【ライブレポート】Chanty、7周年記念日の無観客配信ライブ「そこにいてくれてありがとう」

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7周年を迎えたChantyが、TSUTAYA O-WESTにて<Chanty 7th Anniversary oneman『Chantyの世界へようこそ』>を無観客配信ライブとして開催した。

◆ライブ画像

『Chantyの世界へようこそ』の公演タイトルとともに、椅子に腰かける芥(Vo)の姿が画面に浮かび上がる。そのままバンドインすると、1曲目は「世界に見捨てられてもきっと音は鳴り止まない」。

“世界に裏切られてもきっと音は裏切らない──”世界が大きく変わったこの1年の間に味わった様々な感情が、芥の声、そして白(G)、野中 拓(B)、成人(Dr)の一音一音に掬い上げられるような感覚。文字通り“Chantyの世界”へ手を引かれていく、そんな温かい幕開けだった。


「2020年9月16日、7th Anniversary oneman『Chantyの世界へようこそ』始めます。」の芥の言葉で「白光」へ。さらに「不機嫌」へと早々に激しさの滲む楽曲が続き、いよいよライブが始まったんだ!という実感が増してくる。

「どんだけ今日が大切だったことか」と芥。配信という形であれ、7周年の記念の日にライブを届けられたことを喜ぶとともに、「絶対に、縛り付けて離さないからな」と、同じようにこの日を心待ちにしてくれたファンへの独占欲を剥き出しに「貴方だけを壊して飾ってみたい」、さらに「ミツケタ」と送り、Chantyなりの屈折した愛情表現が続く。

ゆらゆらと漂う様に始まったかと思えば、鋭く仕掛ける「ソラヨミ」。そして芥がギターを担ぎ、成人へ一言を仰ぐと「ファントムミュージック」が始まった。野中も文字にならない雄叫びを上げ、アグレッシブに駆け上がる。拡声器を通したような芥の歌にキメの多い楽曲は新しさを感じるものの、サビに向かうにつれてどこか懐かしい味のする1曲。そこからさらに攻め立てるように始まった「m.o.b.」と、この3曲では調教されるかの如く、Chantyの多様な攻撃性をありありと見せつけられた。


正直、ライブ感のある楽曲ほど、やはりその場にいるような温度は感じられないのではと始まる前には思ってしまったが、会場にいたら見逃してしまいそうな、全身で歌い演奏するメンバーの一瞬一瞬がソロカットで織り込まれると臨場感がどんどん増していき、会場の熱気やスモークまで感じられるような気がしてくる。

一呼吸置くと、ステージ中央に座り込みぽつりぽつりと言葉を紡ぎだす芥。「天翔る」で“今日は雨だったのかな?”と歌詞にならって空模様に想いを馳せては、雨音が鳴り響く中始まった「雨傘」で、雨の日にしか見ることのできない優しい景色を歌う。

雨宿りを終えると、続く「スライドショー」はサビで一気に開けていく爽快なギターロックサウンドが心地いい。さらにここでまだ名もない新曲を披露。疾走感はありながらも少し捻くれたChantyらしさの滲む楽曲は、ギターソロを始めとする白の軽快な演奏も印象的だった。

現体制のライブの方が圧倒的に見ている回数は少ないはずなのに、最初から違和感なくむしろずっと前からそこにいたかのような白の音は、彼のまっすぐな人柄が見えるからだろうか、改めて一緒に歩み始めたのが彼で本当に良かったと心から思わせてくれる。

「O-WESTにこだわってきて、もう入りきらないくらい収まりきらないくらい(の動員)になっても、もしくはこの会場に1人でも、この場所で周年やるって、初めてWEST立った時に言ったような気がするんですよ。ところがどっこい。何の神様のいたずらか、0人ですよ、今。この会場にいてくれるのは。でも本当に、今日会場作ってくれて、このステージ作ってくれて、配信も手伝ってくれたり、照明作ってくれたり音作ってくれたり会場貸してくれたりチケット売ってくれたり、色んな人が動いて、色んな人が僕らっていうiPodみたいなやつですね、僕らだけだと音聞こえないんですけど、ここにいるプロフェッショナルの人たちが、そこにねヘッドホンみたいなの繋いで君たちの前まで届けてくれてるわけですよ。すっげえことですわ。その結果、この周年っていう僕らにとって大切な1日を、今まではなかなか足を運べなかったという人達にも届けることができました。できれば、今年だけにしたいけど、すげえスペシャルな1日をありがとうございます。見守ってくれててありがとうね」

「来年に向かってっていうと気は早いかもしれないけど、次会える時間、その場所に向かって、次の曲届けます」と「「C」」、そして「おとなりさん」へ。無観客であることも忘れさせられるようにポップなナンバーが続くと、その場にいるかのように、またメンバーにもはしゃぐ観客の姿が見えているかのように思えてしまう瞬間が何度もあった。


「そこにいてくれてありがとう」本編の最後を飾ったのは「フライト」。ライブ冒頭ではChantyの音楽に救われている人がたくさんいるんだろうなと感じていたが、ライブが進むにつれてメンバーもまた、今は画面の向こう側にいるたくさんのファンに支えられ、救われてここに立っているのだと思わずにいられなかった。

