TOC、クラブチッタで“立国宣言”

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TOCの全国ツアー<TOC TOUR 2020「立国宣言」>の3日目となる神奈川・川崎クラブチッタ公演が、本日2月15日に開催された。そのオフィシャルレポートをお届けする。

◆TOC画像

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メジャー進出作となった『SHOWCASE』から2年ぶりとなった、1月29日リリースのTOCの4thソロアルバム『立国宣言』。文字通り、TOCが自らの国を立ち上げ、自分自身についても語る構成がコンセプトとなったこのアルバムの、全国5箇所を巡るリリースツアーとなる<TOC TOUR 2020「立国宣言」>の中盤戦となる関東公演が、2月15日に川崎クラブチッタにて行われた。

この日のステージは、ライブDJのDJ AgetetsuがサウンドをコントロールするDJブースのみというシンプルな構成ながら、ステージからフロアに向けて花道が作られ、TOCとオーディエンスの距離の近い、ライブ感を重視したレイアウトにまず目が引かれる。

DJ AgetetsuがオープニングSEを流すと、明かりの落ちたステージにTOCが登場。そしてスポットライトの光を浴びながら、ライブは「Sprechchor」、「不自由」と、ニューアルバムの収録曲からスタート。アルバム音源とはひと味違う、ライブならではのエネルギーを帯びた楽曲には、オーディエンスからは大きな歓声が上がる。


「このたび国を立ち上げさせて貰いましたTOCです。本日は入国して頂いてありがとうございます。自分で国を作る、自分でルールを作る、自分の思いを込める……。そういった自分の国を立ち上げるに重要なのは、武器と勇気だ」というMCから、アルバム『SHOWCASE』収録の「武器と勇気」を披露。続いてはメロウな感触のある「Slow Dance」と、硬軟織り交ぜた展開でライブは進行していく。

そして以前にTOCのバックDJを務め、2019年にはDJの世界大会で優勝を果たしたDJ松永(Creepy Nuts)と制作した「ミスターキャッチー feat. TOC / DJ 松永」や、「DISOBEY feat. TOC / 下拓」など、客演楽曲として制作され、『立国宣言』にも新たに収録された楽曲や、アカペラでの「入国ヲ禁ズ」、そしてハードダンスな「メシア」と、アルバム曲を矢継ぎ早に披露し、アルバムをライブとしても再構築していく。



そして「TOCのソロが始まって6年になります。俺の圧倒的なスキルを見せようか」と「Swag in my skill」や「Atonement」、「BirthDay」など、過去曲かつラップスキルの高さをしっかり見せつける楽曲をショートミックスで展開していくTOC。そのまま「どんなに尺が短くても、俺は女性をステージに上げる癖があるんだ」というMCに続き、会場から“お妃候補”になりたい女性を募り、その女性をステージに上げ、ティアラをつけさせ「HATE」を共に踊りながら披露。会場からは歓声と羨望の声が上がった。

「この曲も久々にやりたいな」という言葉からは「I'll Light You」。ハードな内容や、リスナーの背中を押すというよりは、背中を張り手するようなタフな楽曲が多いTOCのディスコグラフィーの中でも、柔らかな感触を持つこの楽曲の披露は、この日のライブの中でもアクセントとして強い印象を残した。

そしてラストは「生まれたての子鹿のようになるまで足を動かして行こうと思います。ついてこれるのか!」という言葉から「リスキーダイス」、「メシア」と縦ノリ楽曲を連続して披露し、フロアの熱気を最高潮に高めた。


その熱気を帯びたまま、大きなアンコールがフロアから響く中、「過呼吸」のトラックに乗せて再びステージに登場し、丁寧にソロ・メジャーデビュー曲となったこの曲を歌い上げるTOC。

続くMCでは、「今年で3回目となるTOC生誕祭は10月9日にTSUTAYA O-EASTで行います。今年もTOCとHilcrhymeの二組で行うから楽しみにしててね。例年に行ってた、俺の誕生日の10月4日には、また別の嬉しいニュースがあると思うから、期待してて下さい」と、これからの動きについてオーディエンスに伝え、会場からは大きな拍手が上がった。

そして「TOCとHilcrhymeのスタンスの違いは『立国宣言』で出せたと思うし、すごく思い入れの強いアルバムになりました。だからTOCの活動は、スパンは長くなるかも知れないけど、続けていきたいと思います」と、これからのソロの動きについてアナウンスするTOC。

そのまま話は彼の学生時代の話に進み、「Sprechchor」の歌詞を引用しながら、「俺は周りから“変な奴”だって思われたんだけど、そんな自分を否定せずにこれたから、いまここにいることができたんだと思います。だから、そういう境遇にいる人は、担任からはハナマルは貰えないかも知れないけど、俺からハナマルをあげたい。そして、そこに汚い心がなければ、自分のことを信じて突き進んだやつが勝ちだと思うし、その結果、俺はいつしか愛を歌うようになっていた……止まらなくなってきたから、最後の曲いこう。またあいましょう。TOCでした」という熱いメッセージをオーディエンスに届け、ラストは「JENGA」。TOCとしての強さとこれからの動きに期待させられる、充実のライブはこうして幕を閉じた。

取材・文◎高木“JET”晋一郎
撮影◎能美潤一郎

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■セットリスト

Opening SE
1. Sprechchor
2. 不自由
3. 武器と勇気
4. Slow Dance
5. ミスターキャッチー
6. 入国ヲ禁ズ
7. DISOBEY
8. メシア
9. Swag in my skill
10. SAFARI PARK
11. MIGHTY CODE
12. 夜クライム
13. World View
14. Atonement
15. BirthDay
16. HATE
17. NEW RULE
18. Ray
19. I'll Light You
20. リスキーダイス
21. メシア

En1. 過呼吸
En2. Bird
En3. JENGA

<TOC生誕祭2020>

2020年10月9日(金)東京・TSUTAYA O-EAST
※詳細は3月1日にTOC HPにて発表

<TOC TOUR 2020「立国宣言」>

※終了公演は割愛
2020年
2月23日(日)福岡・DRUM LOGOS
開場17:00 / 開演18:00
[問]キョードー西日本 0570-09-2424(平日 11:00~17:00)

3月1日(日)新潟・LOTS
開場16:00 / 開演17:00
[問]キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100(火〜金 12:00〜18:00)(土 10:00〜15:00)

4th ALBUM『立国宣言』

2020年1月29日(水)発売
■初回生産限定盤:CD+グッズ(タオル)
POCE-12139 ¥4,300+税
※スペシャル・パッケージ、このCDだけの「限定カラー TOC オフィシャル フェイスタオル」付き

■通常盤:CD
POCE-12140 ¥2,500+税

収録曲
1. メシア
2. 不自由
3. Slow Dance
4. ミスターキャッチー feat. TOC / DJ 松永
5. 入国ヲ禁ズ
6. DISOBEY feat. TOC / 下拓
7. Sprechchor

配信、購入リンク: https://umj.lnk.to/toc-rikkokusengen

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