シンセの鳴りをリアルに体感! AbletonのLearning Synthsが凄い

ツイート

ドイツを本拠地とするオーディオハードウェア・ソフトウェア開発会社、Ableton。トラックメイカーや音楽プロデューサーの間では、作曲とパフォーマンスの両方で大活躍の「Ableton Live」で有名である。万能インストゥルメントの「Ableton Push」も、界隈では広く知られているだろう。

しかし、Abletonが範疇とするのは制作のスペシャリストだけではない。「これから音楽を始めようと思うが何から始めてよいか分からない」。むしろそういう人にこそ、その存在は知られるべきだ。たとえば2017年にローンチした「Learning Music」。その名の通り、音楽制作を学ぶためのアプリである。ブラウザのみで音楽プロデュースを体系的・論理的に知ることができ、制作の知識がゼロの人でも気軽にチャレンジできる。案ずるよりも生むがやすしだ。下のリンクから飛んで、ぜひ体験してほしい。筆者のような物書きを生業とする人間にも大いに参考になるだろう。スマホとPCの両方で使用できるのも嬉しい。

さて、そんなAbletonが「Learning Music」の姉妹編(日本語版)を本日2020年2月4日にリリースした。海外では昨年の6月の段階で既に実装されていたが、この度晴れて日本語対応。その名も、「Learning Synths」。今度はシンセサイザーに特化したアプリである。“音楽プロデュース全体の理屈を習得したのなら、今度は細やかなテクスチャーにも注目を”。実に理にかなっている。


そもそも、シンセサイザーに対してどのようなイメージを持っているだろうか? 「キーボードや電子ピアノの強化版」と認識している人が多いような気がする。キーボードと電子ピアノも別種の楽器だが、シンセサイザーはもっと違う。それぞれ鍵盤を備えているからそのように見えるのだ。便宜上、この記事は電子ピアノとキーボードを同じ楽器として扱うことにする。この2つはピアノの形状を模しており、主要な用途も同じくライブパフォーマンスだ。

しかしシンセサイザーはどうか。シンセサイザーの用途はさらに幅広く、パフォーマンスだけでなく細部のプロダクションでも大活躍する。電気信号を送ることによって音を統合(シンセサイズ)するから、シンセサイザーなのだ。つまり、この楽器における鍵盤はスイッチのような存在なのである。音の波形をいじってサウンドの印象を変えたり、あるいは自分で線を引っ張って音を生成する。



そういったシンセサイザーの基礎を、非常に分かりやすく学べるのが「Learning Synths」だ。「Learning Music」と同様に、やはり実際に触ってみるのが良いだろう。ぜひ、上のリンクからサイトへ飛んでいただきたい。何せ、こちらもブラウザ内ですべてが完結するのだ(本当にすごい)。

アプリを順番に進めてゆくと、終盤には「自由に音作りをしてみよう」というページが現れる。ここでは、それまでに学んだすべての機能に触れ、音のテクスチャーを生成することができるのだ。しかもプリセットまで付属する親切さ。正直、プロも驚く充実ぶりだろう。大体の音が作れてしまうのではなかろうか。


雑な分け方をするならば、「Learning Music」は音の配置の仕方を、「Learning Synths」はその音の作り方を学ぶツールと考えて良いかもしれない。つまり、両方を学ぶのが敏腕プロデューサーへの近道である。初見の状態ならば、「Learning Music」から入るとスムーズに進められるだろう。最後に老婆心からひとつ書いておくと、時間のあるときにチャレンジするのが吉である。音楽制作に興味のある人間がこれらのアプリに手を出したが最後、しばらくはパソコンの前から動けないはずだ。

文・川崎ゆうき

■「Learning Synths」価格とご利用について

Learning Synthsは無料のウェブサイトです。携帯電話、タブレット、コンピュータの ほか、最新のウェブブラウザーの使用とインターネット接続が可能な端末で動作いたします。
https://learningsynths.ableton.com/ja

◆Ableton オフィシャルサイト
この記事をツイート

この記事の関連情報