本編が終了すると、メンバーが順々に7周年の記念Tシャツに着替えに戻り、その間にはゆるゆると和やかなフリートークが展開された。「せっかくだから自主的にアンコールを行おうと」と芥。アンコールの声が聞こえない今日は自らアンコールを行うスタイルだそう。

「改めて寂しいなと思って。スペシャルな周年を迎えさせてもらって、でも来年もこれっていうのは切ないから、また逢えたらいいなと思ってます。今日は、改めてどうもありがとうございました」という言葉に続いて、「求めてたね、我々。反応から何から」とメンバーに問いかける。

バンドにとっても様々な変化があった7年という月日の中で、同じ時間を過ごすことが当たり前じゃないことはきっと誰よりも彼らが感じてきたことだろう。そんなChantyが「改めて一緒に過ごしている時間がどんなにかけがえのなかったものなのかっていうのが伝わってきました」と、嚙み締めるように語る姿には胸が熱くなるものがあった。

「言い残したことない?(芥)」
「なんかテレビ番組の中継ライブみたいだね、と思って(白)」
「出たことあるんですか?(芥)」
「いや、ないです(白)」

このようにいつもと変わらないゆるいトークが展開される場面も、Chantyのアンコールならではだ。

「本当に、こんな4人組ですけど、これからも歩いていきたいと思います、10年行っちゃいましょう。それでは、本当に短い時間ではありましたが、あと少しだけ届けたい曲たちがございますので、皆さん、最後まで味わっていってください」

アンコールに持ってきたのは「終わりの始まり」。7年前、全てが始まった曲。聴く度に、Chantyは確実に進化を遂げながらも、良いときも悪いときもその時の感情をありのままに乗せて歌う姿はずっと変わらないと再確認させてくれる。

「最後に1曲だけ送らせてください。」と、アンコールの最後に披露したのは、名前のない楽曲。新曲で締めくくるのは珍しいなと思いつつ、こうした状況の中、またねの約束をするにはこの曲しかなかった。


“明日会えたら何を話そう” そんな約束を続けながら、8年、9年、そして10周年へとまた新たに歩み始めたChanty。最後はいつものライブさながら、ステージに一列に並び「7周年!」の掛け声とともにジャンプし笑顔でステージを後にすると、画面にはスタッフロールが映し出され、Chantyの7周年ライブは幕を閉じた。

観客を入れライブ会場でライブをする、そんな当たり前だったことが不要不急と言われ難しくなってしまった今、この7周年記念ライブの開催もどうなることかと不安になった人も多いのではないだろうか。私もその1人であり、また無観客での配信ライブと聞いたときも、どんなライブになるのかあまり想像できずにいた。

しかしいざ始まると、せわしないカメラワークや、良い意味で荒っぽく生っぽい音がクリアに聴こえてくるのも十二分すぎるくらいにライブ感を味わえて、気付けば手に汗握り画面に食い入ってしまうほど夢中になっていた。また、どこにいてもChantyの音楽を感じられる“配信”だからこそ、より多くの人へと伝わって繋がっているような気がして、心底わくわくした。配信ライブもなかなかに良いものだ。

コロナ禍の今、その場にいるような変わらぬ興奮を味わえたこと、この7周年という記念すべき日を共有できたことは本当に嬉しく、この場所を与えてくれた多くのスタッフには新ためて感謝の気持ちでいっぱいになる。

また、特に次の展開が告知されていたわけでもない今日のライブで、いつも以上に“また会える”とそんな確信が強くなったのは、この先も変わらずに歩みを続けることを4人が公演を通してしっかりと提示くれたからだろう。

今年で7回目となった周年記念ライブは、相も変わらず日常に寄り添い歌ってきたChantyだからこそ出会えた最高にスペシャルな1日だった。
来年はいつもと変わらない日常の中で、声の届く場所で会えますようにと、今は名もなき新曲たちをはじめ、これから4人の見せてくれるChantyの世界に大いに期待を寄せたい。

文◎糸永緒菓子
写真◎INTETSU

配信ライブ情報

2020年9月29日(火)自家製白生誕祭(有料配信ライブ)
~周年のアフタートークとアコラやるよ~
START 20:00 / ¥1,900ツイキャスプレミアにて配信
チケットの購入はこちらまでhttps://twitcasting.tv/chanty_news/shopcart/27065

<しゃらりらりららワンマンツアー>

※各都市ガイドラインに則って開催を予定

2020年10月16日(金)HOLIDAY NEXT NAGOYA
5月23日振替公演

2020年10月18日(日)静岡SUNASH
5月24日振替公演

2020年10月23日(金)福岡DRUM SON
4月24日振替公演

2020年12月16日(水)広島CAVE BE
4月25日振替公演

2020年12月18日(金)大阪RUIDO
5月16日振替公演

2020年12月19日(土)四日市CLUB CHAOS ※公演概要調整中
5月17日振替公演

2020年12月26日(土)新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
4月28日振替公演

2020年12月27日(日)長野JUNK BOX ※公演概要調整中
4月29日振替公演

◆Chanty オフィシャルサイト
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