【インタビュー】崎山つばさの音楽は、“役者ならでは”の音楽

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2019年に3本の舞台で主演を務め、さらにはテレビ、映画までも活躍の幅を広げている注目の若手俳優・崎山つばさ。俳優活動以外にも、2017年に「月花夜」でアーティストデビューし、2回のワンマンライブを成功させてきた。そんな崎山が、1月29日に5thシングル「桜時雨/忘れな歌」をリリースした。

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「桜時雨」は舞台に立つ崎山の姿を見たことがある人なら、“彼らしい“と感じるであろう和風テイストの曲だ。原点回帰なのかと尋ねると、「常に新しいものに挑戦したいと思っている」と語る崎山。2.5次元舞台出身の俳優としてはまだ珍しい、俳優とアーティスト活動の両立という未踏のチャレンジをしている崎山にとって、ライバルは常に過去の自分なのだろう。そんな崎山に、5thシングル「桜時雨/忘れな歌」についての思いや、自身の音楽への向き合い方を聞いてみた。

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■「桜時雨」は聴いていて楽しい曲
■「忘れな歌」は聴き心地が良いバラード


──インタビューでBARKSにご登場されるのが初めてなので、改めて歌手デビューの経緯からお聞きできたらと思います。もともと、歌うことに興味はあったのでしょうか?

崎山つばさ:最初は人並みだったと思います。プライベートでカラオケに行って歌うことはありましたが、それ以外の場ではあまり歌うことはなくて。ただ、昔から家族を通して歌に触れることは多かったんです。親の影響でいろいろなジャンルの曲を聴いていましたし、兄が楽器をやっていたので、そういうところで自分の音楽の感覚が育まれたという実感はあります。

──小さいときにご両親の影響で聴いて、印象に残っているアーティストはいらっしゃいますか?

崎山つばさ:父が矢沢永吉さんが好きで、母がBOØWYやクイーンが好きだったので、その辺りの曲は昔から聴いていましたね。僕は学生時代にスポーツをやっていたのですが、試合に行く前によくクイーンを聴いて気分を上げていました!

──自分が歌手デビューする、となった時のお気持ちは?

崎山つばさ:1曲目が舞台(舞 台『煉獄に笑う』/2017年)の劇中歌として歌った曲だったので、最初はシングル1枚だけの発売かと思っていたんです。だけど、そこから2枚目に挑戦してみないかというお話をいただいて。役者である僕が音楽に挑戦するのはアリなのだろうか……という気持ちがありつつ、頑張ってみたいと思い挑戦させていただき、今に至るという感じです。



──では、今回の5thシングルの制作についてもお聞きしていきます。舞台などにもご出演されていてお忙しかったと思いますが、一体いつ頃製作していたのでしょうか。

崎山つばさ:2ndライブ(2nd LIVE「TSUBASA SAKIYAMA PREMIUM LIVE 2019 -Flow*er-」/2019年10月)が終わって、少し経ってぐらいからですかね。11月か12月頃だったと思います。「今回はこういう曲でいきます」と仮歌をもらい、そこから仮歌を聴き込んで、自分なりにかみ砕いてレコーディングに臨みました。

──1thシングルの「月花夜」は純和風な楽曲で、その後ロックやダンスチューンにも挑戦されて。今回は再び和風テイストの曲だったことから、原点回帰のような面もあるのかなと感じました。

崎山つばさ:4thシングルの「太陽系デスコ」でTOMO、KENZO (DA PUMP) さんに振り付けをしてもらい「ビリビリダンス」というダンスをしたのですが、そこから次に挑戦するとしたら、踊りは踊りでも刀を使った「剣舞」をやったら面白いんじゃないか、という話になったんです。「ダンシング☆サムライ」(1stアルバム『UTOPIA』収録)のミュージックビデオでも少し刀を使ったのですが、今回ほどがっつり刀を使ったパフォーマンスは初めてですし、常に新しいことに挑戦したいという思いがあったので、剣舞にトライするためにも和の雰囲気の曲をやることになりました。

──ご自身としては、やっぱり和の雰囲気はしっくりきますか?

