【インタビュー】スターダスト☆レビュー、根本要が語る“幸せなライブバンド”の最新進化形

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▲『スターダスト☆レビュー ライブツアー「還暦少年」』Blu-ray

■一番伝えていくべき相手は誰なんだろう?
■と思った時に見えてくる顔がある


──「還暦少年」というタイトル曲は、ライブの中でも一番盛り上がる、ハイライトの一つになってます。僕、スタレビのお客さんで最も多い年代だと思うんですね。頑張れ50代!という(笑)。シンプルに、楽しいですね。要さんのトークも含め、ライブでありつつ、ショーの感覚もあるし。

根本:音楽家を表現する時の微妙な表現で、「MCがうまい」というのがあるんだけど(笑)。申し訳ないけど、さだまさしさんにせよ、松山千春さんにせよ、素晴らしいミュージシャンですけど、どっちかというとキャラクターとしての評価がクローズアップされてしまうわけで。僕もそうかもしれないですけど、こればっかりはね。そりゃあね、多くを語らず、カリスマ然としたかっこよさにも憧れるけど、どう考えたって僕は違うし、「音楽は聴けばわかるよ」という人もいれば、僕みたいに説明しないと気が済まない人間もいるわけで。実際、説明することによって、お客さんの納得度が変わっていく。だから僕は、その方法を取るようになりましたね。

──そのあたりの話は、本編のMCと、あとは副音声にたっぷり入ってますから。「MCは曲の一部です」という名言も飛び出します(笑)。

根本:時に、5分の曲を20分かけて説明するという、本末転倒なことも起きますけどね(笑)。


──でもアンコールのラストの「路傍の歌」とか。丁寧に解説してくれることで、胸にすとんと落ちるところがあって。

根本:このトシになってくると、みんないろいろ抱えてるものがあるでしょ。僕には何も解決できないけど、僕らの音楽が何かの役に立ってるんだとしたら嬉しいことですよ。「みんな同じように悩んでいるんだ」という歌があったらいいなと思ったし、まだまだ一流とは言えない自分たちだからこそ「こんなふうに考えてるよ」というものが、頑張ってる50代、60代にはちょうどいいスタンスで届くのかもしれないですね。それを(笑福亭)鶴瓶さんがほめてくれて、すごくうれしかったな。

──とはいえ20代、30代にも広めたいですよね。

根本:もちろん。年代を区切ってプロモーションしてるわけじゃないから、届く時は届くはずだと思うんですね。今、テレビ東京の『コタキ兄弟と四苦八苦』のエンディング・テーマ(「ちょうどいい幸せ」)をやらせてもらってるんですけど、若い人もけっこう見てるから、そこで知ってくれた人もいるみたいで。

──ですよね。去年は『ゲゲゲの鬼太郎』のエンディング曲「うしみつジャンボリー」もやりましたし。

根本:そうそう。だから僕らとしては全方位型でやってるんですけど、響く/響かないはしょうがないことだと思います。人のライブを見に行くとわかるんだけど、たとえば達郎さん、(竹内)まりやさん、小田さんにしても、大ヒットがある人は知れ渡る範囲が広いから、20代、30代の方もいっぱいいる。やっぱり知名度って大きいですよ。それでも総数では全然勝てないけど、パーセンテージ的には同じぐらいだと思うんですよ。とは言いつつも、僕らがデビューした20代の頃は、20代のお客さんが多かったし、30代になれば30代が多いし、同年齢が一番シンパシーを感じてくれるんですよね。それは当然だと思うし、その中で数パーセントが若い世代に届いてくれれば、それでいいと思ってます。

──あと、ライブ映像を見てあらためてびっくりするのは、要さんがばりばりリード・ギターを弾くことと、それがめちゃくちゃかっこいいこと。リード・ボーカルであんなにギター弾く人、あんまりいないですよ。

