【インタビュー】GENIC、デビューアルバム発売「僕たちの産声をたくさんの方に聴いていただきたい」

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2019年、avex主催のダンス&ボーカルグループ育成プロジェクト「a-genic PROJECT」から誕生した新たなグループが、GENICだ。

◆アルバム試聴トレーラー・ミュージックビデオ

メンバーは、オーディションで選ばれた12人からなるサバイバルユニット「a-genic」としてのレッスンやライブを経て、さらに絞り込まれた男女7人。お互いがライバルだった過酷な期間を乗り越え、GENICという名前で7人が歩み始めて約半年、待望の1stフルアルバム『GENEX』が完成した。

配信リリースされた『SUNGENIC ep』『MOONGENIC ep』の楽曲はもちろん、メンバー自身で作詞作曲編曲まで手掛けたポップチューン「FLY」や、攻撃的なダンスナンバーの「BURNIN’ BURNIN’」、壮大なバラードにリアレンジされた「月夜に馳せる」などなど、GENICの持つ多彩な魅力がより覚醒したフルボリュームの1枚。楽曲に対する熱い想いから、GENICとして抱く大きな夢まで、個性溢れる7人にたっぷり語ってもらった。

  ◆   ◆   ◆

──初登場ということで、サバイバルユニットを経て選ばれた時の気持ちを振り返りつつ、現在の気持ちとの変化を伺えますか?

金谷 鞠杏:選ばれた時はすごく嬉しかったんですけど、戦ってきた12人はライバルでもあり仲間でもあったから、複雑な気持ちもありました。でも、受かったからにはみんなの気持ちも受け継いで、ちゃんとこれから頑張らなくちゃいけないんだっていうスイッチが入って。12人から7人になってもいい空気のまま、お互い刺激しあって、言いたいことも言い合いながら、より良いものを作ろうっていう意識が働いてると思います。

雨宮 翔:たしかに、より良い作品にするっていう考えはa-genicの時にはなかったので、変化したところですね。でも、それ以外に大きく変わったところは感じてなくて。僕も受かった時に嬉しい反面、すごく複雑な気持ちでいたんですけど、その気持ちを持ったまま初心を忘れずに、今の僕たちをファンの皆さんに楽しんでもらえるパフォーマンスを心がけています。

小池 竜暉:もちろん12人から何人かに絞られるよっていうのは決められていた使命だったんですけど、いざ絞られると、やはり本当に苦しくて、心が締め付けられるような感覚でしたね。だからこそ頑張って行かなきゃなって奮い立たせられる思いが強かったと思います。でも、僕からみんなの雰囲気を見ていると、a-genic PROJECTの前からの顔見知りも多いし、1年目らしからぬ落ち着きがあるなあって。

全員:(笑)。

小池:もちろん若さやフレッシュさも出していきたいですけどね。

──フレッシュというと、宇井さんが最年少メンバーですよね。今15歳ですか?

宇井 優良梨:はい! 最初は、緊張して自分からは何もできずにいたんですけど、最近は肩の力を抜いて、いい意味でリラックスしていられる場所になりました。お互いに刺激を与え合いながら高め合っていけるような、ありがたい環境です。

西澤 呈:始まりがサバイバルユニットだったので、受かる前は本当の意味で心を開くことができなかったんですよね。自分は特にガードが強めな人間なので……。でも、この7人が決まった時に、なぜか心の鍵がパッと開いた感じがして。やっと自分が心を開ける場所ができたんだって思えて、僕もすごく居心地がいいです。あと、サバイバルの時は目の前の目標に対して突っ走ってた状態だったんですけど、今は7人で叶えたい夢とか、遠くの目標ができたので。心をひとつにして遠くのものを追いかけることができてるんじゃないかなって思います。

西本 茉生:こうやって仲間、チームってものになって初めて、メンバーの素がすごく見えるようになってきたのはありますね。結成して半年とは思えないくらいの団結感を僕も感じています。

増子 敦貴:改めて考えると、この7人がここにいるって、結構運命的なんですよ。それこそ僕と呈と茉生くんはもともと同じグループとして活動していて、竜暉と翔はまた違うグループでやっていて。ライブの対バンとかでたまに顔を合わせていた仲なので、まさか同じグループを組むなんて想像してなかったんです。このメンバーが受かったっていう事実を大事にして、これからもやって行きたいなって思います。


──今回、ついに1stアルバム『GENEX』が発売ということで。新曲の「FLY」は小池さんと西澤さんが作詞作曲編曲もされているんですね。2ndEP収録の「UPDATE」もそうでしたけど、おふたりでの制作はどういうふうに進めていくんですか?

