【ライブレポート】神宿、「声が聞こえなくても感動する」新しいライブスタイル

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神宿が8月11日(火)に東京・TSUTAYA O-EASTで<神宿 JAPAN TOUR 2020 >を有観客で開催した。

◆ライブ画像(15枚)

ZAIKOでの生配信も行われたこの公演のレポートを、終演後のメンバーのミニインタビューも含めてお届けしよう。本項最後には、ライブ当日にメンバー全員がサインを入れてくれたタオルプレゼントの情報もあるのでお見逃しなきよう。

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「変わり続けていくのが私たち」と神宿はいう。その変化のスピードが、このタイミングでどんどん加速しているのは一体どういうことなのだろうか。ソロワーク(塩見きら加入1周年を記念して4月29日に塩見きらのオーディション曲でもあった「はじまりの合図」をメンバーソロで配信。YouTubeでは各々のカバー動画のアップが始まり、ソロのファンクラブもスタート)始動に、4月から始まったマンスリーリリースでは「在ルモノシラズ」を筆頭に、神宿初のユニット曲(一ノ瀬みか、小山ひな、塩見きらによる「Ersor」、羽島みき、羽島めい姉妹の「SISTERS」)や、大人ガーリーな最新曲「Brush!!」で衝撃を与え、さらに塩見がコライトで作品参加していることが伝えられると、ファンはその進化っぷりに驚愕。

そんななか、7月から政府のガイドラインに従い、いち早く有観客のライブツアーを再開した彼女たちは、ステージにおいても舁夫(読み:かきふ/神宿のファンの呼称)とともにWuthコロナ時代に合わせた新たなライブスタイルを作り上げていたのだ。


「コールは禁止。スタンディング、サイリウムはオッケーだよ」──羽島みきによる可愛らしい影アナが聴こえてきたあと、ライブは笛の音が鳴り「ほめろ!」で開幕。目の前で三三七拍子ダンスを明るく、元気いっぱいに5人が踊るだけで場内がきらめきだす。この日初披露の淡いカラーの新衣装もガーリーで爽やかだ。

彼女たちはなぜこの日のオープニングに「ほめろ」を選んだのか。頭を撫でる仕草をしながら観客一人ひとりと丁寧に視線を交わしていく5人を見ていたら、“こんな状況下でも集まってくれてありがとう”“そんなあなたをほめてあげるよ”といってるようで、冒頭から胸が熱くなる。

ソーシャルディスタンスを保ち、椅子席から立ちあがった観客は、ほめられても発声が禁じられているため歓声を届けられない。その分、「ビ・ビ・ビ❤︎」も「HAPPY PARTY NIGHT」もサイリウムを振りながら、いつも以上に全力でフリコピをして、メンバーにエール返しをしている。これが、新しい神宿のライブスタイルなのか。


一線を保ちながらお互いを見守る愛を歌った「タフ❤︎ラブ」は、まさにいまのこの状況を歌ったような楽曲。それでも私たちは熱く盛りあがれるよねというのを確認するように「春風Ambitious!」が始まると、お互いものすごいテンションで(小山ひなのアクセサリーがその勢いで吹き飛ぶほどに)盛り上がり、場内が揺れるほどの一体感を生み出してみせた。

この後、羽島めいが「この会場でのワンマンも、東京のライブも久々。みんな元気でしたか?」と短い挨拶をしたあと、次は最新の神宿を容赦なく連続投下していく。「ボクハプラチナ」で見せた大人の顔をさらにシリアスに突き詰めた「在ルモノシラズ」は、複雑な動きで観客をどこまでも引き込んでいくダンスと、ダークな曲にのせて心の葛藤を露わに歌い上げていくパフォーマンスは、圧巻の一言。

一ノ瀬みかと小山ひなと塩見きらのユニット曲「Erasor」では3人の魂をのせたヴォーカルがエモーショナルに炸裂。塩見きらの語りが心をヒリヒリさせていったエンディングまで、客席はその新しい神宿のステージングに見惚れるしかなかった。しかし、羽島みき、羽島めいによるユニット曲「SISTERS」が始まると、そのシリアスなムードは一転。明るいポップな楽曲にのせ、姉妹ならではの華麗なシンクロダンスを全力で楽しみながら踊り、歌では2人のハモりも披露し、客席を笑顔にしていった。


そうして、5人が再びステージに揃ったところでロックチューン「はじまりの合図」へとなだれ込み、ここからは定番曲を連続投下。「Action!」はスピード感溢れる曲展開に合わせて独特なフリをコロコロ表情も変えながら表現していき、「Ultra Cheer 」では腕を丸めて大きなCという文字を作ってキュートな笑顔を浮かべてみせた彼女たち。

