【レポート】＜モンスターロックLIVE＞in東京、coldrain「今日は特別な日です」

開局30周年イヤーを迎えたスペースシャワーTVが誇るロック専門番組『モンスターロック』と、日本のロックシーンを応援する『Monster Energy』がタッグを組み、最強の東名阪ツアー＜モンスターロックLIVE 2020＞を開催。その最終地となったのが2月18日＝新木場STUDIO COASTだ。2月14日の名古屋編、15日の大阪編に出演したバンドたちからも“おもしろそう”と注目されていたのが、東京編のラインナップでもあった。最終日とあって、普通では終わらない何かが起こりそうな予感も…。その東京編の2番手はcoldrain。

◆coldrain 画像

そこから「ENVY」へ突入すると、分かっちゃいたが、エゲつないほどラウドな音をcoldrainは放つ。それに全身をゆだね、激しくうねりまくるフロアのオーディエンス。後方ではモッシュが起こり、前方ではもちろんクラウドサーフも連発。完全にcoldrainのワンマンを思わせる熱狂ぶりだ。曲のたびに激しさは加速し続ける。その光景を目にしたMasatoは最高の笑顔を見せながらこう語る。

「1ミリも文句ないです！ そのままいってください」──Masato






そしてMasatoはHAWAIIAN6とUVERworldとの対バンである今日のライブへの思い入れも語り始めた。

「今日はcoldrainにとって特別な日です。14〜15年前、coldrainは2つのバンドでした。その2つのバンドだったとき、今日の2バンドと対バンしているんです。俺は18か19歳のときにUVERworldと対バンしていて、弦楽器隊も同じぐらいにHAWAIIAN6と対バンしていて。そのころcoldrainがやってた2つのバンドは、彼らの記憶に残ってません…今日話したら“あ、そうなの？”っていう反応だったから（笑）。でも、その2つのバンドがフュージョンしてcoldrainというヤバいバンドになって、今日、先輩たちの心にガッツリ突き刺さるライブやって帰ろうと思うんで。今日、ここ新木場がcoldrainのツアーの1本かのようなライブにしようと思ってます」──Masato



言葉のたびに湧き上がる歓声。そのたびに力の漲る表情を見せるSugi (G)、Y.K.C (G)、RxYxO (B)、Katsuma (Dr)、そしてMasato。後輩として先輩の胸を借りてなんていう殊勝な気持ちは、彼らにはさらさらないようだ。coldrainも今年で結成から13年目となる。ラウドロックにこだわって精力的な活動を続け、今では国外でも彼らの名は知られている。これまでに培った実力で、先輩に目にもの見せてやろう。そんな気持ちもメンバーの表情から見て取れた。

実際に「FIRE IN THE SKY」からの怒涛の攻めは、さすが国内外のツアーで鍛え上げただけのことはあるバンド力の凄みも発揮。勢いだけで転がるのではなく、各メンバーのテクニカルなプレイがゾクゾクするクライマックスを作り、爽快感も伴ったMasatoのボーカルは歌モノとしても響く。






「一個だけ約束してくれ。オマエら、めちゃくちゃ最高だから、またcoldrainのライブに来て、一緒に遊ぼう！」──Masato

こうしてラストナンバー「REVOLUTION」へ突入。スケールの大きなバンドサウンドとメロウな歌がひとつになり、さらにそこへオーディエンスのコーラスも重なっていく。それは、coldrainがまだまだでかくなることを約束する力強いメロディでもある。ここ新木場STUDIO COASTがアリーナ級のライブ会場になった錯覚さえ覚えるエンディングだった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎浜野カズシ





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