トニー・アイオミ、指切断事故後、親方からのプレゼントによりギターを再開

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トニー・アイオミが、17歳のとき働いていた鉄板工場で指を切断した事故について振り返り、ファンの間では知られている話だが、工場の監督からプレゼントされたレコードに触発され、あきらめかけていたギターの演奏を再開したことについて、あらためて語った。

◆トニー・アイオミ動画、画像

アイオミは、Gibson TVの『Icons』シリーズで、あるバンドとのヨーロッパ・ツアーが決まり、工場で働く最後の日に事故が起きたと、こう話した。「辞表を出してたんだ。あるバンドとヨーロッパに行き、プロになるはずだったんだよ。オーディションを受け、気に入られ、旅立つところだった。初めてのことで、すごくワクワクしてた」

アイオミは鉄板をプレス機械に送り出すまでの担当だったが、工場での最後の日、プレス工が姿を見せず、「誰もやる人がいないから、機械も動かすよう言われた」そうで、そのとき、誤って手をプレス機械に入れてしまい、「急いで抜こうとしたが、指先を切断してしまった」という。

「終わりだって思ったよ。信じられなかった。最後の日に……。昼に家に戻ったとき、母に、“午後は行かない”って言ったんだ。そしたら、“戻って、仕事をちゃんと終わらせなさい!”って言われたんだよ。だから、(工場に)戻ったんだ。それで、これだ。当時は母を責めたよ」

アイオミは事故後、別の方法でギターを弾けないか模索したが、何人かの専門家からあきらめざるを得ないかもしれないと言われたそうだ。そんな中、「(工場の)監督が家に様子を見に来た」という。「僕は本当に落ち込んでたんだ。彼は“EP持ってきたよ。かけてみない?”なんて言うから、僕は“いま、音楽は聴きたくない”って答えたんだ。ひどく落ちこんでて、ギターの演奏なんて1番聴きたくなかった。でも、彼は“いや、かけてみよう”って」

それが、火災事故により指が動かなくなったものの、それを乗り越えギターを演奏するジャンゴ・ラインハルトのレコードだった。「信じられなかったね。彼のジプシー・ジャズは素晴らしかった。特に2本の指の機能を失っているというのに……。自分にも同じようなことが起き、共感できた。僕も何ができるか、もっと学んでみようって鼓舞された」

アイオミはその後、革やプラスチックで作ったチップをはめ、ギターの演奏を再開。1966~1967年頃、ビル・ワードに出会った。

Ako Suzuki

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