【ライブレポート】VALSHE、FC限定公演で4thアルバムリリースを発表「ずっとやりたかったこと」

デビュー10年目を迎えるVALSHEが2020年2月2日、東京・TSUTAYA O-WESTにて＜VALSHE OFFICIAL FANCLUB “OVER THE HORIZON”SPECIAL LIVE 私立凰守学園＞を開催した。同公演はオフィシャルファンクラブ“OVER THE HORIZON”限定ライブであり、“私立凰守学園”と題されたステージはマルチな才覚を研ぎ澄ませてきたVALSHEの真骨頂。エンターテインメントに溢れたライブのオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆VALSHE 画像

＜VALSHE OFFICIAL FANCLUB “OVER THE HORIZON”SPECIAL LIVE 私立凰守学園＞では、ライブイベントそのものを“文化祭”と位置づけ、バンドメンバーは軽音楽部員に扮してストーリーがスタートした。廃部寸前の軽音楽部の前に、彗星の如く現れた救世主VALSHEは、廃部を確固たるものにしようと尽力する生徒会長“ぽこた”(ゲストボーカル)に翻弄される。ちなみに、ぽこたはボーカルグループ√５のメンバーだ。デビュー以前より接点があり、2019年のライブフェスなどでも親交を深めた。次々と繰り出されるアドリブの応酬は抜群のコンビネーションを物語り、ファンとの交流を深める多彩なミニゲームなどが披露されると、普段見ることのできないVALSHEの様々な表情を見ることができた。



一転、文化祭『軽音楽部ラストステージ』と銘打った終盤では、実に約2年ぶりとなるバンドスタイルでの演奏を披露した。2019年に新曲リリースされた「SYM-BOLIC XXX」「紅蓮」をはじめ、「今生、絢爛につき。」「DOPE」など、近年のVALSHEを象徴するライブサウンドを前面に押し出された計8曲が次々に展開されて、第一部を締めくくった。

そして二部公演の本編ラストではサプライズが用意されていた。これは4月1日に2020年第一弾となる4thアルバム『PRESENT』をリリース、同アルバムを引っ提げたライブツアーを4月11日から敢行するというもの。突然の発表にファンは騒然。時が止まったように会場が一瞬静まり返り、その後、悲鳴と大歓声に包まれた。さらにサプライズは続く。

「ずっとやりたかったことが実現しました」──VALSHE

という言葉から発表されたのは、自身が全てのデザインを手がけ、プロデュースを行う新ブランド“REMAIDEN”の始動だ。2019年からファッションブランドとのコラボレーションを数多く経験し、ファッションの分野に挑戦をしてきたVALSHEの“夢”の実現に、本人以上の喜びを表していたファンの表情も印象的だった。



ファンクラブを自身の「母体」と表現したVALSHEはこの日、いい意味で“自然体”を貫いた。「ファンクラブに向けた」というライブから10年目をスタートさせたVALSHEだが、我々の前に現れるのは4thアルバムに伴う一連の活動ということになる。最後に、VALSHEが語った2020年への意気込みをお届けしたい。

「これまでがなければできなかったことを実現していく年にします」──VALSHE

撮影◎Kyoichi Sugisaki