ミラーボールが回るなか、5人の声のリレーで「星空帰り道」をしっとりとロマンチックに歌う“歌う神宿”もいれば、テクノポップチューン「ぱらしゅ〜と⭐︎らぶ」は小山ひなの激しいロックダンスのソロとともに、難しいフォーメーションダンスで魅せる“踊れる神宿”もいる。ここでは、定番曲を通して、じつは様々なスタイルでこれまでも私たちは変化し続けてきたんだよということを存分にアピールしていった。

そうして、バレエを得意とする羽島みきの振り付けレクチャーをはさんだ後、変化する神宿の最新曲となるトロピックなサマーチューン「Brush!!」へ突入。神宿の曲のなかでも歌も踊りも等身大のガーリーさが魅力のこの曲は、サビをみんなで踊りながら、後半、5人がセリフをいう場面で女の子パワーが場内に充満!


そのリアル感をパーンとひっくり返すように、次にはちゃめちゃポップな「グリズリーに襲われたら❤︎(電話コール)」が始まると、すぐさま毒を秘めた可愛さでミュージカル風にこの曲の世界観を歌い、演じていくこの切り替わりの速さは、見ていて一番ドキドキさせられる場面。これで会場のエンジンもいっきにかかり、指ハートを作ってラブリーさを前面に出して歌う「好きといわせてもらっていいですか?」は、客席もフリコピを届けてその気持ちをシェア。

とびきりピースフルでキュートな「CONVERSATION FANCY」でさらに客席との一体感を高めたあと、ギターのフィードバックノイズ音から赤いライティングに包まれて始まった「全身全霊ラプソディ」では“エモい神宿”が大爆発。5人がこの曲だけで観せるエモーショナルなボーカルと顔つきに煽られ、会場はたまらずジャンプ。フリコピとともに体を揺らし、声にならない歓声を全身を使って届けているのが伝わってくる。


そうして「お控えなすって神宿でござる」で場内のボルテージを最高潮へと導いたところで、ライブはフィニッシュ。最後に羽島めいが「みなさんとここうして会える時間は貴重なものだと実感しています。これからも私たちの元気、エンタテインメントをできる限り安全な状態を作って届けられるように頑張っていきます」と気持ちを伝え「以上、神宿でした」といういつもの挨拶でライブを締めくくった。

帰り際、羽島みかが放った「絶対に声、聞かせてね〜」というメッセージがみんなの胸を締めつける。こんな状況でも、それでも前だけを見て新しい未来を信じ、突き進み、進化していくことを止めない神宿。そのポテンシャルをリアルに体感した夜だった。


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■終演直後のミニインタビュー

──久しぶりの東京公演はどうでしたか?

一ノ瀬みか:私たち4日間連続でいろんなところを回ってきたんですけど、今日は東京公演だったので、すごくアットホームな雰囲気を感じました。

塩見きら:久々の東京でのライブだったんですけど、入場した瞬間から会場が温かくて。一緒になって踊ったり、声が出せない環境でもペンライトをふって楽しんで下さったのが印象的でした。

羽島めい:今回のツアーでいろんなところを回ったんですけど。直接会える貴重さ。みなさんの顔を見て、私たちが歌や想いをパフォーマンスを通して届けるということが、どれだけ大切なことだったのかということに気づかされました。そのなかで、今日の東京はホーム感があって楽しかったです。

小山ひな:いろんなところを飛び回ってるなか、東京に戻ってきてのライブだったのでとっても楽しくて、安心しました。今後のツアーも頑張れそうです。

羽島みき:“原宿初!”といってるだけあって、東京は本当に安心感をすごく与えてくれるし、ファンの人からの「やっと東京でライブをしてくれたね」という想いが伝わってきましたね。

──コールがないなかでライブをやるのはどうですか?

羽島めい:寂しさはあります。でも、伝わってくるんです。お客さんの表情や手の動きから。

一ノ瀬みか:声が出せない、場所によっては立てないとか。いろいろ制限された環境だからこそ、お客さんのほうもどうやったらメンバーに想いが伝わるだろうというのをすごく考えて、工夫してくれてるんだろうなと思うんですね。

全員:そうだね。

一ノ瀬みか:そういうものがいままで以上に伝わってくるから、声が聞こえなくても感動します。

──今日の公演でフロアのお客さんの“フリマネ”アピールがすごかったのはそのせい?