崎山つばさ:いや、実はそういうのは特にないんです。僕の和のイメージは、きっと周りが作ってくれたものだと思うので。でも、和の柔らかい空気は自分に合っているなとは思います(笑)。それよりも、個人的には聴いてくださった方の反応が気になりますね。「やっぱり崎山つばさは“和”だわ」っていう反応なのか、「もうちょっといろいろなジャンルを聴きたいな」っていう意見があるのか……。和風テイストの曲を聴いてファンの方がどんな感想を抱くのか改めて探りたいと思いましたし、それが5thシングルを作るうえでの、自分のサブテーマでした。



──では、「桜時雨」について具体的なお話を聞かせてください。

崎山つばさ:仮歌を聞いたとき、すごくテンションが上がりました。和楽器を使った曲は、1stシングルのカップリングで「君の隣へ」という曲があるのですが、それとはまた違う雰囲気ですよね。歌詞にも「豪華絢爛」という言葉が登場するのですが、華やかな世界観が表現されていて、聴いていて楽しい曲だなと思いました。

──レコーディングでは、どんな工夫をしましたか?

崎山つばさ:スピード感を大事にしましたね。ただ、ずっと同じスピード感が続いてしまうと聴いている方を置いてきぼりにしてしまうと思ったので、緩急を付けることをすごく意識しています。

──緩急を付けるとは?

崎山つばさ:伴奏が激しいところは、それに合わせて歌い方も激しめにしたほうがいいのか、それとも歌い方はあえて抑えめにしてメロディーだけを際立たせたほうがいいのか、といったことですね。全体を通して聴いたときに違和感がないよう、バランスにとてもこだわりました。あとは語尾の伸ばし方です。「このフレーズは語尾をすぐ切ったほうがいいけど、逆にこっちは伸ばしたほうがよく聴こえるね」とかアドバイスをもらって。伸ばし方によって全く違う印象になるので、スタッフさんとディスカッションしながらレコーディングしていました。

──ミュージックビデオも印象的でした。

崎山つばさ:ミュージックビデオも楽曲の雰囲気に合わせた和の世界観に仕上がりました。ただ、ひと言で「和」と言ってもいろいろな表現があると思うのですが、このミュージックビデオに関しては、刀とかお祭りとか獅子舞とか、日本ならではの文化が感じられるものになったと思います。剣舞はサビで披露しているので、ぜひ注目していただきたいですね。


──崎山さんは舞台では刀を使って殺陣を行うことも多いと思いますが、剣舞と殺陣は全く違うのでしょうか。

崎山つばさ:いろいろな剣舞のやり方があると思うのですが、簡単に言えば、刀を使って踊るのが剣舞、刀を使ったアクションが殺陣になるのだと思います。実際、剣舞は振付師の方に教えていただいたのですが、刀の角度や所作など細かな動きがたくさんあって、殺陣とは違う難しさがありました。剣舞は美しく見せることが大事だと思うのですが、振り付けっぽくなりすぎるとわざとらしさが出てしまって。そうならないように見せるのに苦労しました。
──「忘れな歌」の方はいかがでしたか?

崎山つばさ:「忘れな歌」は、「桜時雨」とは雰囲気が異なる和テイストで、聴き心地がいいバラードです。幻想的で美しい景色を歌っていて、想像を駆り立てる素敵な曲だと思ったのですが、同時に難しいと思ったのは、メロディーがゆったりしているから聴いていて飽きないようにしないと、ということ。ゆったりと情緒的な雰囲気だけで歌うのも違うし、かと言って激しく歌うのももちろん違いますし……。聴いている人が心地よく想像を膨らませることができる一曲になればと思ったので、あまり我を出しすぎず、でも飽きさせないように、その絶妙なバランスを探るのが難しかったですね。

──レコーディングスタッフさんたちの反応はいかがでした?

崎山つばさ:僕自身はわからないんですけど(笑)、「すごく僕に合っている」とひたすら言っていただけました。確かにアップテンポの曲だと意識してギアを上げないといけない瞬間があるのですが、「忘れな歌」は普段の僕のまま、気負わずラフな気持ちで歌えたかなと思います。

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