ONE OK ROCK、11万人がZOZOマリンスタジアムからの生配信ライブを同時視聴

ONE OK ROCKが10月11日(日)、自身初の試みとなる生配信ライブ＜ONE OK ROCK 2020 “Field of Wonder” at Stadium Live Streaming supported by au 5G LIVE＞をZOZOマリンスタジアムより開催した。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆ONE OK ROCK 画像

ワンオクのライブとしては今年1月に終幕した＜EYE OF THE STORM JAPAN TOUR＞以来となる。コロナ禍で活動を制限される中、ロックバンドとして今できることの限界に挑戦したメンバーの姿は“それでも、生きていく勇気”を与えるものだった。



自宅自粛期間中に発表された「完全在宅Dreamer」のビデオを模したセットを破壊し、小雨降りしきるステージに現れた4人。メンバー自身もライブ中のVTRで「ライブは自分たちの活動の軸」と述べていたが、今回のストリーミングライブは無観客だからこそ、音楽的にも視覚的にも様々な工夫とこれまでにない試みが施されていた。しかしながら、何よりも何度もカメラを見据えながら“画面の向こうのあなた”を煽り、語りかける4人の姿こそが“離れているからこそ、つながりたい”というONE OK ROCKの意思を強く伝えていた。

天を仰ぎながら「祈り」を捧げるかのごとく歌い上げた「C.h.a.o.s.m.y.t.h.」、清水翔太を始めとした[re:]projectの豪華メンバーが集結した「もう一度」、そして、この日のために用意されたONE OK ROCKからの最高の贈り物となった新曲「Wonder」。全編ハイライトと言っても過言ではないライブは「Wasted Nights」で締めくくられた。



「今を生きて、次の時代へと繋いでいって欲しい」──ステージ後方のスクリーンに事前公募されたファンが映し出され、ONE OK ROCKと楽曲を演奏する。彼らがロックバンドとして放つ想いが、確かに全世界のファンとリンクした瞬間だった。世界中が未曾有の大混乱に陥った2020年。失ったものの多さに打ちひしがれそうになりながらも、それでも前へと進んでいかなければならない。挑戦し続けることを止めない人のすぐそばで、いつでもONE OK ROCKの音楽は鳴っている。

なお、当初、10月12日(月)12:00から13日(火)11:59までの配信が予定されていたアーカイブだが、15日(木)11:59までの72時間視聴可能と延長することも決定している。


ONE OK ROCKは、全国アリーナツアーを収録した映像作品『ONE OK ROCK “EYE OF THE STORM” JAPAN TOUR』を10月28日にリリースする。同ツアーは2019年9月22日よりスタートしたもの。映像作品には2020年1月の横浜アリーナ公演が収録されており、100ページにおよぶブックレットが付属する。撮り下ろしメンバー写真、コメンタリー、ライブレポートなど、読み応えのある内容に仕上がっているとのことだ。

取材・文◎小田部仁
撮影◎Rui Hashimoto (SOUND SHOOTER)／Kazushi Hamano／cazrowAoki