【ライブレポート】defspiral、10周年2マンライブ企画第3弾。THE MICRO HEAD 4N’Sとの絆

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<defspiral presents CARNAVAL to 10th ANNIV. 2MAN LIVE SERIES 「The STARS」>の第3弾、その相手はこれまで3度のカップリングツアーを行っているTHE MICRO HEAD 4N’S(以下、TMH4N’S)。2月18日、東京・TSUTAYA O-WESTで行われた、いわばファミリーともいえるTMH4N’Sとのツーマンライヴの模様をお届けする。

◆ライブ画像(6枚)

“変わらないために変わり続ける”──長年その道、そのポジションで頑張っている人たちがよく口々に言う。まさにTMH4N’Sも変わることを続けてきたバンドだと思う。2019年5月1日、AMENO(Vo)の加入を発表、その後、第3期TMH4N’Sとして走り始めた。過去には第1期TMH4N’S時代に1回、第2期に2回の計3回、defspiralとカップリングツアー<9BALL GAMES>を行ってきているだけに、今回この9人による最後のステージ(5月にdefspiralからMASAKI(Dr)が脱退)に立つまで、いろんな想いが渦巻いていたことだろう。

まずステージに現れたTMH4N’Sは「FACT IS STRANGER THAN FAKE!!!!」でガツンとバンドサウンドを会場に響かせる。第3期としては1年足らずといえどもバンド始動から8年以上、それぞれのキャリアをもってすれば、このびくともしない一塊になったサウンドの威力は納得。続いて「GLORIOUS BLAZE」では重心の低いサウンドと疾走感と、大きなテンポを繰り返しながらキャッチーな旋律で観客の心を奪っていくのは、匠の技。計算された緻密な楽曲と、ちょっとしたギミック、それは確かな演奏力があってこそ。そういった揺るがないサウンドの上で自由に羽を伸ばして声を響かせるAMENO。第3期のTMH4N’Sの5人も、とてもバランスがいいように思う。AMENOにとってdefspiralとの手合わせは2度目になるのだが、この日を待ちわびていたことをノッケのMCで軽く触れ、「BABEL」「ローレライ」「 REINCARNATION」などの演奏の後に、その話の続きを語り始める。

「さっきのMCで今日の2マンを楽しみにしていたと言ったけど、そこは個人的な理由があるんです。僕は昔からV系の音楽を聴いていて。(まだバンドを始める前)ずっと勇気をもらい続けていた曲があります。それが「微熱」(defspiralの前々身バンドの代表曲)っていう曲なんです」


「微熱」というワードがAMENOから発せられた時、フロアの所々から漏れ聞こえる声。「それをもう毎日のように聴いていて、いつかこの人たちに出逢えたらなって思いながら上京してバンド活動を続けてきました。それくらいリスペクトしてる人なんです」と、敬愛するdefspiralメンバーへの熱き想いをAMENOが語る。その思いを知ってか知らずか、昨年のAMENO加入の初ライヴにはMASATO(G)がステージに駆けつけたこともあった。

限られた時間のMCで語り尽くせない想いは「俺らのファンとFREAKS(=defspiralファンの呼称)とdefspiralのために」と告げて演奏された「REMEMBER」の演奏が代弁していたように思う。また先のMCの後だけに、defspiralファンにも心の深いところまで届いたに違いない。曲調もあって少ししんみりしたものの、「REBIRTH-the 3rd form-」で空気を一新。力強いサウンドと勇ましい姿は、じきにMASAKIが脱退しても、たとえ形が変わっても、バンドは何度でも再生できるんだという力強いメッセージにも受け取れた。


TMH4N’Sの演奏に続いてdefspiral、という展開は今まで何度もあったが、今夜は少しだけ意味合いが違っていた。少し湿っぽい客席に「Arcoromancer」で一気にテンションを上げ、客席からリズムに合わせて「Hi! Hi!」という掛け声と拳が上がり、一気に辛気くささを払拭する。その熱気をそのまま「PULSE」へと繋げ、シャッフルの「THANATOS」へ。ダークで淫靡な世界観に引きずり込んでいく。


「今夜も愛し合いましょう!」というTAKA(Vo)の掛け声で始まった「MASQUERADE」。defspiralの楽曲の中でも人気の高いこの曲がフロアを揺さぶり、観客を踊らせる。「STARDUST」のような宇宙を連想させる広い世界観も、またブレイクで唄だけになる部分も、このメンバーだから、TAKAだから成立するように思う。そこからミドルテンポの「陽炎」へ。渋さと深み、黄昏感、そして哀愁……この感情が表現できるのもバンドの歴史があってこそだろう。また、続けて演奏されたのがdefspiral初期の作品「MELODY」だったことで、より目頭が熱くなる。少し間を開けMCが始まるか?と思いきや、MASAKI(Dr)が即興でドラムを叩き出す。ドラムソロといった形式張った形ではないものの、スポットライトがMASAKIを照らし出す。


