【レポート】キャンドル灯る配信イベント『Hiraeth -ヒラエス-』七尾旅人、王舟、Mom、Nagie Lane、小林私らが好演

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▲七尾旅人

チケット購入者と同じ数のキャンドルでステージを彩る、新感覚のストリーミング・ライブ『Hiraeth -ヒラエス-』が「Streming+」を通じて配信された。

◆『Hiraeth -ヒラエス-』ライブ写真

本イベントのタイトルは“失われてしまった過去の時間や場所への郷愁、記憶や愛情などを懐かしむ”というウェールズ語の言葉。「Light up the darkness!!」をコンセプトに、“音楽の灯火”でライブエンターテインメントの世界を明るく照らしたいという思いが込められたイベントだ。


▲小林私

初回となる6月28日(日)の公演には、小林私、Nagie Lane、王舟、Mom、七尾旅人の5組が登場。タイトル名「Hiraeth」のカラフルなキャンドル越しに映ったのは、プレイベント「Hiraeth #0」よりもパワーアップしたキャンドルの装飾と、オープニング・アクトの小林私だ。アコースティック・ギターをかき鳴らしながら、1曲目「恵日」をシックに届け、自身の世界観へと惹きこんでいく。その奥行きのある歌声と、歯に衣着せぬトークで、ときに会場にいるスタッフから笑い声が漏れていたのも印象的。優しい雰囲気の「スープが冷めても」、ユーザーに訴えかけるように歌う「生活」のスペシャル・ヴァージョンを含む6曲をたっぷりと届けてくれた。


▲Nagie Lane

続いては、“楽器を持たないネオシティポップバンド”として活動する男女5人組、Nagie Lane。久保田利伸の「LA・LA・LA LOVE SONG」のカヴァーからスタートさせ、持ち前のポップでカラフルな魅力で、ライブの雰囲気をがらりと変える。続いての「楽器が買えないわけじゃない」はメロウで大人っぽく、「画面のむこうのみなさん、手拍子できるかな?」「一緒に体を揺らしてください」と投げかけた「ナギービートで唄わせて」は楽しく、バラエティに富んだ楽曲群で視聴者を魅了していく。新曲「花と蜜」で見えたキュートな「蜜ダンス」に、心を奪われた人も多いのでは?


▲王舟

3番手の王舟は、ウッドベースとドラムを迎えての3ピース編成でパフォーマンス。心躍るようなギターのイントロから始まる「uguisu」、ポップで体を揺らしたくなる「new song」、幻想的なキャンドルとやわらかな照明も美しい「picture」、郷愁感あふれる「come come」と、彼のライブは配信であることを忘れてしまいそうになるほどに心地よいものばかりだ。王舟自身とバンドの演奏が重なるような演出も、映像ならではと言えるだろう。たっぷり届けてくれた9曲のパフォーマンスは、どれもあたたかい珠玉の時間だった。


▲Mom

本人曰く「日曜日としての濃度が濃い時間」の登場となったMomは、「こんなに火に囲まれたことがないので怖いです」というMCで冒頭から和ませる。軽快に聴かせる「いたいけな惑星」、メロウながら力強い「冷たく燃える星の下で」をはじめ、終電を逃して赤羽から歩いて3時間ぐらいかけて帰ったことを歌ったというアルバム『赤羽ピンクムーン』から表題曲の「赤羽ピンクムーン」や「くたくた」「あのよこのよ」なども披露し、短めの楽曲も含めて大ヴォリュームの10曲を披露。終盤には「火に慣れてきて全然かわいいっす。一個一個愛着あるし」と話していたのも、心に残った一幕だ。


▲七尾旅人

トリを務めた七尾旅人は、もともと別の場所からの配信をする予定だったが、急遽ほかのアーティストと同じ会場からの登場。3か月ぶりにライブハウスのステージに立つ喜びと、このキャンドルに囲まれた景色に合う曲を意識して選んできたという彼が1曲目に届けたのは父親の命日に作ったという新曲「ストーリーズ」。幻想的なギターの音色と、寄り添うように響く歌声が心を打つナンバーだ。曲ができた経緯と共に「配信ライブでは歌わないようなタイプの曲だけど、ライブハウスの雰囲気が一人で淡々と歌うことを許してくれる雰囲気なので」と語った新曲「if you just smile (もし君が微笑んだら)」、優しくときにエモーショナルに響く「きみはうつくしい」を経て、自身の後ろにあったグラス入りのキャンドルをそっと手に取り歌う姿も印象的な「サーカスナイト」でライブが終了。ラストは「いい感じでミュージック・シーン、再生させていきましょう」という熱いメッセージで、締めくくった。

『Hiraeth -ヒラエス-』

2020年6月28日(日) 17:00~配信
【出演者】七尾旅人、Mom、王舟、 Nagie Lane、小林私
【チケット代金】¥1,800 (税込)
【チケット購入URL】 https://eplus.jp/hiraeth-st/
【チケット販売期間】 2020年6月13日(土)10:00 から 7月1日(水)20:00まで
          ※7月1日(水)23:59までアーカイブ配信有り
【主催】サンライズプロモーション東京
【後援】J-WAVE
【企画制作】サンライズプロモーション東京
【お問い合わせ】hiraeth-2020@sunrisetokyo.com
【公式HP】 https://sunrisetokyo.com/detail/10729/
【公式Twitter】 https://twitter.com/Hiraeth_2020
【公式Instagram】 https://www.instagram.com/hiraeth_2020/

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