【インタビュー】BREAKERZのAKIHIDE、ソロ7thアルバムは「自分史上、最もやさしくて切なくて弱い世界」

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■自分の弱さを描いた物語でもあるので
■“少年”でいいんだなって

──そうなんですね。音の描写についてもお聞きしたいんですが、夜の世界の曲がありつつ、後半の「涙の海、越えて」は波間をたゆたうようなサウンドで、ラストの「青空」はタイトル通り透明感と爽やかさがあります。闇を抜けていくような構成になっていますよね。

AKIHIDE:「涙の海、越えて」はポジティヴな扉が開くというか、ギター1本で海を越えていくイメージがあって作った曲だったので、伝わって嬉しいです。インストの曲はタイトルがキーになって作っていったんです。例えばウッドベースで始まる「目眩」はジャズテイストのサウンドで、5拍子でふらふらしている感じを表現したいなって。

──同じくインストの「黒い白鳥」はカッコいいですね。

AKIHIDE:ライブで遊べる曲にしたいと思って、サウンド重視で作りましたね。難易度が高いアレンジでロックテイストがある曲。“黒い白鳥”には“ありえないことが起きる”という意味があることを知って、思いがけないことが起きたみたいな曲に変換しようって。アルバムの中でもハッとさせられる意外性がある曲ですね。

▲<AKIHIDE “SOLO” LIVE 2018 NAKED MOON -裸の月->公演より

──そんなスパイスになる曲も収録されるし、シンプルな編成でバリエーションを出しているアルバムだなと思いました。

AKIHIDE:そこはこだわったところですね。3つの楽器でどう聴かせるか。ミックスダウンにもこだわってイヤホンで聴くと音が左右に飛んだり、フックのあるポイントを作りました。

──ヘッドホンで聴くとよりわかりますが、あらゆる意味でこだわっていますね。

AKIHIDE:『星飼いの少年』というタイトルをつけて、“いい年なのに少年?”って自分でツッコミを入れたんですが(笑)、今回は自分の弱さを描いた物語でもあるので、少年でいいんだなって。

──自分の中にある少年性ということですか?

AKIHIDE:というより、弱いんです。主人公は彼女を亡くして子供もいるのに自分の殻に閉じこもってしまう。そういう弱さは僕も持っているし、人ってふとした出来事やキッカケで闇に入ってしまうことがあると思うんです。弱いからこそ「出逢ってくれてありがとう」しか言えなかったりとか。

──主人公自体がAKIHIDEさんの側面を映し出している?

AKIHIDE:根本的なところですけどね。物語は想像の産物ですが、裏テーマは“AKIHIDE史上、最も優しくて切なくて弱い世界”かもしれない。

──人間、みんな弱さを持っているけれど、それを認めるのってなかなか難しかったりしますよね。

AKIHIDE:僕も認められてはいないんですけど、だからこそ向き合うために共有したいがために作ったアルバムなのかなって。弱さにまだ勝てないし、受け入れきれてはいないけれど、あえて描くことが自分にとって必要だったのかなと思います。それと今作はガットギターならではの柔らかくて包み込むような音色でいろいろなことに挑戦しているアルバムなので、ありそうでないサウンドや歌詞の世界を純粋に楽しんでいただけたら嬉しいですね。

──1月25日からツアー<AKIHIDE LIVE TOUR 2020 -星飼いの少年->がスタートしますが、ライブはどんな内容にしたいですか?

AKIHIDE:ジャズクラブで凄腕のミュージシャンたちと共演するので、ライブはより凄いことになると思います。アルバムの曲たちが熱量を増して進化するというか、アドリブ合戦になると思うので楽しみにしてほしいですね。

──アルバムのやさしい世界とはまた違うスリルを味わえる。

AKIHIDE:そうですね。ツアーとは別に東京ヒューリックホールで行うライブ (<AKIHIDE MUSIC THEATER -星の還る場所->)は、ロビーにいままでのソロ作品のアートワークが展示されたり、独奏のコーナーや、もしかしたら新曲も披露するかもしれない。こちらのほうは目で見て耳で聴いて楽しめる統括した空間になると思います。

取材・文◎山本弘子


■7th ALBUM『星飼いの少年』

2020年1月15日(水)リリース


【初回限定盤 (2CD [音源CD+朗読CD]+スペシャルフォトブック&セルフライナーノーツ)】
ZACL-9112~9113 ¥4,800
※初回限定盤のみ、コンセプトストーリーの朗読と即興演奏を収録した音源CDとスペシャルフォトブック&セルフライナーノーツ同梱
※コンセプトストーリーブックレット28P(※本人による書き下ろしイラストアートと約5000字の長編ストーリー)


【通常盤(CD)】ZACL-9114 ¥3,500
※通常盤のみ、ボーナストラック2曲収録
※コンセプトストーリーブックレット28P(※本人による書き下ろしイラストアートと約5000字の長編ストーリー)
▼収録曲
01. おもひで流星群
02. 星追いの少女
03. 美しい瞳
04. 黒い白鳥
05. 最初の晩餐
06. どんぐり
07. Sweet & Bitter Days
08. 目眩
09. ありふれた物語
10. 星飼いの少年
11. 涙の海、越えて
12. 青空
▼通常盤のみ収録
13. 夕凪のパレード (from AKIHIDE “SOLO” LIVE 2018 NAKED MOON - X’mas Edition - @日本橋三井ホール)
14. 青空 (from AKIHIDE “SOLO” LIVE 2018 NAKED MOON - X’mas Edition - @日本橋三井ホール)

■イベント<AKIHIDE 7thアルバム「星飼いの少年」発売記念リリースイベント『-星の集い-』>

1月15日(水) 18:30~
愛知・HMV栄 店内イベントスペース
1月18日(土) 13:00~
大阪・TSUTAYA EBISUBASHI 6Fイベントスペース
1月19日(日) 12:00~
東京・タワーレコード渋谷店 5F
▼イベント内容
Q&Aトーク/ミニライブ/特典会

■<AKIHIDE LIVE TOUR 2020 -星飼いの少年->

1月25日(土) 神奈川・モーションブルー横浜
1月26日(日) 神奈川・モーションブルー横浜
2月01日(土) 大阪・ビルボード大阪
2月02日(日) 愛知・名古屋ブルーノート
▼チケット
7,500円 (税込・飲食別)

■<AKIHIDE MUSIC THEATER -星の還る場所->

2月11日(火・祝) 東京・ヒューリックホール東京
▼チケット
6,800円(税込)
※入場時にドリンク代別途必要
※未就学児入場不可


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