「ON DRUMS、MASAKI!」とTAKAが紹介。こんなふうに彼を紹介するのもあと何回だろう……ふとそんな寂しさが過ぎったものの、続く「SILVER ARROW」で一気にそれを吹き飛ばし、「METEOR」の前へ進む強さを声高らかに唄い上げ、「AURORA」へと流れ込んだ。先のMCでTAKAがTMH4N’Sとのいい関係を語っていたが、defspiralのメニューの最後で用意されていたのは「FEVER」。これは2016年に発表されたTMH4N’Sとdefspiralの合同バンド、9BALL GAMES名義によるもの。早速TMH4N’Sメンバーを呼び込んでの演奏。


しかも今回はZERO(B)がマイクを握って唄うとなれば、会場がより一層の盛り上がりに。華やかに晴れやかなエンディング……と言いたいところだが、演奏後、それぞれが代わりばんこにガシッとハグを交わし合い、変わらぬ絆を確かめ合う光景に思わず涙が溢れそうになっていたメンバー。それを悟られまいと、足早にステージを後にする姿に心を打たれた。

TMH4N’Sとdefspiralは、この世知辛い音楽時代を共に生き共に生き延びてきた、いわば戦友ともいえる関係。この先2バンドがどのようなバンド歴史を刻もうとも、両者の友情は永遠に変わることはない。

文◎増渕公子[333music]

<defspiral CARNAVAL to 10th ANNIV. ONEMAN TOUR 2020 『DEAR FREAKS』>

2020年4月5日(日)渋谷REX
2020年4月11日(土)西川口Hearts
2020年4月12日(日)柏ThumbUp
2020年4月23日(木)姫路Beta
2020年4月24日(金)姫路Beta(MASAKI BD Special! )
2020年4月26日(日)大阪RUIDO
2020年4月27日(月)名古屋ell.FITS ALL
2020年5月04日(月・祝)静岡Sunash
2020年5月09日(土)仙台space Zero
2020年5月15日(金)新横浜 NEW SIDE BEACH!!

FINAL
10th ANNIVERSARY LIVE 『DEAREST FREAKS』
2020年5月26日(火)渋谷TSUTAYA O-WEST

チケット料金:
前売 ¥5,000(税込/D別)
※渋谷TSUTAYA O-WESTのみ ¥5,500(税込/D別)
※3歳以上チケット必要

チケット一般発売日
2020年3月14日(土)
お問い合わせ:サイレン・エンタープライズ TEL: 03-3447-8822

defspiral <ZEPPET STORE, shame, defspiral presents「3.2.1」【振替公演】>

出演:ZEPPET STORE, shame, defspiral
会場:下北沢GARDEN
公演日:2020年5月18日(月)
開場:18:30 開演:19:00
チケット料金:前売 5500円(税込1D別)当日6000円(税込1D別)
チケット一般発売日3月14日(土)10:00~

※3/8公演のチケットは整理番号含めそのまま有効です。
なくさずににそのままお持ちくださいますようお願いいたします。
・イープラス001-P0030001:https://eplus.jp/sf/detail/3256400001-P0030001
・ローソンチケット(Lコード:71629)
・ぴあ(Pコード:181-692)
(問)下北沢GARDEN

THE MICRO HEAD 4N’Sニューシングル 「REMEMBER」

会場限定販売

■CD(SINGLE)
THIR-0039
¥1,200(TAX IN)
M-1 「REMEMBER」
M-2 「REMEMBER -Instrumental-」
・会場・枚数・期間限定
・販売期間:2020年5月2日〜2020年6月28日
※イベント公演含む

THE MICRO HEAD 4N’S全国ツアー<TOUR 2020 Introduction of 「The Unfinished Story」>

2020年5月2日(土)新横浜NEW SIDE BEACH!!
2020年5月9日(土)青山RizM
2020年5月16日(土)阿倍野ROCKTOWN
2020年5月17日(日)HOLIDAY NEXT NAGOYA
2020年5月21日(木)札幌COLONY
2020年5月22日(金)札幌COLONY
2020年5月31日(日)町田プレイハウス
2020年6月5日(金)仙台enn 2nd
2020年6月7日(日)山形ミュージック昭和セッション
2020年6月13日(土)福岡INSA
2020年6月14日(日)福岡INSA
2020年6月28日(日)赤羽ReNY alpha

THE MICRO HEAD 4N’Sワンマンライブ<「The Unfinished Story」-9th Anniversary->

日程 : 8月23日(日)
時間 : OPEN 16:30/START 17:30
場所 : LIQUIDROOM

【チケット料金】
9th Anniversary specialチケット¥9,999(※先行チケットのみ)
前売り4,500円/当日 5,000円
スタンディング (税込・ドリンク代別)

【受付に関するお問合せ先】
ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)

※ 一般発売 4月26日(日)AM 10:00~

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