【ライブレポート】Meik、ダンスポップの未来を切り開く

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Meikが12月7日、渋谷VUENOSで冬のワンマンライブ<Meik Winter Live -make you dance!!->を開催した。

◆ライブ画像(11枚)

本公演は、ライブタイトルの“make you dance!!”というキーワードの通り、ダンスに定評あるMeik自ら振り付けや構成を行うエンタテインメントに富んだライブとなった。憂いを含んだハスキーな歌声の実力はもちろん、Meikのダンスには華がある。ロックギタリストで言うところのギターソロならぬダンスで、オーディエンスの視線を独り占めする。


19歳のシンガーMeikは、ボーカル&ダンスグループのJ☆Dee'Z(現Jewel)の元メンバー。当時からダンスの実力ナンバーワンで、歌声もハスキーで個性的だった彼女。Meikにとってダンスとは、呼吸のように人生になくてはならないものだ。小学2年生で、EXILEの事務所としても知られるLDHが開校したダンス&ボーカルスクールEXPG STUDIOの特待生オーディションに史上最年少で抜擢されたという実績もある。


約3カ月半ぶりのワンマン公演。16時の開演を前に、会場はMeikのパフォーマンスを待ち望むファンで熱気いっぱいだ。SEが鳴り響きダンサー4名がステージに登場。フロアを温めながら、Meikの登場で大いに盛り上がるオーディエンス。ソロデビュー曲「LOVE〜愛はディスコ〜」からファンキーにライブはスタートした。思わず真似したくなるディスコティックな振り付けが、キュートだ。


ノンストップにハイエナジー状態の人気チューン「恋するハート・ショット」、1988年に早見優がリリースしたシングルをMeikヴァージョンでリプロダクトしたカバー曲「Get Up」、そして2018年ワンマン・ヴァージョンのミックスが施された「パーティー・ガールズ」ではイントロからハンズアップしてクラップで盛り上がり、さらにマシンガン状態なラップ風ヴォーカリゼーションでこれでもかと煽りまくる「今夜はメイク・ミー・ラブ・ユー」など、ライブオリジナルにエクステンデッド(拡張された)ミックスされたダンス仕様のサウンドが展開されていく。


この日最初のMCでは「あらためましてこんばんはMeikです。<Meik Winter Live -make you dance!!->へようこそ! 調子はどう? いい感じ? 後半まで持ちますか? アドレナリンが出すぎてライブ後には声が出なくなるんですけど、皆さんもそんな感じで全員で盛り上がっていきましょう。1年前の12月21日にもワンマンをやっていて、その時まだ私は高校生だったの。卒業して初のクリスマス・ライブですよ。まだクリスマスじゃないけど(笑)。2019年最後のワンマンなので、よろしくお願いします! 今年3月に「It’s Time」と言う配信シングルをリリースしました。皆さん、感謝したい人を思い浮かべながら聴いてください!」と、熱く語るMeik。


そして前半戦とは一変して、メロウなグランドビートが心地よいオトナめいた「It’s Time」をじっくり聴かせてくれる。直後、一旦はけながらも、長めのイントロダクションからひとりでステージに戻り、せつなくもドラマティックな「Kotori」を歌い上げていく。シンガーとしての成長が垣間見えた瞬間だ。


後半戦8曲目には、壁にぶち当たって悩んでいたとき屋上で星を眺めて願った気持ちを綴ったという「Shining Star」をしっとり歌い上げる。続く怒涛のダンスパート&ラップが熱い「Boom Boom Baby 〜愛はまだ分からない〜」、さらにトドメを刺すかのように超絶キャッチーな甘いフレーズが琴線を震わすダンスチューン「Feeling Good」、そして90’s J-POPソングを代表するブラックビスケッツの人気曲「Timing」のカバーを決めていく。


「さっき2019年のワンマンライブは最後って言ったけど、2020年ももっともっと頑張っていくから。そして、4月と7月にリリースが決まりました。盤(CD)になるのか配信になるのかまだ決めてないんですけど、みんなの期待をいい意味で裏切れるように盛り上げていきます。次の曲も盛り上がれる曲なんですけど深い意味がある曲で、グループを抜けた時、どん底に落ちた時があったんだけど、そんな時こそ“今が踊る時だぜ!”って思った曲です。みんなも会社や学校、友達関係とか大変だと思うけど。今日は嫌なこと忘れて盛り上がっていきましょう!」と述べ、Meikのアンセム「Let’s Go」でフロアを熱狂の渦へと巻き込んでいく。


勢いは止まらず、ラストスパート13曲目には新境地を開拓したクールなポップチューン「有機体」、アグレッシヴな「In Da World」、オーラスはソウルフルな「Just Move Your Soul」で締めくくった。アンコールでは、タップダンスを披露。まずはMeikがアカペラのタップ、そしてタップダンサー NON & emiを呼び込んで3月に配信リリースした「ONE STEP TODAY」を華麗にプレイ。タップダンサー界のレジェンド、HIDEBOHにレッスンを受け振り付けて貰ったという絶妙なるフットビートに、Meikの新たな魅力を感じた。


そして、タップダンスにまつわるエピソードとオーディエンスへ感謝の言葉を語り、観にきていたHIDEBOHをステージで紹介しスペシャルなトーク。勢いそのままに「Let It Spin」で大団円を迎えるラストスパートへ。Meikによるダンスパフォーマンスはとにかく楽しい。ポジティヴな歌声、エネルギーをもらえるスキルフルなヴォーカルとダンスパフォーマンスが熱い。ダンスが日常に溶け込んでいくであろう2020年代。ダンサブルな魅力をディスコティックに解き放つ、ファンキーなソロシンガーMeikの活躍に注目して欲しい。

取材・文◎ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
写真◎上野宏幸(nonfix creative)

ライブ情報

2019年12月27日(金)<TOKYO TRAX>Shibuya eggman
2020年1月19日(日)<YUMEMIRAI Vol.2>青山RizM
and more…

◆Meik オフィシャルサイト
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