小池:前々からふたりともDTMを作る仲だったので、一緒に曲を作ってみようよっていうところから始まったんですが、作業としては、僕が呈のおうちに行って、曲のテイストはどうしようかって模索するところから始まり、作詞作曲も同時進行で進むことが多かったです。「FLY」は、夏に向けて、お客さんと盛り上がれる楽曲、タオル回せるような楽曲を作れたらいいねって言って。

西澤:そうだね。竜暉くんは僕がこういうところで落としのアレンジを入れてくるとか、僕も竜暉くんがここでいいメロを入れてくるだろうから音は少なめにしておこうとか、お互いにどう来るかわかり合ってるので。音や歌を入れた時には、もう曲になったねって感じでした。

──グループの中にそこまでできるメンバーがいるのはいいですよね。

宇井:とっても誇らしいです!

西本:全部自分たちでやって、しかもそれが採用されて、みんながいいって思う作品になってるって、なかなかないことだと思うんですよ。『バクマン。』の作者みたいに、ふたりの作家ペンネームを作って書けばいいのにって思うくらい。

小池:(笑)。相性が良すぎるんですよ。

雨宮:もうカレカノだよね。

西澤:ははは! どっちが女子か気になるじゃん(笑)。

金谷:(笑)。私は、呈くんと竜暉が個々で曲を作ったり、ふたりで曲を作ったりしてるのを何年も前から見てたので。「本当に良かったねえ」って、母みたいな気持ちです。

全員:はははは!

──「BURNIN’ BURNIN’」は、今までにないイメージで。ヘヴィなトラックで、詞も攻撃的でかっこいい曲ですね。

西澤:この曲は『KING OF DANCE』っていうドラマのタイアップで、僕が作詞させていただきました。台本をいただいて読んでいたら、GENICと重なる部分があるって思ったので、GENICの今と、こうなりたい未来とかをドラマと重ねて書きました。GENICのメンバーが今から戦いに行くっていう思いを込めたんですけど、僕ひとりでデモ音源にボーカルを入れた時は、何か足りない気がして、ちょっとパッとしなかったんですよ。でも、メンバーの声が入った瞬間に「これだ!」って思って。メンバーがいたからできた楽曲だと思います。


──こういう楽曲を男女混合グループでやる新しさもありますよね。

西本:僕はこの曲で初めてラップに挑戦しましたし、女性陣もやっているので、今までにない表情が見せられてるんじゃないかなと思います。

金谷:私は「READY GO」っていう楽曲でもちょっとラップをやってるんですけど、こういうかっこいい曲調でやるのは初めてで。でも、密かにやってみたいなってずっと思ってたので嬉しかったです。まだ振りはついてないんですけど、ついたところを想像するのが楽しみだし、メンズに負けないように優良梨と力強いダンスをしたいなって思います。

宇井:私はレコーディングの時にガチガチに緊張しすぎて、音源の声もだいぶ凝り固まってるんですけど(笑)、ライブではかっこよくできるように今から練習頑張りたいと思います!


──ラストの「TOGETHER」はGENIC作詞ということなんですが、皆さん全員で?

西本:そうです。「TOGETHER」っていうタイトルのイメージをもとに個人個人が書いて、それを竜暉がまとめてくれてできました。

──西澤さんと小池さん以外は、初めての作詞ですか?

宇井:初です!

西本:改めて、竜暉と呈すげえって思いましたね(笑)。

金谷:うんうん。

雨宮:作詞することって、ファンの皆さんに向けたメッセージでもあるんですけど、歌うとそれが自分にも返ってくるような、すごく不思議な感覚でした。歌詞が人に刺さるっていうのはこういう感じなのかなって。

──では、おひとりずつアルバムの中の聴きどころや推し曲を教えていただきましょうか。

金谷:いろんな色の曲があるので、11曲の中で聴く人によって自分に置き換えられる曲が違ったり、捉え方がいっぱいあるアルバムになったと思います。個人的には……作ってくれたふたりに直接言ったことはないんですけど、私は「FLY」が大好きで、結構ゴリ推ししてます! 自分も共感できる部分があったし、どの年代の人が聴いても、夢に向かって頑張る人は素敵だなって思える曲だと思います。

小池:(深々と頭を下げる)

雨宮:僕は、ファンの気分になって聴いて「全部めっちゃいいな!」って思いました。中でも推し曲っていうと「SUN COMES UP」ですね。Da-iCEの工藤大輝さんが作ってくださった曲で、GENICって言ったらまずこの曲なのかなって思うので、大事に聴いてほしいです。


