【連載インタビュー #2】叶〜Kanae〜、新曲連続配信と連続配信ライブに新月の願いごと「愛のある言葉をかけてあげたい」

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■歌っていて楽しかったですね
■ここまでハッピー全開の曲は初めて

──無観客無料配信ライブ第一弾<文月〜ピアニスト〜>はピアニストの伊藤辰哉さんとの2人のライブでしたね。

叶〜Kanae〜:はい。朝、走っているときに“こんなコンセプトでやってみたいな”とか“ステージにこういうものを置いてみよう”とか、どんどんワクワクしてきて。いままではセットリストを考えるのにも悩んで、不安に押しつぶされそうになりながらライブをやっていたんですが、今回は細かいところまで考えて自分がリラックスできる空間で歌いたいなって。スタジオをお借りしてライブができたのも良かったんですよね。

──お花が飾ってあったり、叶〜Kanae〜さんのプライベートな部屋から音楽が奏でられているような雰囲気でした。

叶〜Kanae〜:実は蝶も飾ってあったんです。初めての配信ライブなので自分が好きなものを家から持ってきたりして。

──では、初挑戦の無観客配信ライブは楽しかったんですね。

叶〜Kanae〜:アクセスしてくださった方のコメントを読んだり、質問に答えたりして、楽しかったですね。もちろん、お客さんがその場にいらっしゃるわけではないので、みなさんの表情を見て「いま、笑ってくれた!」みたいなやりとりはないわけで、寂しい気持ちはあります。画面の向こうのお客さんも、生楽器の音圧を感じたい方やライブハウス独特の空気感がないことが物足りないと感じる方もいらっしゃると思うんです。でも、いまはそういう形のライブができないので、2ヵ月に1回のペースで、これからも配信ライブを続けていこうと思っています。

──7月の配信ライブでは、ウクレレ弾き語りで未発表曲「始まりの旅」のワンコーラスを歌われたり、代表曲「低気圧ガール」をボサノバ調にアレンジしていましたが、ああいう形では初披露だったんですか?

叶〜Kanae〜:初めての挑戦です。「まさか、「低気圧ガール」をボサノヴァっぽいヴァージョンで聴けるとは思わなかった」ってみなさんにも言っていただいて、嬉しかったです。アイディアをくださったのはスタッフさんなんですが、いいライブを作りたいという気持ちでみんなが私に寄り添ってくださって。恵まれているなって思えました。

──今後の配信ライブのサプライズも楽しみです。配信楽曲についてもお話を伺いたいのですが、ライブでも披露された第一弾配信楽曲「ピアニスト」は鍵盤の音がキラキラしていて歌詞にも出てくるように光の道が見えてくるようです。

叶〜Kanae〜:「ピアニスト」を書いたのは7年ぐらい前なんです。その時点ではサビしかなかったんですが、新曲を作るに当たって、“あの曲があった!”って引っ張り出して。題材にしたのは共演したピアニストの“いっくん”こと伊藤辰哉さん。出会ってからもう8年ぐらい経つんですが、いっくんが一緒に演奏したいと思ってくださるようなボーカリストになりたいと思ってきたので。憧れのピアニストに向けて書いた曲です。

──伊藤さんに捧げるナンバーなんですね。ライブでも叶〜Kanae〜さんを和ませてくれるムードメーカー的なところもあり。

叶〜Kanae〜:いつも優しい笑顔で私を支えるように弾いてくださって。いっくんにはそういう力がありますっていうことを伝えたかったんですよね。いくらピアノを褒めても「いや、まだまだ」ってずーっと言い続けているんです。

──きっと上を目指しているからでしょうね。

叶〜Kanae〜:そうですね。みんなの前ではめちゃめちゃ幸せそうな笑顔でいますけど、きっと悲しいことや辛いこともあるよねって。偉そうですけど、いっくんにエールを送った曲でもあります(笑)。

──癒される曲だし、子供たちと一緒に歌うのも似合いそうな曲です。

叶〜Kanae〜:そういうイメージはありますね。アレンジは佐々木久夫さんにお願いしたんですが、「ピアニスト」の良さがさらに引き出された仕上がりになりました。

──そして第二弾配信楽曲「ぼくのブルーベリーパイ」は甘酸っぱい夏恋ソング。

叶〜Kanae〜:はい。カフェに入ったとき、隣に座った学生のカップルの会話を聞いて、その場で歌詞を書いたんです。「なに食べる?」、「これも美味しそう。迷っちゃうなぁ」って話しているのがかわいくて“懐かしいなぁ”って。“私もメニューを決めるときから、こんなにキャピキャピしてたっけ?”って。

──そんなに昔の話じゃないでしょ(笑)?

叶〜Kanae〜:はははは。そのカフェ体験が夏だったので、“ブルーベリーパイ”とか“太陽と海”とか“夏が二人をゆっくり溶かしていく”という言葉が出てくるんですね。男のコ目線の歌詞で彼女がなにを考えているのかはわからないけれど、幸せそうにしているし、聞かなくてもいいかっていう。幸せいっぱいにしたかったので不安な要素は一切入れずに書きました。

──幸せな瞬間を切り取った歌詞ですね。叶〜Kanae〜さんの恋愛観も入っているんですか?

叶〜Kanae〜:若干(笑)。“アイスクリームをほおばる君が何より愛おしいよ”っていうところだけですね。

──そういうふうに思われたいですか? それともそういうふうに愛おしく思える人がいいですか?

叶〜Kanae〜:どっちだろう? でも、いまなら両方かもしれないですね。歌詞に出てくる2人は“愛”じゃなく“恋”ですけど。

──キュンキュンしている季節ですよね。

叶〜Kanae〜:そこだけにフォーカスしました。サウンドに関しては夏のキラキラ感が出ればいいなって思いながら、佐々木さんにお任せしました。歌入れは“スキップするような感じで”というアドバイスをいただいて、自分も物語に入り込んだみたいに歌っていて楽しかったですね。ここまでハッピー全開の曲は初めてです。

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