ミオヤマザキのクラウドファンディング、支援金額3000万円超えの理由

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ミオヤマザキが現在、「横浜アリーナ公演映像化計画」というクラウドファンディングのプロジェクトを実施している。

◆ミオヤマザキ ライブ画像

先日1月11日にミオヤマザキは自身最大キャパシティーとなる、横浜アリーナでのワンマンライブを成功させた。実はミオヤマザキはこの公演の約1ヶ月前から「CAMPFIRE」にてこの公演のクラウドファンディングをスタートさせていた。

「ここにいた証を残したい」というのが、ミオヤマザキが掲げたクラウドファンディングのテーマである。ミオヤマザキがCAMPFIREのクラウドファンディングページで以下のように語っている。

「過去最大で、当日来れない人もいて、DVDにしないのですか?という意見が47都道府県ツアーをやっている最中あって、なんとかみんなに届けたいという気持ちになりました。そして、ミオヤマザキ史上最大の挑戦となる横浜アリーナのスレをみんなで一緒に世の中に作品として残したい。私達がここに居た証を残したい。47都道府県中に横浜アリーナを見に行きたいけど行けない人や、一緒に戦いたいけど行けなくて戦えない人、この企画で一緒に戦ってくれる人を募集します。現地に来てくれるのはもちろん嬉しいし、一緒に頑張りたい。でもこういったカタチで一緒に戦うのもありだよね?このスレをみんなと作った作品として世の中に残したい。そして、最幸のクオリティーで出したい。ミオヤマザキの過去最高のモノにしたい。みんなの力を貸してください。」

そして今もなお支援金額が伸び続けているミオヤマザキのクラウドファンディングだが、なぜここまで支援金額が伸びたのだろうか。それは以下の2つの大きな要因が絡んでいる。


■当日参加できない人も参加出来る仕組み
ミオヤマザキは2019年6月〜10月まで、47都道府県を完全無料で周る全国ツアーを行っていた。そのツアーテーマは、「ミオヤマザキ横浜アリーナやるってよ。」というもので、その名の通り、横浜アリーナを満員にするために、そして横浜アリーナまで連れてきてくれたファンに「感謝」を全国に伝えに行くツアーであった。

ミオヤマザキはこのツアーで出会った、「横浜アリーナに参戦できない、でもすごく行きたかった」「一緒に戦いたかった」という声を、違った形で“横浜アリーナに参戦”してもらう為に、今回クラウドファンディングを提案した。当日行ける人はライブに参加し、行けない人はクラウドファンディングで横浜アリーナに参加する。そして全員でそこに居た証を残す。ファンが‘行けるか行けないかに関わらず、ライブに行けなくても応援していることを形にしたのだ。

ライブに来て一緒に満員にする目的、行けなくても形として残すために支援をするという目的、形は違うが同じライブを、ミオヤマザキを応援してくれている、これもまた、今求められる最新のアーティストの形なのかもしれない。


■時代の変化と共に発信の形を変化させるカメレオン型プロモーション
今回のクラウドファンディングの支援金額は現在キャンプファイヤーの29000件以上あるプロジェクトの中の音楽ジャンルで歴代3位(2020/01/23現在)、そして国内バンドとして歴代1位を獲得している。今このITとエンタメの流行がもう3日で変わると言われている時代で、アーティストは曲がいいのはもちろんのこと、その都度その都度のトレンドを取り込んだ見せ方をしなくては時代の渦に飲まれてしまう。

ミオヤマザキはデビュー当時から、その時々のトレンドを取り込んだプロモーション、アーティストの見せ方がすごく上手かった。デビューしたきっかけは2014年、当時爆発的に流行していた「脱出ゲーム」の波に乗り、リリースした『マヂヤミ彼女』。このアプリはクリアをするとミオヤマザキの楽曲が流れ、SNSアカウントに誘導するというプロモーションアプリであり、累計ダウンロード数は500万以上を達成している。

そして先日NONSTYLEの井上も出演したことで話題となった、Twitterドラマ。2分尺の映像を全10話、約1ヶ月で完結する新しい形のドラマとなっており、主題歌は全てミオヤマザキの楽曲だ。

今回、横浜アリーナとなれば通常のECサイトで販売しても絶対に売れるであろうライブDVDをあえてITのプラットフォームを使用して販売をし、結果的に大成功している。ミオヤマザキが横浜アリーナを成功させたという事実をライブだけでなく、CAMPFIREのクラウドファンディングの成功で世間に名前を売っていったのだ。

ライブの事を当時流行していた「2ちゃんねる」の“スレッド”という言葉から“スレ”と呼んだり、ミオヤマザキの情報プラットフォームはTwitterに集約するなど、プロモーションにその時々の最先端の流行を取り入るミオヤマザキ。クラウドファンディングストーリーも、そのひとつとして今後語られていくのかもしれない。


◆ミオヤマザキ オフィシャルサイト
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