ビル・ワード、ブラック・サバス再結成の契約書「頭に銃を突きつけられても署名しなかっただろう」

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ビル・ワードは、2012年にブラック・サバスが再結成したとき、契約書の内容に納得できず参加しなかったが、それは「頭に銃を突きつけられても署名できなかった」ようなものだったという。

◆ビル・ワード画像

ワードは『Rock Candy』のインタビューでこう話した。「僕は、重要だと思われる人たち全員に、公平なものにして欲しいとしっかり伝えた。しかし、そうはならなかった。もし、誰かが僕の頭に銃を突きつけたとしても、僕はあの契約書にはサインできなかっただろう。人生で最も残念な出来事の1つだ。こうなってしまい、特にファンに対して悲しく思う」

「でも、だからと言って彼らを愛することに変わりはない。サバスは僕の心の中にある」「彼ら(オジー・オズボーン、トニー・アイオミ、ギーザー・バトラー)のことを愛しているかって? ああ。彼らに腹は立てていない。ただ、彼らの幸運を祈るのみだ」

ワードは2011年11月11日にブラック・サバスがオリジナル・メンバー4人で再結成すると発表した際、記者会見に出席していた。しかし翌年2月に「何よりもブラック・サバスのアルバムとツアーを進めたいと思っているが、“署名できる”ような契約書が作成されない限り、僕は続けられない」「もしこのまま署名したら、僕はロック・ミュージシャンとしての自分の権利や尊厳、品位を失ってしまう」との声明を出し、再結成の活動全てから離脱した。

ワードは同時期、「Downloadフェスティヴァルで“最小限”ジョインするよう依頼された。僕がプレイするのは3曲ほどで、あとは別のドラマーがプレイするという意味だったと思う。そんな条件では参加したくなかった。自分は3曲しかプレイしないのに、ほかのドラマーがサバスの曲をプレイするのを見る心構えなんてできていなかった」とも話した。

一方、オジーは翌年、「金かなんかなんだろ……。でも、あれには別の面があった。ビルが来たとき、俺ら全員“彼は1時間半や2時間のギグが出来るのか? 大丈夫なのか?”って疑問を持たざるを得なかった。すごく調子悪そうだったし、ドラムはバンドで1番過酷な仕事だからな」「糊のついてる黄色いメモ用紙、知ってるだろ? あれをドラムのいたるところに貼り付けてたんだ。“ビル、一体これはなんのためだ?”って訊いたら、“自分のやることが覚えられない”って言うんだよ。“ドラム・キットに50万枚もの紙貼り付けて、どうやって覚えるんだ? どれ見るってんだ?”って訊いたら、“わかるはずだ”ってさ。もういいよ。俺はビルを解雇するつもりはない。でも同時に、俺ら、それに付き合う忍耐は持ち合わせてない」と、彼側の事情を明かしていた。

Ako Suzuki
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