ブルース・スプリングスティーン、G・フロイド事件に「21世紀のリンチ」

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ブルース・スプリングスティーンが6月3日(水)、SiriusXMラジオで放送されている自身の番組『E Street Radio』で、白人警官により殺害されたジョージ・フロイドさんを追悼した。

◆ブルース・スプリングスティーン画像

番組は、1999年に白人警官に射殺されたアマドゥ・ディアロさんの事件を受け作った自身の曲「American Skin (41 Shots)」で始まり、スプリングスティーンは「この曲は約8分ある。これほどの間、ジョージ・フロイドは警官により首を押さえつけられていた。長い時間だ。その間、彼は助けを懇願し、息ができないと言い続けた。逮捕された警官は、それを無視し力を加え続けた。そして、彼の脈は止まった」と話した。

「今こうしている間にも、4,000万人が職を失い、新型コロナウイルスで10万人が亡くなっているというのに、ホワイトハウスはおざなりで無情な対応しかしていない。今もなお、アメリカの街中では黒人の市民たちが警察により不必要に殺され続けている。この番組を放送している今、この国は燃え上がり、混乱に陥っている」

人種差別を告発するビリー・ホリデイの「Strange Fruit」をかけた際には、「ジョージ・フロイドの死を捉えた映像は、21世紀の目に見えるリンチだ。この曲はリコンストラクションの後起きたブラック・アメリカンに対するリンチについて取り上げている」と話し、いまだはびこる人種差別について「奴隷制度という原罪は、何世代にも渡り我々につきまとい、今もなおアメリカの社会で解決されていない重要な問題であり続けている。このお荷物は世代が変わっても重くなるばかりだ。今週、アメリカの路上で起きている暴力と混乱は終わりが見えない」と嘆いた。

番組では、チャイルディッシュ・ガンビーノの「This Is America」、カニエ・ウェストの「Who Will Survive In America」、ボブ・マーリーの「Burnin’ And Lootin’」、ボブ・ディランの「Political World」「Blind Willie McTell」「Murder Most Foul」、グラム・パーソンズの「In My Hour Of Darkness」なども流したという。

スプリングスティーンは最後に「安全で、元気でいてくれ、強くあり続けろ。僕らがまた会うときまで。無関心でいるな。そして平和に向かおう」とのメッセージを送っている。

Ako Suzuki



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