは覚えていますね。僕自身のバンドではライブハウスしか出演したことがなかったのに、いきなり<B'z SHOWCASE 2003 “BIG MACHINE”>(2003年11月)で川崎 CLUB CITTA'のステージに立つことになって。しかも、そのライブで僕はステージのすごく前のほうが定位置だったんです、「稲葉さんと同じくらい前のほうに立て」と言われて。さらに当時、B'zはツインギターではなくて、サポートギタリストとして参加するのは僕が初めてだったから、“こいつ何者? あり得ないんだけど”と相当思われたと思います。

▲doa

──そういう状況で、結果を出されたのはさすがです。B'zのサポートから始まってZARDのサポートなどを経て、2004年にdoaを結成されましたが、徳永さんとはB'zのサポートで一緒だったんですよね。

大田:徳永君は2003年6月の<B'z SHOWCASE 2003 “IT'S SHOWCASE!!”>からサポートベースを務めたんだけど、B’zのオーディションのときに会ったことがあるだけだったんですよ。それ以前は面識があったというよりすれ違って挨拶するぐらいでした。

──doaにはどんな風に誘われたんですか?

大田:僕は最後にdoaに加入したんですけど、「3声のハーモニーで聴かせたい」ということでお呼びがかかりました。doaに加入して、やっと落ち着ける自分の居場所ができたなと思ったんです。僕はいつもリーダーで、曲を作っていたから、doaみたいな立ち位置は初めてだったんですよ。doaは徳永君がリーダーで、彼がやりたいことを形にするバンドだから、僕はdoaのピースの1つであればいいわけで、気持ち的にラクだったし、それも魅力だったんです。

──今までとはまた違った感覚で取り組めたんですね。ただ、大田さんはdoaを始めるにあたって大阪に引っ越されたんですよね? それは苦渋の選択だったのでは?

大田:そうです。最初は絶対に東京から離れたくなかった(笑)。でも、大阪に行かないとdoaに加われなかったから、泣く泣く東京から離れることを決意したんです。

▲ベストアルバム第1弾『doa Best Selection “ROCK COAST”』

──doaの活動を楽しみつつ、大田さんは2006年からソロ活動もスタートさせましたね。

大田:ソロライブの始動を決めたのは、doaのライブ本数が少なかったということがあったのと、レコード会社が大阪にヒルズパン工場というライブハウスを持っていて、「使ってほしい」という声もあったので。ソロライブではdoaで僕がリードボーカルを取っている曲と、カバーもやっています。今はジャーニーとか奥田民生さん、斉藤和義さんとか。肩の力を抜いて、自分が歌いたいと思った曲をやるという感じですね。バンドメンバーはdoaのサポートをしてくれている人たちで、シーケンスは一切使わずに全部生でやっています。

──いいですね。ソロ活動を継続されているということは、doaとはまた違う魅力を感じていることがわかります。

大田:僕はやっぱり歌いたいんでしょうね。好きなだけ歌えるソロもやりたいなと思って。ソロで活動しながら、いい状態でdoaに取り組めるというのもあるし。だからソロは今後も続けていきたいですね。

──音楽以外で趣味などもありますか?

大田:釣りですね。本格的に始めたのは30代に入ってからだったんですけど、BAADのディレクターがバス釣りが大好きで、プリプロルームにこもって釣りの話ばかりしていまして(笑)。一度、印旛沼に連れていってもらったら、一投目で釣れてしまってハマりました。それからいろんな湖にいって釣りをするようになって、大阪に引っ越したら淀川があるわけですよ(笑)。電車とバスを乗り継げば行けるので、ちょくちょく行っています。あとは、昔からプロ野球が好きなんです。もちろん東京が好きですから、巨人ファン(笑)。それに酒は相変わらず好きですね。でも、一番飲むようになったのは大阪に行ってから。東京を離れた淋しさを紛らわすために、酒量が増えるみたいな(笑)。酒好きで、巨人ファンで、釣りが趣味って、本当にオッサンですよね(笑)。

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