【ライブレポート】Machico「これからも笑顔を忘れずに歩いていきますので、応援宜しくお願いします」

Machicoが12月14日（土）、東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて、初となる生バンド演奏によるソロライブ＜Machico Live 2019「Symphonic Session」＞を開催した。同公演のライブレポートをお届けする。

◆Machico 写真

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『アイドルマスター ミリオンライブ！』の伊吹翼役や『この素晴らしい世界に祝福を！』の主題歌などで知られる声優・アーティストのMachicoが、12月14日（土）に渋谷duo MUSIC EXCHANGEでワンマンライブ＜Machico Live 2019「Symphonic Session」＞を開催した。

この公演は2年6か月ぶりとなるアルバム『マチビトサガシ』をひっさげて行われたもので、演奏は「ずっと夢見ていた」という生バンドによるもの。アルバム収録曲を中心としたセットリストだったが、これまでの7年間の歩みを凝縮したようなベスト・オブ・Machicoなライブであった。

本人の気合いも充分。当日まで内緒にしていた緑色の髪の毛とゴシックな衣装でステージに現れてファンをあっと驚かすと、ゲーム『この素晴らしい世界に祝福を！～希望の迷宮と集いし冒険者たち～』のオープニングを飾った「STAND UP!」にはじまり、TVアニメ『りゅうおうのおしごと！』オープニング・テーマ「コレカラ」などタイアップ曲を勢いよく畳みかけていく。伸びやかなハイトーンボイスでファンを導き「今日は最初から最後まで、楽しく、可愛く、カッコよく！　熱いライブにできるように突っ走っていくので、みんなついてきてね！」と宣言。



生バンドの迫力を活かしたブロックの直後に、生バンドならではのアコースティックも。ウッドベースが渋い音色を鳴らしたミディアムナンバー「またあした」と、ロックンロールナンバー「ギミー・ラブ」の2曲で穏やかな音色を響かすと、今度は新機軸的存在の2曲＝「きっとショコラ」「ピンクトルマリン」を。キュートな振付でファンを悩殺した。


中盤はシンガーソングライターの分島花音が作詞・作曲した「Lunar eclipse」の初披露をキッカケに、ディープな世界観に。アルバムのリード曲「Everlasting Glory」、2016年にリリースした『Ambitious*』収録の自身が作詞したバラード「花音」ではひと際感情を震わせる。葛藤が描かれた「Everlasting Glory」に、“絶対に乗り越えてみせるから”という等身大のメッセージが込められた「花音」。何があっても前に向かって歩んでいく。自分だけの歌を届けていく── “いま”の決意をも感じさせる曲たちが感動的に響き渡り、しばらく拍手が鳴りやまなかった。


拍手を受けてMachicoは「この2曲は並べて一緒に歌って成長した姿を見せたかったんです。“花音”はあの当時よりもみんなに情景を伝えながら歌えるようになったよ、という気持ちも込めて歌いました。ずっしりくるゾーンではあったけど、私としては“これからも宜しく”という前向きな気持ちを込めてお届けさせていただきました」と語った。


温かな声援が沸くなか「今年は『ライフル・イズ・ビューティフル』の小倉ひかり役で初めて主役をいただけて。他のひとたちと比べるとあゆみは遅かったかもしれないけど、今だからこそできることがあるとも感じています。これからも笑顔を忘れずに歩いていきますので、皆さん応援宜しくお願いします」とニコり。


TVアニメ『キラキラ☆プリキュアアラモード』キャラクターソング「Soul Believer」や、コールアンドレスポンスを意識して制作した「Zeal」を含むロック系で攻めたクライマックスのラストナンバーは『映画 この素晴らしい世界に祝福を！紅伝説』テーマソングの「1ミリ Symphony」。アンコールには「ラブ★スト」、TVアニメ『この素晴らしい世界に祝福を！2』OP曲「TOMORROW」をセレクトと、色とりどりのライブを明るく笑顔で締めるところが彼女らしい。


新しい報告は「今のところない」としながらも、クリスマス付近に何かアナウンスがあるかも？とのこと。「今年は初主役もあったし、映画のメインテーマソングも歌わせていただきましたし、声優としてもアーティストとしてもステキな夢を叶えさせていただきました。ほぼ年末に近いですが2020年もみんなに嬉しい報告ができるように精進していきたいと思っているので、皆さん温かく見守っていただけたらと思います」と伝え、恒例となっている挨拶「サラバダ！」とキツネポーズでステージを後にした。



文◎逆井マリ
撮影◎青木早霞