根本:もうね、佐橋と一緒にいるメリットはそれですよ。あいつがある程度のことをやってくれるから、僕はそこに乗っかって、できそうなことだけやればいい。あいつはプロデュースと同時に、バッキングのギターも作ってくれる。リードを弾くのは、歌とおんなじですから、僕はリード・ボーカルと同じ気持ちで弾けばいいけど、でもバッキングは本当にセンスですね。佐橋のギターを弾いてると、なるほどなっていつも思う。でもライブでは僕が弾かなきゃいけないから、スタジオで佐橋の弾く姿をiPhoneで手元まで撮っておいて、それを見ながら練習する(笑)。未だに、60過ぎてもやることはいっぱいあるし、面白いし、成長できてる気がするんですよね。そこも自分では納得できるところです。とにかく一番はね、「昔の方が良かったな」がないということですよ。実際にそんな輝かしい過去があったら、60になれば絶対に衰えてると思うし、それがないから「今が一番いいな」と言っていられる。「スターダスト☆レビューの一番の存在理由は、ヒット曲がないことだ」って、ずっと言ってるけど、僕らはこの40年間、これ以上売れないようにしてきたということなんですよ(笑)。

──そう言い切ると、語弊がありそうですけど(笑)。でもわかります。

根本:世の中に知れ渡りすぎると危ないぞと(笑)。そうなると、音楽以外のことが評価されるようになっていくわけです。今は音楽ぐらいで済んでいる、それはまだ地味なものだから。これが世の中に取りざたされるようになると、ルックスだ、私生活だ、ということになっていくわけで。だから僕らの40年間は、たいしたヒット曲もなければ、事件を起こした奴もいないという(笑)。そんな幸せな40年を過ごさせてもらって、更に嬉しいことには今年の末から新しいアルバムを持って、40周年ツアーに出ようと思ってます。

──おおー。楽しみです。

根本:来年いっぱいかけて回るので、前回よりも長いツアーになると思います。だいたい周年ツアーは100公演ぐらい回るんですけど、それぐらいを目指してやりたいと思ってます。3年前に行った利尻島にもまた行きたいし、3月の佐渡での初公演が中止になってしまったので、あらためてそこにも行きたいし。まだ行ったことのない街もあるし、楽しみがいっぱいあるのがうれしいですね。メンバーも、10年前よりもうまくなってるという自信を持ってます。誰でも毎日やってるとうまくなるんですね。特にボーカリストはデリケートだから、休むとどんどん声が出なくなっちゃう。出しながら調整するのが一番いいんです。だから60になった今も、声が保ててるんだと思います。もちろん衰えた部分もあるけど、それを補うテクニックがついてくる、体が自然と覚えてくれる、それをメンバーも実感してるので、トシを食うのは悪いことばかりじゃないということが、実感として得られるんですね。お客さんもそれを見て、「私もまだまだ大丈夫」と思ってくれるだろうし。

──そうなんです。そこが大事。

根本:僕らのライブは、一方的に聴いてもらうライブじゃなくて、お客さんと一緒に楽しむためにやるものなので。それがスタレビ・マナーなのかなと思います。

──それは、ライブ映像の中にもたっぷり入ってますので。今後のライブの予習にもいいのではないかと。

根本:そこに、お客さんがちゃんとついてきてくれるんですよね。うれしいもんです。よくぞこういうお客さんが集まってくださいました、と思います。会場で配るアンケートに、「ライブは何回目ですか?」という質問があるんですけど、30年35年とその街に行ってライブやってるわけですから、多くの人が「15回以上」にマルをつけてくれてるんですよ。それがすごくありがたい。僕もライブはたくさん行くほうだけど、果たして15回以上見てるアーティストって僕自身いるかな?と思いますから。音楽を作る時に、自分たちが一番伝えていくべき相手は誰なんだろう?と思った時に、スターダスト☆レビューを楽しんでくれる人たちの顔が、見えてくるんですね。それはテレビだけで歌ってたり、アルバムだけ作ってたら見えてこない顔ですよね。ライブをやると、自分たちを聴いてくれるのはこの人たちだって、はっきりわかる。だから僕たちは、ライブをやり続けるんだと思いますね。

取材・文◎宮本英夫



▲『スターダスト☆レビュー ライブツアー「還暦少年」』Blu-ray

■LIVE DVD&Blu-ray『スターダスト☆レビュー ライブツアー「還暦少年」』

2020年3月25日(水)発売
Blu-ray:COXA-1187/¥7,000+税 
DVD(2 枚組):COBA-7417~8/¥6,182+税
※メンバーによる副音声収録
※副音声ゲスト:佐橋佳幸
※いずれも初回生産限定盤、スペシャルパッケージ仕様
※初回生産限定盤の出荷終了後、同収録内容・同価格の通常盤に切り替わります

