【対談】吉田兄弟×MIYAVI、「未来に残すためには、新たにかっこいいものを作っていかないとならない」

■MIYAVIさんと、いつかは対戦したいと思っていた── 吉田健一
──そんな両者はどのようにして出会っていったのでしょう?
健一:MIYAVIさんのことを知ったのは10数年前。1人で全部の楽器をやってる動画を観て「すごい人、出てきたなー」と思ったのが最初なんです。以来、いつかは対戦したいなと思ってて、今回も最初に名前を上げさせてもらいました。
MIYAVI:10数年って待ちすぎでしょ(笑)。
健一:いや、ようやく機会がおとずれたかんじでね。で、ただお互いの曲に入るだけじゃなく、可能なら後に残るものを一緒に作りたい、というオファーをしたんです。

──新曲作りはどのように?
良一郎:ボクが作る曲はメロディアスなものが多いんで、今回は弟が考えました。
健一:MIYAVIさんをイメージしたフレーズを送っただけなんですけどね。それをどのくらいまで膨らませてくれるのか、楽しみにして。そしたら歌まで載っかって返ってきました。
MIYAVI:三味線=伝統みたいな尾ひれは無しで、ヒップで衝動的なものにしたかった。リリックには、三味線のベンベンっていう音をBAN、BANって言葉で表現して“BAN BAN 踊れ”っていうフレーズを入れてみました。
健一:あの部分は印象的だった。最初に送らせてもらったフレーズの勢いが象徴的に出ているかんじがして。
MIYAVI:三味線の音自体がホップ、跳ねてるじゃないですか? それこそヒップでホップ。それこそ最初に実際、世の中に登場したときはそういうものだったと思うし。ファンキーで、パーカッシブで。
健一:ボクらも2人しかいないからドラムとかの楽器も想像させるような弾き方、してるしね。

──ライヴのアンコールはMIYAVIさんの代表曲「WHAT’S MY NAME?」の共演でしたね。
MIYAVI:あの曲の新しいコーラスの部分はもともと、三味線をイメージして作ったんですよ。だから今回、吉田兄弟さんと一緒にやって、あのバージョンがようやく完成した気がしましたね。
良一郎・健一:おおー!!
健一:「WHAT’S MY NAME?」は三味線的にはギリギリのスピードで、練習してたら手首をやっちゃったんですけどね(笑)。
MIYAVI:そうなんだ、すみません(笑)。お兄ちゃんにマッサージしてもらってください。
健一:(ライヴでMIYAVIが「一緒に住んでないんですか?」と振っていたのを受けて)一緒に住んでないんでダメ(笑)。
──曲のキーもかなり高かったようですね。
良一郎:三味線としてはギリギリの高さで、リハーサルでは弦が切れました(笑)。
健一:テンポもキーもギリギリ(笑)。だからこそおもしろかった、っていうのもありましたけどね。








