新曲「春を待って」も初披露、WANIMA<COMINATCHA!! TOUR>アリーナ編スタート

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WANIMAのライブツアー<COMINATCHA!! TOUR 2019-2020>アリーナ編が1月29日(水)、神奈川・横浜アリーナよりスタートした。

◆WANIMA画像

2019年11月に開幕した<COMINATCHA!! TOUR 2019-2020>は、同年10月にリリースされたメジャー2ndフルアルバム『COMINATCHA!!』を引っさげて各地を巡る過去最大規模の全国ツアーだ。アリーナ編初日となった横浜公演では、「GONG」や「夏のどこかへ」など『COMINATHCHA!!』からの楽曲に加えて、未発表の新曲を初披露。本編ラストでは12人編成のピアノ+ストリングス隊とともに「りんどう」「宝物」を届け、集まったファンを魅了した。以下、同公演のオフィシャルレポートをお届けする。

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1月29日、WANIMAの全国ツアー<COMINATCHA!! TOUR 2019-2020~アリーナ編~>が横浜アリーナより開幕した。同ツアーは昨年10月23日に発売した2ndアルバム『COMINATCHA!!』を携え、自身過去最大となる25万人を動員予定の大規模なツアーとなるが、2019年11月5日新木場スタジオコーストからスタートした<ライブハウス&ホール編>6公演を経てのアリーナ編。2020年、WANIMAのライブ初めでもあった。

アリーナ編初日。いよいよオープニングSE「COMINATCHA!!のテーマ」が勢いよく流れだすと、派手な電飾のステージに目を奪われたが、すかさず、客席方向からもスモークが噴射され、一体どこから現れたのか!? WANIMAの3人がステージと会場中央に設置されたサブステージをつなぐ花道を駆けまわっていた。いきなり大興奮の登場シーンだった。

「横浜の本気を見せてくれよ!!」とドラムのFUJIがカウントすると、「COMINATCHA!! TOUR開催しまーす!!」とボーカル&ベースのKENTA。『COMINATCHA!!』の1曲目でもある「JOY」からスタートし「アゲイン」ではいきなり大合唱に。ギターのKO-SHINは大きく足を広げギターソロで魅せ、KO-SHINコールが起きる。オープニングからの2曲で一気に会場を盛り上げた。


裏打ちのリズムが軽やかで心地よい「BOUNCE」、そして「つづくもの」ではステージ背景に掲げられていた<COMINATCHA!! TOUR>の幕が落ちたかと思うと、LEDの3つの縦長の画面が現れ3人の表情を追う。「THANX」では大合唱が起き、オーディエンスもとなり同士とハイタッチ、KENTAも歌いながら会場の右から左へとくまなく見つめて歌うと、次第に会場に大きなうねりが生まれていった。

その盛り上がりはというと、前方のスタンディングエリアではクラウドサーフが起きていたほどだったが、25万人規模のツアーとはいえ、WANIMAは2、3人のお客さんからスタートしたライブハウスで育ち、いまだにライブハウスからツアーをツタートさせるバンドだ。その光景を見るにつけ「ダイバーの笑顔が飛んでくる。ライブハウスの匂いがします!! ありがとうございます!!」とKENTAは喜んでいた。

今、WANIMAのライブはスタンディングエリアでサークルモッシュやクラウドサーフを楽しむ若者たちから、小さい子どもを連れたファミリー参加組など、実に年齢層が幅広い。世代を超え、楽しみ方もさまざまな様子が印象的だった。

「サンセットストリップ」「渚の泡沫」では赤とブルーのネオンのような妖艶な空気にガラリと変わった。曲に入るとスクリーンもアンビエントなイメージ映像とリアルタイムでメンバーを追う映像とが重なり、クールなWANIMAという表情も随所に見せる。前回のアリーナツアーではセットに凝りすぎてマネーが残らなかったと茶化していたが、メリハリのある見せ方は、KENTAの歌とベース、KO-SHINのギターとコーラス、FUJIのドラムとコーラスのプレイがより直球で伝わってくるものだった。劇場版主題歌を担当した『ONE PIECE』からルフィによるタイトルコールで披露した「GONG」も、3人のプレイと歌が、ステージ上から前へ前へとこちらにむかってくるような勢いを感じさせる。