小池:もちろん全曲推したいんですけど、鞠杏がありがたいことに「FLY」を推してくれたので……僕は「UPDATE」にします! 僕と呈で書いた1曲目ということで、もう一度耳をすませて楽しんでいただけたら嬉しいです。


宇井:私は「月夜に馳せる」を推したいと思います。アコースティックギターのバージョンからアレンジが変わってさらに素敵で。あと、詞を竜暉くんが手掛けていて、遠距離恋愛のことを書いてくれたんですけど、今、私たちGENICとファンの皆さんがなかなか会えない状況も当てはめられるのかなって思って。そういう意味でもすごく好きな曲です。


西澤:僕も迷うんですけど、「READY GO」は、僕たちがサバイバルユニットとして活動していた時からずっと歌い続けている曲なので、この曲をGENICになっても歌い続けて、しかもアルバムに入ったことが感慨深くて。今はいないメンバーの気持ちも背負って毎回ライブで歌っているので、これからもこの曲を大切に歌い続けたいって気持ちがありますし、GENICの始まりの曲としても推したいです。

増子:僕は「TOGETHER」が本当に好きで、推し続けてます! お客さんへの温かいメッセージがこめられているのもあるんですけど、今後僕たちのことも支えてくれる曲なんじゃないかなって。この先、壁にぶつかることもあると思うんですけど、そういう時に聴いたら、またやる気スイッチオンできる気がするんです。

西本:僕は「抱きしめたら」ですね。この曲はミュージックビデオを撮ったんですけど、a-genicの時の思い出の場所に行って撮ったっていうところもあって、温かい気持ちになるし、初心を思い出せる作品になりました。曲自体すごくいいんですけど、ミュージックビデオとあわせて聴いていただきたいですね。メイキングも、ドキュメンタリー形式っていうか、ありのままの僕たちの姿が見れる作品になってるので。


小池: ミュージックビデオが2本とメイキングもついてたり、僕らの初ライブ映像だったり、過去を語ったインタビュー映像もたくさん入っているので、映像も含めて楽しんでいただけたら嬉しいです。初回生産限定豪華盤にはフォトブックもついてますので(笑)! やっぱり、作品としてみなさんの手元に届けられるのがいいですよね。

増子:うんうん。アーティストとして、アルバムっていう作品を形に残すのが夢でもあったから、何よりもみなさんの手に取ってもらえるって言う事実が僕は嬉しくて。最近は配信でも聴けると思うんですけど、僕たちの思いを手に取って感じていただけたらなと思います。

──今まで配信だけだったので、やっぱりアルバムとして完成した手応えは大きいですよね。

西本:今回、「GENICをお届けします」ってことで、「GENIC EXPRESS」の略で『GENEX』ってタイトルをつけています。それだけに、自己紹介のようなアルバムになっていて、メンバーみんなが語ってくれたように、思い入れの深い1作目になりました。僕たちの産声をたくさんの方に聴いていただきたいですね。

西澤:メンバーで作詞作曲編曲もやったり、全員で作詞したり、「UPDATE」ではメンバーが振り付けをさせていただいたり、新しいチャレンジも詰まったアルバムになったと思っていて。『GENEX』を聴けば、GENICの全部がわかると思います!

──まさにそうですね。あと、皆さんはYouTubeで企画動画を配信したり、それぞれSNSのアカウントがあったりして、自ら発信するツールが当たり前な世代じゃないですか。今の時代ならではの新しいスタイルや、可能性みたいなものは感じていますか?

小池:年端のいかない頃からネットに揉まれてるデジタルネイティブの世代ではあるので、その中で培ってきた強みを最大限生かしてやれていると思いますね。今パンデミックの中の難しい状況なんですが、みんなに言葉を伝えることもできるし、アルバムも出せて、次世代アーティストとしての新しい形なのかなって。

西澤:それこそ竜暉くんと僕で、Twitterのやり取りだけで作った曲とかもあるんです。それに翔くんが振り付けをしてくれて、それをまたファンの方が真似して、踊ってくれている動画をアップしてくれたり。僕たちの力だけじゃなくて、ファンの皆さんもネット世代が多かったりするので、今にしかできないやり方をたくさん見つけていきたいですね。


──ファンの皆さんとの距離の近さも感じますね。

西澤:僕らは、ファンの方と一緒に景色を見たいっていう気持ちがあるんです。俺らが作り上げる景色を見てよ、じゃなくて、一緒に作り上げた景色を一緒に見ようっていう。一緒に上に上がって行けたら嬉しいし、ファンの皆さんもグループの一員だっていうくらいに思っています。

──YouTubeの動画も、みなさんの素が見られておもしろかったです。

金谷:あれは続きをやりたいってみんなが思ってるくらい楽しい企画でした。7人それぞれが違う企画を持ち込んでやったんですけど、料理対決したり、コーディネイトしたり、タピオカ飲んでみたり(笑)。ファンの方も続編が見たいって言ってくださってるので、次はみんなでバーベキューしてみた、とかやってみたいです!

