【コラム】USEN(有線放送)と“音楽出会い厨”のわたし~BARKS編集部の「おうち時間」Vol.032

ツイート

個人的な話だが、おうち生活もはや一ヶ月が経ち、外出時にあちこちの店舗で聴けていたUSEN(有線放送)を聴く機会が激減した。緊急事態宣言が延長されたときに私がふと思ったのが“USEN聴きたいなあ”ということ。家庭用の契約もあることは知っているけれど、私にとってUSENとは出先での音楽体験というイメージだ。

USENとは私たちが利用する様々な店舗施設でBGMとして利用されている、(基本的には企業向けの)音楽放送サービスである。J-POP最新ランキングから洋楽からクラシック、ワールド・ミュージック、ラジオ、リクエストチャンネルまで幅広い番組を選択して店内にかけることができる。5月7日からは『We believe future!』というコロナ感染防止行動の呼びかけチャンネルもスタートした。

昨今、音楽をあさりたいときに「なんとなくこのジャンルが好きそうだからこのプレイリスト」と自らリストを当たったりAmazonやサブスクで勝手にオススメされることはあっても、完全に知らないところから知らない音楽が勝手に流れてきて耳がそれを拾い、たまたま自分にヒットする、という機会は限られていて、私にとって最近のそれはUSENだ。人によっては家族が好きでかけている音楽かもしれないし、フェスに行った先で聴きつけた全く知らないアーティストのパフォーマンスかもしれないし、街頭ビジョンで流れる何かの宣伝ソングかもしれないし、レコード屋で目に入った謎のジャケット作品から勘でピックアップした楽曲かもしれない。

読書好きの人が書店や図書館で味わう「そもそも存在を知らなかった世界が視界に入ってくる」喜びに近い。これだけは能動的に探せない。そしてこれも、おうち生活をすることによってひっそり消えたものの一つだと思う。

新型コロナウイルス関連の一連の動きが落ち着いたら、またどこぞの飲食店で作業をしながら無意識にUSENの音に触れまくり、なんとなく良かったものはShazam(流れている音から楽曲を検索できるスマホアプリ)で何の曲か調べたいし、たまに何の曲か一切わからないまま終わってやきもきしたい。(余談だがShazamで検索結果が出ない楽曲は大体ジャニーズ系だったりする。いい曲いっぱいあるのに毎回特定に苦戦しているので印象深い)

以下は、多分USENで耳にしたんだろうなあと思われる楽曲のプレイリスト、Shazamに90曲ぐらいあるログの中から一部。家にいる時間が長いから振り返ってしまった。統一感がないことが一番の売りだ。

▲「Beat Napulitano」これ絶対サイ○リヤでかかってた曲だと思うんですよね。トマトとモッツァレラチーズのサラダが食べたい。長らくご無沙汰。

▲木梨憲武「I LOVE YOUだもんで。」ファンクとしても普通にいい曲。よく聴けば一発で分かる声質なのにUSENだと聞き流しているので調べてからびっくりする羽目になる

▲Toshl「粉雪」噂には聞いていたがもしやこれがToshl氏のカバーのやつ…?! ってなって急いで特定した曲。氏は超一流のボーカリストなんだなあと再発見する

▲みゆな「ユラレル」出先で不意にかかってくるとカッコいい。深夜の店舗に掛かっててほしい。あとニューカマーと知らないで良い曲だと思えたときの充実感もある

▲milet「Drown」エアリーな歌声と大陸感のあるビートとストリングス。遠くに連れて行ってくれる音楽

▲超特急「don't stop 恋」大体忙しいときにかかっている。サビで“どすこい!どすこい!”って後ろから押される

▲coldrain「JANUARY 1ST」英歌詞はアプリがないと耳コピだけでは特定が難しい、ということを思い知らされた曲。詞がわかりきってないのにぐっと惹かれてしまうんですよね

早いところ楽しいUSENライフが戻ってきますように。(でも個人契約はしない……。)

文◎宮川直子(BARKS)

【コラム】BARKS編集部の「おうち時間」まとめチャンネル
この記事をツイート

この記事の関連情報