▲『スターダスト☆レビュー ライブツアー「還暦少年」』LIVE CD

■LIVE CD『スターダスト☆レビュー ライブツアー「還暦少年」』

2020年2月26日(水)発売
COCP- 41062/¥1,000+税
M1 ブラックペッパーのたっぷりきいた私の作ったオニオンスライス
M2 Smiling Face
M3 夜更けのリフ
M4 恋するTシャツ
M5 Blues In The Rain
M6 木蘭の涙
M7 海月~UMIZUKI~
M8 You're My Love
M9 夢伝説
M10 還暦少年
M11 今夜だけきっと
M12 うしみつジャンボリー
M13 オラが鎮守の村祭り
M14 路傍の歌


■スターダスト☆レビュー ライブツアー「還暦少年」
■ツアーグッズ(老眼鏡)プレゼントキャンペーン


BARKSではLIVE DVD&Blu-ray『スターダスト☆レビュー ライブツアー「還暦少年」』の発売を記念して、ツアーグッズ(老眼鏡)のプレゼントキャンペーンを実施いたします。下記のキャンペーン各事項をご参照の上、奮ってご応募ください。

■キャンペーン概要

【応募資格】
・日本国内にお住まいの方
・Twitterアカウントをお持ちの方
・BARKS編集部 Twitterアカウントをフォローしていただける方(既にフォローしていただいている方も含みます)
・BARKS編集部 Twitterアカウントから投稿される応募用のツイートをキャンペーン期間内にリツイートした方
※必ずご自身のアカウントを“公開”にした状態で参加ください。アカウントが非公開の場合は参加とみなされません。
※ダイレクトメッセージを受信拒否設定している場合、参加とみなされません。

【賞品名・当選人数】
賞品:ライブツアー「還暦少年」老眼鏡(※度数1.0・白袋、度数1.5・黒袋 各1点)
当選人数:計2名様

【応募方法】
1. BARKS編集部 Twitterアカウント「@barks_news」をフォローしてください。
2. BARKS編集部 Twitterアカウントから下記キャンペーン期間中に投稿されるキャンペーン応募用の投稿をリツイートしてください。
3. 上記で応募は完了となります。
※フォローを外すと応募権利がなくなりますのでご注意下さい。

【応募期間】
2020年3月31日(火)23:59まで

【当選発表】
Twitter DMにて当選のご連絡と専用フォームのURLをお送り致します。
専用フォームで必要事項を入力ください。

【ご注意事項】
転売(不特定多数への転売、オークションなどを含む)目的でのご応募は、ご遠慮願います。

【個人情報取扱い】
お客様からいただいた個人情報は、賞品の発送及び、サービスの開発や、個人を特定しない統計資料、当該プレゼント/モニタにおける商品の発送、 及びそれにまつわるサポートのために利用いたします。
上記以外の目的で個人情報を利用する場合は、予めその目的を明示し、お客様の同意を頂いた場合のみ、個人情報 を利用いたします。
詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

■ライブ情報

<スターダスト☆レビュー ア・カペラ&アコースティック ライブ>
2020年5月9日(土)福井・福井県立音楽堂 ハーモニーホールふくい
2020年5月10日(日)長野・長野市芸術館メインホール

<スターダスト☆レビュー北海道スペシャル!ア・カペラ&アコースティックライブ 3度目ですが、「はじめまして(^o^)♪」Vol.3>
2020年6月26日(金)北海道・北斗市総合文化センターかなで~る 大ホール

<スターダスト☆レビュー ア・カペラ&アコースティック ライブ 「はじめまして(^o^)♪」>
《振替公演》2020年8月1日(土)新潟・ 新発田市民文化会館

■<楽園音楽祭 2020「スタ☆レビ ロックリンピック」>

2020年5月23日(土)香川・さぬき市野外音楽広場テアトロン
2020年5月31日(日)鳥取・とっとり花回廊 野外ステージ広場
2020年6月21日(日)東京・日比谷野外大音楽堂
2020年7月18日(土)山梨・河口湖ステラシアター 野外音楽堂
2020年7月23日(木)富山・太閤山ランド野外劇場
2020年7月24日(金)富山・太閤山ランド野外劇場
2020年7月26日(日)富山・太閤山ランド野外劇場
2020年9月26日(土)大阪・大阪城音楽堂
2020年9月27日(日)大阪・大阪城音楽堂

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