全英シングル・チャート、医療従事者を支援し歩き続けた退役大尉が最高齢の99歳で1位

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今週のUKシングル・チャートは、新型コロナウイルスに最前線で立ち向かう医療従事者を支援しチャリティ・ウォークを行なった99歳の退役大尉、トム・ムーアさんがマイケル・ボールとデュエットした「You’ll Never Walk Alone」が初登場で1位に輝いた。

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“キャプテン・トム”の愛称で親しまれるようになったムーアさんは、NHS(英国の国営医療サービス)を支援し1,000ポンド(約13万3,000円)を募ろうと、自宅の庭(幅25メートル)を100往復することに挑戦。当初は、100歳の誕生日である4月30日に目標を達成したいと考えていたが、歩行器を使いひたむきに歩き続ける姿がBBCなどのメディアで紹介されると、多くの人に感動や希望、励ましを与え、17日の時点で募金額は2,000万ポンド(約27億円)に達した。

「You’ll Never Walk Alone」はマイケル・ボールとNHSのスタッフによる合唱団NHS Voices Of Care Choirとの共作で、収益はNHSのチャリティへ寄付される。99歳11ヵ月での1位獲得は、70年近い全英チャート史上、最高齢となる。






先週のトップで、キャプテン・トムの1位獲得を応援していたザ・ウィークエンドの「Blinding Lights」は2位に後退。SAINt JHNの「Rose」が2位から3位に同じく1ランク・ダウンした。

今週は1位のキャプテン・トム&マイケル・ボールほか、BBCラジオ1がリリースしたオール・スターによるチャリティ・シングル、フー・ファイターズの「Times Like These」のカバーが5位に初登場している。同シングルにはファイヴ・セカンズ・オブ・サマー、クリス・マーティン、デュア・リパ、ロイヤル・ブラッド、フー・ファイターズのメンバー本人らが参加し、木曜日(23日)にリリースされたばかりだった。24時間足らずでトップ5圏内をマークした。シングルの収益は、新型コロナウイルスにより困難がもたらされている人たちへの支援に充てられる。

アルバム・チャートはトップ2が新作で占められ、スコットランド出身のシンガー・ソングライターGerry Cinnamonのセカンド『The Bonny』が1位、エンター・シカリの6枚目のスタジオ・アルバム『Nothing Is True & Everything Is Possible』が2位にチャート・インした。Cinnamonにとって初の全英1位で、エンター・シカリはキャリア最高位となった。

先週まで2週連続でトップだったデュア・リパの『Future Nostalgia』は3位に後退。今週トップ10入りした新作はもう1作あり、アメリカ人のラッパー、ダベイビーのサード『Blame It On Baby』が8位に初登場している。



Ako Suzuki
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