【メールインタビュー】みきなつみ、「過去一番ポップ」な恋の駆け引きソング

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好きな人に、この想いを伝えたい!咲き誇る桜の花に負けないくらい満開の、恋する気持ちを歌ったみきなつみの新曲「君にだけバレて欲しいな」。相変わらずユニークかつ的確な着眼点で描かれたこの曲は、本人曰く「過去一番のポップな仕上がり」であり、「春風を感じながらスキップしたくなる恋の唄」に仕上がっている。MVには、踊り手として人気を集めている「わた」、「りりり」、「七河みこ」の3人が出演。振り付けは踊ってみた界のレジェンドでもある「喘息」が手掛けるなど、新たな切り口で楽曲の魅力が表現されている。今回はその新曲についてみきなつみにメールインタビューを実施。自身の恋愛話や制作の過程などを語ってくれた。

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■自分が人生の主人公

──現在、新曲「君にだけバレて欲しいな」が配信されています。配信の前夜や当日などはどんな気持ちで過ごされましたか?

みきなつみ:配信の前日は、ちょうど新曲のMV撮影をしていました!撮影中はずっと「君にだけバレて欲しいな」が流れていて、改めて、過去一番のポップな仕上がりだなあと思って聴いていました。撮影の終わり頃にはみんな口ずさんでいるのを見て、1人でしめしめと思っていました(笑)。

──では改めて「君にだけバレて欲しいな」はどんな楽曲になっているかを聞かせてください。

みきなつみ:この曲は、春風を感じながらスキップしたくなる恋の唄になっています。みきなつみ史上一番ポップな曲が更新されました!



──タイトルであり、歌い出しのフレーズでもある「君にだけバレて欲しいな」、この言葉だけで完全に心を掴まれました。そんなテレパシーがあればどんなにいいだろうと思うけど、そう願う気持ちを持っている女の子はすでに、とてつもなく可愛いんだよと教えてくれている曲のような気もしました。

みきなつみ:今だからぶっちゃけてしまうと、本当は歌い出しを「君にだけバレて欲しいな」にするかとても迷っていました(笑)。自分で書いたくせに、いざ歌ってみたらあまりにど直球過ぎて、恥ずかしくなっちゃったんです。それで何度も書き直しをして、他のパターンも周りの方に聴いてもらったりしたのですが、みんなこれが一番良いって言ってくれて。プリプロの当日まで、違うパターンを考えて行ったんですが、聴けば聴くほど「バレて欲しいな」ってインパクトのある言葉で覚えやすいし、何より言葉がメロディにハマっていて最高にキャッチーだと思ったんですよね。「私がこんなに胸キュンな可愛い歌詞を歌っていいのか…!」と思っていたけど、スタッフさんから「なつみちゃんにぴったりだよ!」って言われて、「あ!私はこの歌詞を歌っていいアーティストなんだ!」って凄く自信になりました。自分で自分のことを分かってるつもりでも、周りの人のほうが見えている事って多かったりしますよね。

──確かにそうですね。

みきなつみ:そのおかげでまた新しい自分に出会えましたし、女の子ならではの、言うに言えない恥ずかしい気持ちや素直になれない可愛いさを、私はもっともっと歌っていきたい!と今回の作品で強く思いました。

──自分の気持ちを伝えたいけど、周りの友達との関係性も壊したくない。学生時代はもちろん、例えばバンド内恋愛とか社内恋愛とか、大人になってもつきまとってくる悩みのような気がします。実際、そういった経験はありますか?

みきなつみ:ありましたね。

──その時の選択は、その後の恋愛観に何か影響をもたらしたりしましたか?

みきなつみ:影響をもたらしているかどうかは微妙ですが、当時の選択は間違っていなかったのかもな!とは思っています。

──よかったら、もう少し詳しく聞かせてください。

みきなつみ:私の場合、男女で仲良しのグループがあって、その中にいる男子を好きになりました。告白をして好きな人との関係が崩れることより、私のせいで、この仲良しなコミュニティが崩れてしまったら嫌だなとか、みんなに迷惑をかけたくないなって気持ちの方が強くて、最後まで言わずにいました。それくらい仲が良かったんですよね。でも私は、この選択を後悔していなくて。もしそこで付き合ったとして、その人と10年先も付き合っていたかと言われたら、100%とは言い切れないです。でも学生の時出会った友達って、言葉にしなくても、これから10年先も一緒にいるんだろうなっていう確信があるんですよね。実際、当時仲良かった人達とは今でも時々集まっているし。だから学生の時は、友達との時間を一番大切にしていて正解だったな!って思います。それに、バレるかバレないかの駆け引きも青春でしたし(笑)。

──その感じ、すごくよくわかります(笑)。では、人との距離、コミュニケーションの取り方などにおいて、何か心がけていることはありますか?

