【インタビュー】スターダスト☆レビュー、器からはみ出していく楽曲群にときめく新AL『年中模索』

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──10曲目「同級生」は、年を取ってから再会した同級生とのユーモラスなやりとりが楽しい曲ですけど。どこか寂しさが漂う感じもしますね。

根本:実は僕が一番親しかった友達が最近亡くなって、そいつの歌を作りたかったんです。彼は小学校から一緒なんですけど、中学時代に僕が送った年賀状まで集めてるようなやつで、僕のライブはほとんど見に来てくれたし、本当にスタレビのことが大好きで、家にスタレビ博物館みたいなのを作ってて、ファンクラブで取材に行ったこともあるくらいで、本当に落ち込みました。……僕は未だに中学校時代の友達と仲が良くて、ライブにも毎回80人くらい来てくれるんだけど、その間を取り持ってくれたのも彼だったんです。だから彼のために何か書きたいなと思って、でも彼は本当に明るいやつだったので、悲しい歌は嫌だなと思ったんですね。それで考えたのが、僕は中学校の友達とは年中会ってるけど、高校はそうでもない。でも最近は、みんな60過ぎてるからリタイアしてて、暇だから、コンサートに会いに来てくれるんですよ。そうすると必ず「えーっと…(誰だっけ)」という話から始まる(笑)。それでこの歌のアイディアが出てきたんですね。”死んでも同級生”や”お前イッコ下だよね”は彼のことです。

──音楽がバラエティ豊かさだからこそ、歌詞に込めた人生の深みが、映えてくるんだと思います。

根本:テーマをうまく見つけられたのは良かったですね。7曲目「おとなの背中」という曲には違う歌詞があって、僕が子供の頃から育ってきた音楽との繋がりを、何歳でビートルズを聴いて、レッド・ツェッペリンを見に行って、グランド・ファンクでピースサインして…ということをずっと書いて、「ロックがいつも俺に素晴らしい生きざまを教えてくれたんだ」という歌詞を作っていたんですよ。一人で悦に入って、すごいもんできたなと思ってたんだけど、全然みんなに響かなくて(笑)。唯一頼りにしていた佐橋にも「この曲はもっと別の視点のほうが面白いですよ。今、何か言いたいことないんですか」って言うから、ここ数年気になっていたことを書いたんだ。それはテレビでよく見る偉い人達の答弁。政治家や社長さんや責任者の謝罪会見。大人たちが言い逃ればっかりしてる。でも批判するだけじゃなくて、「じゃ、俺たちの生きざまはどう見られてるんだ?」という自問自答もしたかった。「俺たちはもう長くないけど」という言葉を使えたのが、このアルバムの中で一番言いたいことかもしれない。長くないんですよ、もう僕らは。30代の頃と比べると、確実に終わりが見えてきてる。未来は遥かとは言えないし、いつまでも好き放題言えるわけじゃない。僕らには限られた時間になってしまったけれども、そこで何ができるのか、いつも考えていたいという思いがあるんですね。

──そう言わず、これからもできるだけ長く「年中模索」してほしいです。いいタイトルだと思います。

根本:ありがとうございます。このタイトルは、スタレビ史上初めて満場一致で決まりました(笑)。みんなでひとつずつ発表していくわけですけど、僕が『年中模索』を出した瞬間にみんな「プッ」と吹き出して、「いいじゃんそれ」っていうことであっさり決まりましたね。



■配信って使い方を間違えると諸刃の剣なんです

──そして、最新情報によると、お客さんを入れたライブをいよいよ再開しますね。

根本:とりあえずはガイドラインに従って、お客さん半分で座席を空けながら、8月30日に日比谷の野音でやります。「こんなご時世、バラードでござーる」というタイトルなんですけど(笑)、座って聴いて頂こうとバラード中心のライブです。色々やるつもりですが、やっぱり楽しい雰囲気を伝えたかったので、あえてこんなタイトルをつけてみました。来られない方もいらっしゃると思うので、配信もやります。とにかくお客さんに生演奏を楽しんでほしいし、僕らも拍手がほしいんです(笑)。