WANIMAのライブのアンコールでは恒例のリクエストコーナーがライブ中盤に披露されたのも見所の一つだった。この日は、WANIMAのTシャツをバズーカ砲で客席に打ち込んで、キャッチしたお客さんがTシャツももらえて曲もリクエストできる豪華企画へとバージョンアップしていたのだが、まさかのKO-SHINがお客さんのいない場所に飛ばしてしまったり、不発に終わったりとハプニングが続くなか、KENTAは思いのまま客席後方へと乗り込んでいき、ファンをピックアップする。最終的にKO-SHINはTシャツを手で投げてようやくお客さんの元へ。見事選ばれた3組がサブステージにあげられリクエスト曲の会議が行われた。その結果、「HOME」「いいから」「ともに」の3曲を披露することに。アリーナツアーはまだまだ始まったばかりだが、この先もこうしたラッキーは潜んでいるので見逃せない。「ともに」では会場中がジャンプで揺れ、モッシュが起き、スクリーンに抜かれていたファンの笑顔はパワーにあふれ、その盛り上がりにKENTAもお客さんに思わず拍手を贈るほどすさまじいものだった。


このほかにも「シャララ」からの「Like a Fire」のつなぎなど、どこを切りとっても観どころが満載。それはオリコン週間アルバムランキングで2作連続1位を記録した『COMINATCHA!!』と同じく、耳に馴染んだヒット曲揃いで、タイプの違う濃い楽曲群が1曲1曲が襲いかかってくる、まさにメンバーの思いが全編に行き渡っているということだ。

また、ニューアルバムのみならず、発売の予定もない新曲を“いち早く聴かせたい”と完全未発表の新曲「春を待って」を披露した。みんなに向けて、自分たちに向けて、今、伝えたいことを曲にする。“新曲を作って届けること”これがWANIMAのベースである。「この曲ができて、苦しい人に届けばいいなと思った。自分自身がめくれた曲だ」と披露した。何ごとにも変化は起きる、そのなかで、いつでもそばにいるかけがえのない存在──KENTAの歌にKO-SHINとFUJIの歌が重なる。コーラスワークも際立っていた。

そして、「僕の遠くに行ったおばあちゃんに向けて歌った曲です」と「Mom」を披露。最初のベースとギターのフレーズから胸を掴まれる。KENTAの想いが全力で歌となる。歌い終え「向き合うのに時間がかかったけど、これからも生きていこうと思いました」とKENTA。この曲もまた「春を待って」と同じく、KENTAにとって自分自身をめくるために作られたのだろう。「夏のどこかへ」の入り方もよかった。CMでもおなじみの弾けるような夏の1曲だが、その一番お茶の間に浸透しているフレーズがギターと歌だけのミドルテンポでくると歌詞の表情を変え、少し切ない。いつものバージョンへと一気にテンションを上げていくと、それはやはり弾けるような夏の1曲になっていた。「春を待って」「Mom」「夏のどこかへ」の3曲もそうだが、一面的なだけではない、生きるための全て感情“喜怒哀楽”を感じ切った上で曲が生まれているようにも思えた。


本編ラスト「りんどう」「宝物」。WANIMAの3人と12名のピアノ+ストリングス隊の大編成でのライブ披露は初めてだが、そのストリングスアレンジは、3人のバンドサウンドを引き立てる形で、「りんどう」のミュージックビデオの風景にもでてくる壮大な草原、風を感じさせ、《弱いままで強くなれ》というメッセージが響いていた。そして「宝物」ではアルバム『COMINATCHA!!』で聴いた「宝物」とは全く違う表情を見せる。よくライブで曲が完成するというが、WANIMAの宝物はファンと作るライブの空間。まさに目の前にいるあなたたちだという思いがダイレクトに伝わっていく。キラキラと舞う紙吹雪がファンの笑顔とともに会場を明るくした。