みきなつみ:人との距離はおそらく近い方です。どんな人とも、対等でいたいなと思って接しています。相手が男でも女でも、お年寄りでも赤ちゃんでも、“人と人”として接したいなあって。ちょっと恋愛からは話が逸れてしまいますが、私が音楽の世界に入った時に一番嬉しかったのは、私から見て一人前の大人の人達が、当時まだ18歳だった私と対等に、そして真剣に向き合ってくれていたことなんです。今思うと当たり前のようで、でもなかなかできないこと。だから、私がそうしてもらって嬉しかったように、私もそうでありたいなと思っています。

──こんなに悩むのなら、またはそんなに面倒なことになるのなら恋愛はしたくない。片想いの時がいちばんいい。そう考えてしまう人もいると思うのですが、いきなり「告白」というハードルの高いものではなく「バレて欲しい」という発想のこの曲は、そういう人達の心も動かしてくれるような気がします。ちなみに、恋愛に対してそんなふうに考えていた時期はありましたか?

みきなつみ:はい!とってもあります!もしかして私が好きだって相手が気づいたら、あっちも気になって好きになったりなんかして、もしかしたらもしかして、逆に告白されるなんて展開もあり得るかも…!と、ずるいことばかり考えていました(笑)。アホすぎて、もはや自分が愛おしいですね(笑)。もちろんそんな風にうまくいくわけもなく、クラスで一番可愛い子といつの間にかいい感じになって付き合っていたりする、最悪のエンディングです。どうせこうなるなら、待つんじゃなくて告ってみるべきだったかも…と後悔したこともあります(笑)。

──恋愛に対して臆病になっている人や、コミュニケーションを取るのが苦手という人に、もしあるとすればで結構ですが、この曲を通してどういうことを伝えたいですか?

みきなつみ:もし臆病になってしまう人がいたら、一度この曲を聴いてスキップをしてみて欲しいです!これは本気で言ってます(笑)。 自分が人生の主人公であることを思い出して欲しいです。他の誰かみたいになろうとせず、かっこつけず、あなたのままで勝負して欲しいなと思いますね。コミュニケーションが苦手でもいいと思うんですよ。苦手なりに頑張っている姿に、人は魅力を感じるんじゃないかなあと私は思います。

──歌詞をよく見ていくと、「バレて欲しいな」、「バレたくないな」、「バラしちゃうよ」という展開が、迷ったり高まったりする気持ちをすごく表現していますね。こういうところも、歌詞を書く上でのこだわりやポイントだったりするのでしょうか。

みきなつみ:歌詞には、いつも展開をつけるようにしています。私は最後に前向きになれる曲が好きなので、今回は「バラしちゃうよ」と、挑戦状を出してこれからの展開を匂わせて終わるようにしました。この先は各自の想像にお任せです!

▲みきなつみ/「君にだけバレて欲しいな」

──作曲者である大知正紘さんとのエピソード、曲を聴いた時の第一印象などはいかがでしたか?

みきなつみ:大知さんとの作業、実はこれで3度目くらいなんです。色んな方と作業していますが、大知さんは断トツで私の好みなメロディをバシバシ出してくるドラえもんのような方(笑)。今回も私が曖昧なままのイメージやワードをどんどん出して、それを瞬時に音にしてくれました。もっとこうしたい!というわがままも全部引き受けて下さり、こうして最強ポップソングが完成したわけです。本当に感謝です!!楽しかったなあ。

──レコーディングは、どんなことを心がけて臨まれましたか?

みきなつみ:今までのレコーディングの中で、一番難しかったです。スキップしているようなメロディのポップさを保ちながら、感情を見せて歌うのが難しくて。ちゃんと歌えるかどうか心配で、レコーディング前のリハは過去一やりました(笑)。やはり、大知さんから頂いた大切なメロディでもあるので、しっかり受け取って歌いたいなという気持ちも強かったですね。結果的には、今までで一番「素のままの私の声」で歌えた曲にもなったなと思います。良い意味で飾っていなくて、スッと耳に入ってきやすい歌が歌えたかな!と。レコーディングは真冬でしたが、頭の中は満開の桜をイメージして、「私はとってもかわいい女の子!」って思いながら歌いました(笑)。

──他に、この曲のこだわりやここを聴いてほしいという部分はありますか?

みきなつみ:転調前の、アコギと歌だけになる部分です。音数は減っているのに気持ちは加速していく感じがとても好きなので、ぜひ注目して聴いてみてください!

──MVについて、撮影時のエピソードなどがありましたらぜひ聞かせてください。

みきなつみ:「君にだけバレて欲しいな」は、新たな挑戦をしました。個性あふれる踊り手の方を3人(わたさん、りりりさん、みこさん)紹介していただき、振り付けは喘息さんという、踊りの界隈で有名な方。とっても豪華なMVになっています。正直踊りの世界は詳しくなかったのですが、こんなにも繋がりがあるのか!と感動しました。撮影も、1発撮りで緊張感MAX。でもそれがたまらなかったです。撮り終えるたびに自然と拍手になる現場が、すごく温かくて好きだなぁと思っていました。ぜひ見てみてください。

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