──楽しみですね。では、これからGENICが目指すもの、夢っていうとなんですか?

西本:みんな共通して持っている目標というと、ドームツアーだったり、アジア進出なんです。とにかくそれが叶うくらい、たくさんの人にGENICっていう存在を知ってもらって、愛してもらえるような、日本を代表するようなアーティストになっていきたいなっていうふうに思っています。別にそれをゴールにしてるわけじゃなくて、ひとつの目標なんですけどね。今は、コロナの影響でライブが中止になってしまっている状況もあるので、僕たちは僕たちなりにできることをやっていきたいと思っています。ファンの皆さんと一緒にこの状況を乗り越えて、またライブで会えた時には、思いっきり騒ぎたいし、ライブができるようになるまで、このアルバムを聴いて待っていていただけたら嬉しいです!

取材・文◎後藤寛子

デビューアルバム『GENEX』

2020年5月27日発売

■CD+DVD+PHOTOBOOK
¥6,050(税込)
品番:AVCD-96513/B
[CD]
01. SUN COMES UP
02. FLY
03. 夏恋
04. HISTORIES
05. UPDATE
06. BURNIN’ BURNIN’
07. MOONLIGHT
08. 月夜に馳せる
09. 抱きしめたら
10. READY GO
11. TOGETHER
[DVD]
01. SUN COMES UP (Music Video)
02. 抱きしめたら (Music Video)
03. SUN COMES UP (Music Video Making)
04. 抱きしめたら (Music Video Making)
. LIVE映像「GENIC Premium Showcase 2019」(2019.12.16 at TSUTAYA O-WEST)
. インタビュー映像「7 Stories」

■CD+Blu-ray+PHOTOBOOK
¥6,050(税込)
品番:AVCD-96514/B
初回生産限定豪華盤
三方背仕様
封入特典:フォトブック80P、トレーディングカード
[CD]
01. SUN COMES UP
02. FLY
03. 夏恋
04. HISTORIES
05. UPDATE
06. BURNIN’ BURNIN’
07. MOONLIGHT
08. 月夜に馳せる
09. 抱きしめたら
10. READY GO
11. TOGETHER
[Blu-ray]
01. SUN COMES UP (Music Video)
02. 抱きしめたら (Music Video)
03. SUN COMES UP (Music Video Making)
04. 抱きしめたら (Music Video Making)
. LIVE映像「GENIC Premium Showcase 2019」(2019.12.16 at TSUTAYA O-WEST)
. インタビュー映像「7 Stories」

■CD+DVD
¥4,400(税込)
品番:AVCD-96515/B
初回限定封入特典:トレーディングカード
[CD]
01. SUN COMES UP
02. FLY
03. 夏恋
04. HISTORIES
05. UPDATE
06. BURNIN’ BURNIN’
07. MOONLIGHT
08. 月夜に馳せる
09. 抱きしめたら
10. READY GO
11. TOGETHER
[DVD]
01. SUN COMES UP (Music Video)
02. 抱きしめたら (Music Video)
03. SUN COMES UP (Music Video Making)
04. 抱きしめたら (Music Video Making)
. LIVE映像「GENIC Premium Showcase 2019」(2019.12.16 at TSUTAYA O-WEST)

■CD+Blu-ray
¥4,400(税込)
品番:AVCD-96516/B
初回限定封入特典:トレーディングカード
[CD]
01. SUN COMES UP
02. FLY
03. 夏恋
04. HISTORIES
05. UPDATE
06. BURNIN’ BURNIN’
07. MOONLIGHT
08. 月夜に馳せる
09. 抱きしめたら
10. READY GO
11. TOGETHER
[Blu-ray]
01. SUN COMES UP (Music Video)
02. 抱きしめたら (Music Video)
03. SUN COMES UP (Music Video Making)
04. 抱きしめたら (Music Video Making)
. LIVE映像「GENIC Premium Showcase 2019」(2019.12.16 at TSUTAYA O-WEST)

■CD
¥3,300(税込)
品番:AVCD-96517
[CD]
01. SUN COMES UP
02. FLY
03. 夏恋
04. HISTORIES
05. UPDATE
06. BURNIN’ BURNIN’
07. MOONLIGHT
08. 月夜に馳せる
09. 抱きしめたら
10. READY GO
11. TOGETHER

◆GENIC オフィシャルサイト
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