一ノ瀬みか:だと思いますね。お客さんもルールをちゃんと守りながらやってくれてるところが凄いなと思います。

羽島めい:なのに、昨日は私が「声出していこうー!」って煽っちゃって「ごめーん間違えた。無視して!」っていうのもありましたけど(笑)。

──変わっていくライブスタイル、それと並行するように連続リリースしてきた新曲を通して、神宿も変化し続けてるんですが。どこまでこの進化は続いていくんでしょうか。

きら:どこまででもいきますよ。

みか:変わり続けていくのが私たちかなって思うので。

めい:変化して、なんでもできる。

──ということは、9月30日発売予定のニューアルバムも。

ひな:凄いことになってますよ! ふふっ。

みか:ちょっと変わった感じになってるので、期待して待ってください。

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神宿は現在行なっている全国ツアーに続き、9月5日、静岡・静岡市民文化会館大ホールを皮切りに、グループ初となるホールツアーを開催。そして、オリジナルアルバムとしては2017年11月14日に発売した2ndアルバム『原宿着!神宿です。』以来、約3年ぶりとなるニュー・アルバムを9月30日にリリースする。

取材・文◎東條祥恵
写真◎佐藤広理


■神宿メンバー全員サイン入りタオル

【応募資格】
・日本国内にお住まいの方
・Twitterアカウントをお持ちの方
・BARKS編集部 Twitterアカウントをフォローしていただける方(既にフォローしていただいている方も含みます)
・BARKS編集部 Twitterアカウントから投稿される応募用のツイートをキャンペーン期間内にリツイートした方
※必ずご自身のアカウントを“公開”にした状態で参加ください。アカウントが非公開の場合は参加とみなされません。
※ダイレクトメッセージを受信拒否設定している場合、参加とみなされません。

【賞品名・当選人数】
賞品:神宿メンバー全員サイン入りタオル
当選人数:1名様

【応募方法】
1. BARKS編集部 Twitterアカウント「@barks_news」をフォローしてください。
2. BARKS編集部 Twitterアカウントから下記キャンペーン期間中に投稿されるキャンペーン応募用の投稿をリツイートしてください。
3. 上記で応募は完了となります。
※フォローを外すと応募権利がなくなりますのでご注意下さい。

【応募期間】
2020年9月16日(水)23:59まで

【当選発表】
Twitter DMにて当選のご連絡と専用フォームのURLをお送り致します。
専用フォームで必要事項を入力ください。

【ご注意事項】
転売(不特定多数への転売、オークションなどを含む)目的でのご応募は、ご遠慮願います。

【個人情報取扱い】
お客様からいただいた個人情報は、賞品の発送及び、サービスの開発や、個人を特定しない統計資料、当該プレゼント/モニタにおける商品の発送、 及びそれにまつわるサポートのために利用いたします。
上記以外の目的で個人情報を利用する場合は、予めその目的を明示し、お客様の同意を頂いた場合のみ、個人情報 を利用いたします。
詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。


セットリスト

1.ほめろ!
2.ビ・ビ・ビ♡
3.HAPPY PARTY NIGHT
4.タフ♡ラブ
5.春風Ambitious
6.在ルモノシラズ
7.Erasor
8. SISTER
9.はじまりの合図
10.Action!
11.Ultra Cheer
12.星空帰り道
13.ぱらしゅ~と☆らぶ
14.Brush!!
15.グリズリーに襲われたら♡
16.好きといわせてもらってもいいですか?
17.CONVERSATION FANCY
18.全身全霊ラプソディ
19.お控えなすって神宿でござる


<神宿「JAPAN TOUR 2020」>

※すでに終了した公演は割愛
8月14日(金)18:15/19:00 梅田CLUB QUATTRO(※舁夫会限定公演)
8月17日(月)18:15/19:00 渋谷CLUB QUATTRO(※舁夫会限定公演)
8月20日(木)18:15/19:00 仙台Rensa【会場変更しました】
8月21日(金)18:15/19:00 新潟GOLDEN PIGS RED
8月26日(水)18:15/19:00 福岡DRUM LOGOS
8月27日(木)18:15/19:00 福岡DRUM SON(※舁夫会限定公演)
8月28日(金)18:15/19:00 広島CLUB QUATTRO


<神宿 HALL TOUR2020>

2020年 9月5日(土)
静岡・静岡市民文化会館 大ホール
OPEN 16:45 / START 17:45

2020年9月6日(日)
兵庫・神戸国際会館こくさいホール
OPEN 16:45 / START 17:45

2020年9月13日(日)
神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
OPEN 16:45 / START 18:00



◆神宿 オフィシャルサイト
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365日、アイドルが作るアイドルメディア Pop'n'Roll 準備号創刊

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