さかいゆう、望月敬史とのデュオ編成で臨んだ全国ツアーが閉幕

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さかいゆうのライブツアー<さかいゆう DUO TOUR "Touch The World & More">が8月4日(火)、東京・SHIBUYA CLUB QUATTROで最終日を迎えた。

◆さかいゆう画像

同ツアーは、通算6枚目のオリジナルアルバム『Touch The World』のリリースに伴い開催されたもの。ドラムに望月敬史を迎えたデュオ編成で、全国で計10公演が行われた。以下、東京公演のオフィシャルレポートをお届けする。

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僕はさかいゆうのライブを初めて観た。しかも、こんな状況下にだ。そんな初めて観た僕が言うのもなんだが、さかいゆうのライブはすごかった。普段のライブがどうかは正直わからないが、今日のライブは単純にすごかった。これが当たり前だとしたら恐ろしいし、僕はとにかく驚いた。



ほとんどの曲が今年リリースの『Touch The World』から。NY、LA、ロンドン、サンパウロの4都市で、それぞれの土地の豪華ゲストを起用してレコーディングした作品だが、ここに収められた楽曲をドラマーの望月敬史とのデュオで演奏した。さかいの楽器はキーボードとループ・サンプラー。エド・シーランも使っていることで有名なサンプラーのループ・ステーションをさかいは15年くらい前からずっと使っているとMCで語っていたが、ループ・ステーションを完璧に使い、まるでバンドのような三つの高いアンサンブルを作り出していた。もともと仕込んであった音源だけでなく、その場でキーボードの音色を変えて、ピアノやシンセ、ベース、ドラムなど、あらゆる楽器を鍵盤ひとつで鳴らしつつ、そこに声でコーラスを重ねたり、ヴォイス・パーカッションでビートを作り出したり、何曲かでアコースティック・ベースを演奏したりしながら、さかい1人で多彩なサウンドを紡いでいく。それらのループをリアルタイムで組んでは反復させ、また次のループを作っては重ね、前のループがいつの間にか消えていたりする。そうやってループ・サンプラーで作ったサウンドが刻々と変化しているところにさかいの歌と鍵盤と、望月のドラムが加わる。ファンクがいつの間にかブレイクビーツ風になっていたり、サンバがいつの間にかファンクになっていたりとグルーヴだけを聴いていても先が読めない。しかも、たった2人なだけにスペースはたっぷりあり、そのスペースをさかいが自由に動くことができる。2人の演奏を聴いていると、そもそも『Touch The World』にはライブで解釈する余地がいくらでも用意してあることに気付くし、そのアルバムのためにきちんとまとめられた楽曲たちの可能性を解き放つ場がライブであることにも気づかされる。それはさかいのオリジナルだけでなく、バート・バカラックの「Close to You」や、スティービー・ワンダー「Superstition」のようなカヴァー曲でも同じ。とにかく先が読めないライブなのだ。その中でニール・セダカの「Laughter in The Rain」のような名曲をじっくりと歌い上げるとこれが沁みるのだ。

この状況下だからこそ、デュオ編成だったのだろう。でも、この編成には可能性があるし、さかいゆうのポテンシャルが全力で発揮されるフォーマットだと思う。そもそも最高に楽しい。いつか再びこの編成で見たいと思ったオーディエンスも少なくなかったはずだ。




文◎柳樂光隆(Jazz The New Chapter)

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■<さかいゆう DUO TOUR "Touch The World & More">2020年8月4日(火)@東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO セットリスト

1. Getting To Love You
2. She's Gettin' Married
3. 孤独の天才 (So What) 〜 Blue in Green(cover)
4. リベルダーデのかたすみで
5. 裸足の妖精
6. Laughter In The Rain(cover)
7. ジャスミン
8. 鬼灯(ほおずき)
9. 君と僕の挽歌
10. グッナイ・グッバイ
11. Close to you(cover)
12. 21番目のGrace

En1. Hey Gaia 〜 Superstition(cover)
En2. Soul Rain

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