【インタビュー】さくらしめじ、どこを切っても2人の個性が全開の自信作『改めまして、さくらしめじと申します。』

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2020年春、桜の季節を前に、さくらしめじの二人から届いた最高のプレゼント。結成5周年イヤーの真っただ中、およそ2年ぶりにリリースするセカンドアルバム、その名は『改めまして、さくらしめじと申します。』。田中雅功と髙田彪我、二人が積極的に作詞作曲に関わった全13曲は、バンド、アコースティック、打ち込みなど多彩なサウンドと、フォーク、ロック、ソウル、ダンス、沖縄音楽など様々なジャンルを組み合わせつつ、どこを切ってもさくらしめじが顔を出す個性全開の自信作。アルバムについて、そして3月30日に迫るLINE CUBE SHIBUYAでのワンマン・ライブについて、明るい未来しか見えない二人の力強い言葉を聞こう。

■二人とも作りたいイメージがあってぶつかったりしました
■でも向いてる方向は同じだったので話し合って作りました


──2014年6月結成なので、つまり中一から高三まで、学生時代がまるっとさくらしめじという。

田中雅功(Vo&G):そうですね。学校終わって、事務所に集まって、毎日練習して、週末はライブして…という感じでした。

──ちなみに、5年間で身長はどのくらい伸びました?

田中:彪我はすっごい伸びました。

髙田彪我(Vo&G):中学に入ってから急に20センチ伸びました。もともと雅功のほうが高かったのに。毎日、学校終わりにおにぎり一つ食べたからだと思うんですけど。

田中:それだけじゃ絶対変わんないと思う(笑)。中学生の時に、毎回それをインタビューの時に言うんですよ。俺は横で「それでそんなに変わんねえだろ!」ってずっと思ってたんですけど。

髙田:いや、それを毎日続けることによって、1年は365日あるから。普通に食べた上で、毎日一個、1年で365個ぶんの成長があったと思います。その差だね。でも雅功も去年から身長が伸びてるんですよ。

田中:こいつに言われるのが一番嫌なんですよ。マジで腹立つわ~。

髙田:何センチ伸びたんだっけ?

田中:0.5センチ…。でも、少しでも伸びてるってことは、まだ伸びしろがあるってことだから!

──まあまあ(笑)。あと、声変わりは?

田中:しました。ライブ直前に声が出ない!ということもあって、彪我に歌い分けを変えてもらったりとか。

髙田:ちょうど、セカンドシングルの時ですかね。

田中:彪我はもともと高かったこともあって、すんなり行ったんですけど。僕は急に来て、しかも長かったので、きついなという時期はありました。でもそこは二人組の強みで、しかも声変わりのタイミングが一緒じゃなかったので。


▲田中雅功

──良かった。そう考えると、5年って長いかも。

髙田:ほとんど人生の三分の一ですからね。

田中:でも、長かったという印象はあんまりなくて、あっという間だったという気持ちのほうが強いです。中学一年生からやっていると、初めてのことだらけで、驚きの連続で、気づいたら時が経っていたという感じです。でも、こうやって声変わりの話とかしてると、それなりに長かったなと思いますね。

髙田:あと、だんだん二人が似て来るんですよ。

──たとえば?

髙田:最近だと、声が似てきたと思っていて。しゃべってる声はそう思わないんですけど、ライブで歌ってる時に、モニターから聴こえる声が「これ、自分の声だっけ?」ということが最近あって。

田中:聴き慣れてるぶん、そっちの声も染みついてるので。あと、初めて会う人には「兄弟?」ってよく聞かれます。それを言われる頻度も多くなってきて、似てきてるのかな?と思います。この5年間をトータルしたら、親より長く一緒にいると思うので、それで似て来るのかな。

髙田:でも、趣味は全然違うんですよ。

田中:わかりやすく言うと、彪我がインドア、僕はアウトドア。休みの日は、彪我は一人でいたいみたいで、僕は誰かといたいタイプで。

髙田:でも、ケンカは一回もないです。この5年間。音楽を作る時に意見が割れるとか、一方的に怒るとかはありますけど。


▲髙田彪我

──どっちが?

田中:だいたい僕が(笑)。僕が一方的にわーっと言って、彪我は何も言わないというのがよくあります。彪我は、そういうタイプじゃないんですよ。たぶん納得しちゃうんだと思う。

髙田:彼は正しい意見を言う人なので、納得しちゃいますね。ライブのMCについてとか、よく言われます。

田中:それこそ、今回のアルバムの制作の時にも、けっこうありました。ファーストアルバムの時は、作家さんに書いてもらった曲がメインだったんですけど、今回はほぼ僕たちが関わる作品が多かったんですよ。作家さんにお願いした曲も、「こういう曲がいいです」と言ってお願いした曲もあるし、二人とも作りたいイメージがしっかりしてたので、けっこうぶつかったりしましたね。でも、向いてる方向はずっと同じだったので、よく話し合って作ってました。


──たとえば、どういうことがあったんでしょう。

髙田:1曲目の「風とあるがままに今を歩こう」という曲なんですけど、一回バーっと作って、でも「違うな」ということで、また書き直して、ということを繰り返したんですね。そんな中で、「これはいいね」「これは違うね」という話し合いをたくさんしました。この曲は作家さんとの共作なんですけど、同じ部屋の中でギターやピアノを鳴らして、ゼロから作詞作曲をしたのは初めてだったので、作家さんとの作業の面でも勉強になりましたね。

田中:二人がぶつかったのは、歌詞のことが多かったかもしれない。これはどうなんだ?って、気になるところを一行一行挙げていったら、結局全部だった、みたいな、逆に言うと、二人の思いがちゃんと入っている曲ではあるので、めちゃめちゃ良い曲ができたと思います。

──この歌詞はいいですね。風景描写から入って、だんだん心の話になっていって、「風とあるがままに今を歩こう」っていう前向きなメッセージに行きつく。

田中:そこは僕たちも意識したところで、情景を描くことと、全体を通して時間の流れを表したくて、春夏秋冬が感じられるような歌詞を作ろうと思っていました。「今を歩こう」というテーマを伝えたくて、うまく書けたかなと思います。

◆インタビュー(2)へ
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