アルカ、華麗なる変化を遂げた4作目『KiCk i』リリース

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ベネズエラ出身ロンドン在住の奇才、アルカことアレハンドロ・ゲルシがXL Recordingsから待望の最新アルバム『KiCki』をリリースすることを発表した。6月26日にダウンロード/ストリーミングで配信開始され、7月17日に国内盤CD/輸入盤CD&LPが発売となる。今回合わせて最新シングル「Time」のMVが公開されている。

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2017年にリリースした前作『Arca』でベネズエラのフォークミュージックを再訪し、その異形のエレクトロニックミュージックに“歌”を大々的に導入したアルカだが、62分を超える時間のなかで激しく音像を変えていく衝撃的なシングル「@@@@@」を経て、様々な音楽要素がダイナミックにクラッシュするように強力な“ポップアルバム”を生み出した。多くの華やかなボーカルトラックが詰まった本作のタイトルは『KiCk i』、これまで誰も聴いたことのないエクスペリメンタルポップミュージックがここにあると言えそうだ。

ノンバイナリーのトランスジェンダー女性であると自認するアルカは、『KiCk i』を「Nonbinary」の堂々たる宣言で始めつつ、複数のエゴ/アイデンティティが共存する作品に仕立てた。インダストリアルな音色によるランダムなビート、ときにアグレッシヴな、ときに抽象的なニュアンスを醸すシンセサウンド、エモーショナルな歌といった多数の要素が次々と出現し、衝突していく。アルカは『KiCk i』のテーマを「ディーヴァが流動的ジェンダーのサイバーパンク・レゲトンを未来的にアップデートしたらどういうサウンドになるか」と説明しているが、ラテンの伝統的なダンスミュージックを、彼女のアイデンティティの思索とともに大胆に更新した作品であることは間違いない。

前作同様アルカ自身が声を聴かせる“歌”の作品でもあるが、『KiCk i』には個性的なゲストが参加している。その筆頭はビョークで、以前からアルカとめざましいコラボレーションを重ねてきた彼女は「Afterwords」で圧倒的な歌を聴かせてくれる。また、ロンドンをベースとするプロデューサー/シンガーのシャイガールは「Watch」でまさにサイバーパンク的に機械的なスタイリッシュさを、ネオフラメンコのアイコンであるロザリアは「KLK」でラテンの刺激的な風を持ちこんでいる。実験主義とポップを大胆に交錯させているという点では、「La Chiqui」でフィーチャーされているソフィーは本作に打ってつけの人選だと言えるだろう。それぞれの楽曲ではゲストの音楽性が引き出されており、アルカが本作で多様なアイデンティティを志したことが伝わってくる。

『KiCk i』でアルカは、「自分の周りにつねに感じていた壁を蹴って破壊することができた」と言う。このパワフルなアルバムには、ひとが変化のために渾身の“キック”をする瞬間のようなダイナミズムに満ちているのである。




『KiCk i』

2020年7月17日(金)リリース
XL Recordings / Beat Records
国内盤CD XL997CDJP ¥2,200+tax
国内盤特典:ボーナストラック追加収録 / 国内盤CD限定盤面デザイン

■TRACKLISTING
01. Nonbinary
02. Time
03. Mequetrefe
04. Riquiquí
05. Calor
06. Afterwards ft. Björk
07. Watch ft. Shygirl
08. KLK ft. ROSALÍA
09. Rip The Slit
10. La Chíqui ft. SOPHIE
11. Machote
12. No Queda Nada
13. Mirrors *Bonus Track for Japan

◆BEATINK オフィシャルサイト
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