【ライヴレポート】HYDE、<Jekyll & Hyde>初日“Acoustic Day”で「絶対、俺たちならできる」

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HYDEが9月5日より、全5日間にわたって有観客生配信ライヴ<HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde>を東京 Zepp Haneda (TOKYO)で開催中だ。その初日公演の速報レポートをお届けしたい。

◆HYDE 画像

新型コロナ感染症拡大予防対策のガイドラインに則って行われている本ライヴは9月5日、6日、7日が<Acoustic Day>、9月11日、12日が<Rock Day>と題し、タイトルのごとく、HYDEの2面性が楽しめる内容となる。HYDEにとってコロナ後、初となる観客と生で触れ合うライヴであり、同時にSHOWROOMの有料ライヴ機能“プレミアムライヴ”で生配信を実施。<Rock Day>では新システム“SHOWROOM Arena (β)”が初導入され、HYDEとオーディエンスの距離を縮めるべく、生配信で楽しむファンが会場客席に設置したLEDパネルに投影されるという、7月24日の無観客配信ライヴから始まった新たな様式のもとのチャレンジでもある。


9月5日に行われた初日の<Acoustic Day>は、アコースティックコンサート<黑ミサ>とは趣を異にするセットリストで披露、中心に据えられているのはあくまで最新アルバム『ANTI』に収録された楽曲だ。スキルの高いメンバーが揃っていることもあるのだろうが、本ライヴのためにアレンジを練ったという曲たちは、アコースティックなバンドスタイルといえども起伏に富んだアレンジが新鮮。椅子に座って歌うHYDEがフロアタムを使ってタンバリンを鳴らしながら歌うナンバーも斬新だったし、ラウドなヘヴィチューン「ANOTHER MOMENT」を透明感のある美しいアレンジで響かせたのも驚きだった。ともすれば起伏をつけるのが難しいのがアコースティック編成によるライヴだが、オリエンタルな要素を取り入れたアプローチで妖艶に歌う「SET IN STONE」など、HYDEというボーカリストはいったい、いくつの顔と声を持っているのだろうと改めて思わせられた。

通常ライヴの実現が不可能になってしまった中、制限はあっても久しぶりにファンを目の前にしたHYDEの気持ちが高まっていることが配信の画面上からいっぱいに伝わってきたのも印象的だった。歓声を上げることがNGなため、「なにか音が鳴るやつ持ってきた?」と笑って問いかけ、ファンが持ってきた“あらかじめボイスレコーダーに録音した声援”に耳を傾けて「泣けてくる」と笑顔。立って騒げなくても叫べなくてもライヴを盛り上げようとする客席を愛おしく思う気持ちがHYDEの言葉や表情から溢れ出すMCもライヴ空間を心地よく溶かしていき、席番号が奇数の人と偶数の人に分かれてハンドクラップのかけあいをして楽しむ楽曲も飛び出した。

そしてセットリストにはもちろんサプライズも。HYDEがアコースティックギターを弾きながら歌ったニルヴァーナのカバーや、L’Arc-en-Cielの楽曲がアーシーなアレンジで披露され、ライヴが後半に進むにつれてHYDEも感無量な表情に。お祭りも花火もなかった2020年の夏を過ごしたことに「頑張ったね。大変だったね」と語りかけ、「もともと俺、夏、好きじゃないんだけど、最近やっとみんなの気持ちがわかってきた。いまは夏が切ない。なんかキュンとくるよね」とフェスが軒並み中止になった夏を振り返った。


届けたかった想いやライヴで歌える喜びを心の底から噛みしめるように歌うHYDEの熱唱は刺さりまくりで、終盤には日替わりで行う予定だったという、この日のセットリストにはなかったナンバーが急遽追加され、月日が経っても色あせないメロディーが奏でられた。またHYDEが今回のライヴを決行することにした経緯も自身の口から直接伝えられた。

当初は新型コロナウイルスが6月ぐらいには収束すると思っていたこと。興味がなかった無観客配信ライヴを7月24日に『ミュージックステーション』繋がりでオファーをいただいてやってみたら、LEDスクリーンに映る約200人のファンとデバイスを通して繋がれることを実感したこと。会場を押さえていたが、キャンセルすべきか迷っていたというZepp Haneda (TOKYO)でのライヴをスタッフと話し合った末、収容人数の50%以下の人数で観客を入れて開催することを決めたこと。ひとつひとつの言葉からHYDEのエンターテイメント業界への危機と決意が伝わってきた。