アンコール、ラストで『COMINATCHA!!』を締める曲でもある「GET DOWN」を披露。最後の最後にこの曲で再会を誓ったWANIMA。この日、最初のMCでKO-SHINが「2020年、WANIMAとしていろいろと企みがあるので……今年もよろしくお願いします!!」と語っていたが、きっとWANIMAはまだ観たことのない景色を見せてくれるのだろう。それまで、どんな別れも困難があっても、それぞれ弱いままで強く、生きて再会をしようと誓う。いつもあなたの隣にいる、安心していい空間があることが、その体いっぱいでファンに向かう3人の姿が伝えていた。

Text by 古城久美子
Photo by 瀧本JON...行秀

■WANIMA<COMINATCHA!! TOUR 2019-2020>2020年1月29日(水)@神奈川・横浜アリーナ セットリスト

SE. COMINATCHA!!のテーマ
01. JOY
02. アゲイン
03. BOUNCE
04. つづくもの
05. THANX
06. サンセットストリップ
07. 渚の泡沫
08. GONG
09. HOME
10. いいから
11. ともに
12. Baby Sniper
13. シャララ
14. Like a Fire
15. 春を待って
16. Mom
17. 夏のどこかへ
18. オドルヨル
19. りんどう
20. 宝物

En1. エル
En2. Hey Lady
En3. GET DOWN

■WANIMA<COMINATCHA!! TOUR 2019-2020>

※終了公演は割愛
■アリーナ編
2020年
1月30日(木)横浜アリーナ
2月4日(火)大阪城ホール
2月5日(水)大阪城ホール
2月8日(土)マリンメッセ福岡
2月9日(日)マリンメッセ福岡
2月22日(土)朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター
2月23日(日)朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター
2月29日(土)サンドーム福井
3月1日(日)サンドーム福井
3月7日(土)愛媛県武道館
3月8日(日)愛媛県武道館
3月14日(土)さいたまスーパーアリーナ
3月15日(日)さいたまスーパーアリーナ
3月28日(土)宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ・21)
3月29日(日)宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ・21)
4月2日(木)静岡エコパアリーナ
4月3日(金)静岡エコパアリーナ
4月11日(土)広島グリーンアリーナ
4月12日(日)広島グリーンアリーナ
4月24日(金)真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
4月25日(土)真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
4月29日(水・祝)ポートメッセなごや
4月30日(木)ポートメッセなごや

■2ndアルバム『COMINATCHA!!』

2019年10月23日(水)発売
通常盤(CD) ¥3,000+税
初回限定盤(CD+DVD) ¥4,000+税

※初回限定盤仕様:1CHANCE DISC(DVD)+スペシャルフォトブックレット+三方背BOX
※初回生産限定仕様(通常盤・初回限定盤共通):「藤くんレッド」仕様(赤色のカラーケース)

収録内容:
M1.「JOY」
M2.「夏のどこかへ」(三ツ矢サイダー2019 CMソング)
M3.「Like a Fire」
M4.「BOUNCE」
M5.「GONG」(劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』主題歌)
M6.「宝物」
M7.「シャララ」
M8.「BROTHER」
M9.「Drive」(映画「OVER DRIVE」主題歌)
M10.「Baby Sniper」
M11.「渚の泡沫」
M12.「ここに」
M13.「りんどう」
M14.「アゲイン」(TBS金曜ドラマ「メゾン・ド・ポリス」主題歌)
M15.「GET DOWN」

アルバム購入URL:
https://WANIMA.lnk.to/cominatcha

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