【インタビュー】DracoVirgo、全24曲収録アルバムにハイカラメンバーも集結「高カロリー、高タンパク、高品質です」

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■首里城のエネルギーを詰め込みたい
■琉球スピリットを昇華させたい

──あとDISC1に収録された「RYUKYU」には、ユウスケ、MEG、カズトも参加していて、当時のHIGH and MIGHTY COLORファンもグッとくるメンツが揃いましたね。

SASSY:この曲はもともとインストだったんですよ。DracoVirgoはライブのときにリズム隊だけの演奏シーンがあるので、それ用に最初は作っていたんです。そのインストをMAAKIIIが聴いたとき、「沖縄の匂いを感じるアレンジにすると、もっと良くなりそう」ってアドバイスをくれて、その要素を足したんです。完成形は、沖縄民謡っぽいところからヘヴィに変化するじゃないですか。原曲はもともとヘヴィな部分から始まっていて。そこに入っているギターのアルペジオも、最初は僕がアルペジエーターで打ち込んでいたものだったので、そんなにギターっぽくない音色だったんです。でも、DracoVirgoにはギターをフィーチャーをした楽曲があまりなかったので、ギターインストっぽい見え方もおもしろいかなってアイデアが、僕の中にあったんです。

──そこで、MEGとカズトが頭をよぎったわけですね。

SASSY:そう。だったら沖縄のメンツを呼べば、もう沖縄っぽくなるはずって。MEGとカズトに、アルペジオフレーズとかをギターに差し替えてもらおうと。MEGには、「沖縄っぽいアレンジを一緒に考えてほしい」って三線アレンジを入れてもらったり。そういう流れができたとき、MAAKIIIから「ひとつの曲としてメロディを形にできそう」ってアイデアが出てきて。

MAAKIII:インストだけではもったいなくなってきちゃって。これはひとつの新曲になるんじゃないかなと思って、この琉球メタルが生まれました(笑)。民謡のセクションには、ゲンちゃんと呼んでいる沖縄民謡の大御所の前川守賢さんの曲を使用させてもらって。スタッフが東京でデザイン打ち合わせをしていたとき、私はちょうど首里城に行って、首里城のエネルギーを詰め込んだアートワークにしたいってことを電話で話していて決めたんです。その後、首里城が火災に遭ってしまって……琉球スピリットを昇華させたいと。メロディを考えていたとき、「忘んなよー」(琉球民謡「かなさんどー」)っていうゲンちゃんの曲が浮かんできて、インストサウンドに乗せて歌ってみたら、ピッタリとハマったんですね。あたかも、この曲に最初からあったように。

──なるほど。

MAAKIII:「忘んなよー」って、“愛しい思いを忘れないでよ”ってメッセージだし、首里城へ向けての気持ちにも重なる。あと、昔から伝わる沖縄民謡「花のカジマヤー」もフィーチャーしているんです。それはおじいちゃんやおばあちゃんが100歳のときのお祝いで歌われる曲で、風車を回してお祝いしたりするんです。風に舞うものって喜びや宴を現わしていて、“尊い方たち、それをご覧ください”ってメッセージがあって。沖縄の王様だったり神々へのリスペクトも込めて、忘れないよって気持ちも届けられるかなって。沖縄のみんなも力づけられるようなパワーソングになったと思います。

SASSY:ハッピーな感じでメッセージを乗せられたのは良かったなと思いますね。カチャーシーできるようなテンポ感にもできたし。

MAAKIII:後ろ向きなネガティヴな気持ちが一切ない曲なんです。自分たちのルーツもすべて詰め込んで、DracoVirgoという新しい今の形を通して表現できた最新の曲。めちゃめちゃ凄い曲ができたなって、大満足の1曲です。


──では、今後のライブについて、今はどういうイメージを持っていますか?

SASSY:ストーリー性や非現実的アプローチみたいなものはDracoVirgo印としてあるし、楽曲には世界観もあるんです。でも、実際に演奏していけば、ただただ純粋に楽しんでいるというか。ライブは自分たち自身が楽しむ場所でもあるので。

MAAKIII:そうですね。HIGH and MIGHTY COLORとは違う編成ですけど、“HIGH and MIGHTY COLORの人たち”って感覚で観に来てくれる人もいれば、DracoVirgoとして観に来てくれる人もいるんですね。どちらにせよ、この3人らしさってものを見つけられるライブにできたらいいなと思うし、それがDracoVirgoなんだねってところにたどり着いたらいいなと思います。東京のライブでは、スペシャルゲストとしてMEGもユウスケも参加してくれるので、久々のメンツを楽しみにしてほしいです。私たち自身もそこにまた発見があるかもしれないし。自分たちが一番楽しみかもしれないですね。自分たちが自分たちを知るためのライブだと思うんです、今。その目撃者になっていただけたら、なお嬉しいですね。

──では最後に、沖縄弁でメッセージを。

MAAKIII:“かなさんどう”かな。“愛しい、愛してるよ”みたいな意味ですね。あと“かめー、かめー”かな(笑)。

mACKAz:沖縄のおばあがよく言うんですよ。“かめー、かめー”って、いろんなお菓子を無限に出してくるんです。“食べて、食べて”って意味です(笑)。

MAAKIII:あと“でーじ、あじくーたー、やいびん、うさがみそーれー”ですね。

──なんですか、その意味不明な呪文的なものは(笑)。

MAAKIII:“すごく味の濃いものです、どうぞ、お食べください”、そういう意味です。高カロリー、高タンパク、高品質なので、このアルバムを食べちゃうと、かなりパンプアップできると思います。

取材・文◎長谷川幸信

■アルバム『Opportunity』


2020年1月15日(水)発売
UMCK-7048/9 ¥3,600(税込)
※初回生産限定デジパック仕様
▼Disc1
01. Rainbow Butterfly
02. “KALMA”
03. 阿弥陀の糸
04. hanaichimonme
05. FLY
06. 清廉なるHeretics (毛蟹 feat. DracoVirgo)
07. Oh Eh Oh
08. ABRACADABRA
09. RYUKYU
10. HATENA
11. ハジメノウタ
12. KAIBUTSU
▼Disc2 兎に角、ジェネシス!!!!! -DracoVirgo version - 収録曲
01. Massatsu - DracoVirgo Instrumental -
02. ×××× - DracoVirgo NADAR mix -
03. トリックスター - DracoVirgo GAULTIER mix -
04. ココニオイデヨ - DracoVirgo OSSIAN mix -
05. 超感覚的知覚 - DracoVirgo MICROCOSM mix -
06. kIRA○kIRA - DracoVirgo LUCIFER mix -
07. Opportunity - DracoVirgo Instrumental -
08. DASH!脱出!奪取! - DracoVirgo LEONORA mix -
09. いーじゃんっ! - DracoVirgo SHEPHERD mix -
10. SPAAAAAAAAAARK!!! - DracoVirgo OZ mix -
11. スノーボールアース - DracoVirgo ALICE mix -
12. Magma - DracoVirgo Instrumental -

■ワンマンツアー<DracoVirgo “Opportunity 2020〜Rainbow Butterfly Tour〜”>東京公演

1月25日(土) 東京・Shibuya WWW
open17:30 / start18:00
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888


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