「この中に、もしかしたらコロナの人がいるかもしれない。それでも今回、みんなに協力してもらったら完璧にできるんじゃないかと思った。そして、やらなきゃいけないんじゃないかと思ったのね。成功例をどんどん作っていかないと、たぶん、これは終わらない。絶対、俺たちならできると思って決めました。みんなに会えて嬉しかったけど、嬉しいだけで終わっちゃダメだよね。次に繋げていきたいので、絶対、感染させないように、無事に終わりたいと思っているので、よろしくお願いします」──HYDE

最後に届けられた曲では客席にスマホの光がまぶしく揺れた。そのきらめきが強く優しい意志で未来を照らす希望の光のようにも思えた。

取材・文◎山本弘子
撮影◎岡田貴之


■<HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde>

▼Acoustic Day
9月05日(土) 東京 Zepp Haneda
9月06日(日) 東京 Zepp Haneda
9月07日(月) 東京 Zepp Haneda
▼Rock Day
9月11日(金) 東京 Zepp Haneda
9月12日(土) 東京 Zepp Haneda
平日:open18:00 / start19:06
土日:open16:00 / start17:06
※開場 / 開演時間は予定です。変更となる場合があります。

▼<HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde>開催について
「コロナウイルス感染症の影響下において、安全に公演を開催するため検討を重ねてまいりましたが、今回開催するZEPP HANEDAは、新しい会場で、感染症対策を取りやすいスペースや空間であるということと、国の指針などを鑑みて、感染症対策を徹底することを前提に公演の実施に踏み切りました。
通常公演とは大きく異なる環境になることが予測されますが、皆様に安心してお楽しみいただけるよう、メンバー・スタッフともに準備を進めております。
出演アーティスト・スタッフはPCR検査を行い、陰性を確認した上で公演を実施いたします」
VAMPROSE

▼チケット
【公演チケット】
・Acoustic Day:指定席(オリジナルグッズセットA付) 22,000円
・Rock Day:2F指定席(オリジナルグッズセットA付) 22,000円
※未就学児童入場不可
※公演チケットに含まれるオリジナルグッズセットAは、公演当日、会場にてお渡しいたします。
※Acoustic DayとRock Dayの公演チケットに含まれる「オリジナルグッズセットA」は同じものです。
※オリジナルセットAに含まれるアイテムは「パンフレット / Tシャツ / マフラータオル / マスク / ドリンクボトルキャップ(ストロー付) / エコバッグ」となります。
※Rock Dayは、1F指定席の販売はございません。
※お客様同士の距離を保つため、販売席の隣の席を空けております。
お座りいただくことはできませんが、隣の席を手荷物置き場としてご利用いただけます。

【配信チケット:オリジナルグッズセットB+オンライン応援付き】
2020年8月16日(日)18:00~8月18日(火)23:59
配信チケット 19,500円 ※Rock Dayのみ
電子チケットアプリ「SKIYAKI TICKET」にて購入可能
https://ticket.skiyaki.tokyo/event_groups/hydelive2020ld
※数量限定販売のため、ファンクラブ(“HYDEIST”および“HYDERoom”)の有効会員の方を対象に販売
※“HYDEIST”および“HYDERoom”ともに、チケット販売期間内の入会でチケット販売を利用可能
※申込多数の場合は抽選
※オリジナルグッズセットBに含まれるアイテムは「パンフレット / Tシャツ / マフラータオル / ミニバックドロップ / リストバンド」です。
※公演チケットに含まれるオリジナルグッズセットAと、「オリジナルグッズセットB+オンライン応援付き 配信チケット」に含まれるオリジナルグッズセットB共通の「パンフレット / Tシャツ / マフラータオル」は同じものです。
※「オリジナルグッズセットB+オンライン応援付き 配信チケット」をご購入いただいたお客様には、公演日までにオリジナルグッズセットBを発送予定です。
※オンライン応援は、SHOWROOMのSHOWROOM Arena (β)システムを利用し、ステージの対面に設置したスクリーンにお客様がライヴを鑑賞している様子の映像を映すものとなります。必ず注意事項をご確認のうえ、お申し込みください。

【配信チケットのみ】
2020年8月22日(土)18:00 ~
配信チケット 4,500円
※配信チケットのみの購入方法は、 近日HYDE OFFICIAL SITEにてご案内いたします。
視聴環境:SHOWROOM生配信

▼SKIYAKIとSHOWROOMの連携について
SKIYAKIとSHOWROOMの連携は、昨今の新型コロナウイルス(COVID-19)の影響でライヴ会場に多くの人を集めることが困難な情勢が続く中、ファンとのコミュニケーションを取れる場として生配信ライヴへの期待が高まり、実施に至った。

▼SHOWROOM有料ライヴ配信「プレミアムライヴ」について
プレミアムライヴは、チケット制の有料ライヴ配信機能のこと。配信者がチケット(入場料)の価格を設定し、視聴者はそのチケットを購入することで、配信を視聴することが可能。

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