──ガイドラインがありますからね。客席で一緒に歌うとかは、たぶんできない。

根本:飛沫が飛んだりしますからね。でもライブはお客さんと作るものなので、その場で色々配慮しながら僕らも楽しみます。久しぶりの東京、しかも客席半分ということで、配信で観てくださる方も多いと思うんだけど、配信って諸刃の剣なんですね。パソコンとかスマホで気軽に観られるのはいいけど、やっぱり生の本質が伝わらない気がするんです。それに配信ってね、思った以上に儲かるんですよ(笑)。ソールドアウトもないし。加えて必要以上に儲かるということは、絶対にアーティストを堕落させるんです。僕は音楽はいつも需要に応じた適正価格がいいと思ってます。僕らのコンサートも、過不足ない程度に「次のためにやるための資金」だと思ってます。売れる時に売り切っちゃう考え方もあるけど、次に繋げるためのものを考えていかないと、自分たちで自分たちの首を絞めることになるから。

──40年間、いつもライブバンドであることに誇りを持ってきた、要さんらしい意見だと思います。

根本:今のスタレビの存在は、僕にとって理想に近い形です。スタッフとのつながり、お客さんとのつながり、本当にありがたい状況です。よく40年で得られたものは何ですか?って聞かれるけど、僕は「今のお客さんとスタッフに出会えたこと」って答えます。まだまだやりたいことはある。もっとたくさんの人に聴いてほしい。それはもちろんあるけど、まず僕らにとって大事なのは、今聴いてくれている人達だし、その人達がいるから外に打って出られるわけで。初めから外を目指して、やみくもに何かを作る必要はないんだと思えるようになりました。今、明らかに20年前よりも僕自身がスタレビを楽しめてるし、そう思えることがありがたいなと思ってますね。

取材・文◎宮本英夫


▲ニューアルバム『年中模索』

■ニューアルバム『年中模索』

2020年7月22日(水)リリース
・初回盤:COZP-1665/6/¥3,636+税
・通常盤:COCP-41173/¥2,909+税

[CD]
1. 働きたい男のバラッド
2. 僕の中の君
3. 偶然の再会
4. 君は大丈夫!
5. センタクの人生 
6. ちょうどいい幸せ(テレビ東京系 ドラマ24『コタキ兄弟と四苦八苦』エンディングテーマ)
7. おとなの背中 
8. 約束の地へ
9. オ・マ・ジ・ナ・イ
10. 同級生
11. メシでも食おうよ  
12. うしみつジャンボリー(TVアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』エンディング主題歌)

[初回盤特典DVD]
1. 偶然の再会ミュージックビデオ
2. ちょうどいい幸せミュージックビデオ
3. アルバム『年中模索』メイキング映像

【アルバムオリジナル特典】
・タワーレコード/タワーオンライン:エコトートバッグ(タワーレコードカラー)
・山野楽器CD/DVD取扱店:エコトートバッグ(山野楽器カラー)
・楽天ブックス:エコトートバッグ(楽天ブックスカラー)
・Amazon.co.jp:メガジャケ(ジャケット絵柄)
・コロムビア・ミュージックショップ:B2サイズ「年中模索」告知ポスター
・スタ☆レビ応援店:エコバッグ(応援店カラー)
※応援店の対象リストは後日公開されます。
※エコトートバッグは不織布(ポリプロピレン)素材/A4サイズになります。
※一部店舗では取扱いがない場合がございます。特典の有無はお店に直接お問い合わせください。
※特典は先着で、無くなり次第終了となります。予めご了承ください。

■<新型コロナ対策ライブ「こんなご時世、バラードでござーる」>

2020年8月30日(日)※雨天決行/荒天時中止
会場:東京・日比谷野外大音楽堂
開場 16:00/開演 17:00
[問]SOGO TOKYO 03-3405-9999
(月~金 12:00~13:00/16:00~19:00 ※土日・祝日を除く)

[ライブ入場チケット]
全席指定:7,300円(消費税込)※未就学児入場不可
発売日:2020年8月1日(土) 10:00~

[配信視聴チケット]
3,000円(消費税込み)※2020年9月2日(水)23:59まで視聴可能
発売日:2020年8月1日(土) 10:00~9月2日(水)20:00
詳細:https://s-d-r.jp/

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