【レポート】<THE SOLAR BUDOKAN>DAY3、四星球「どちらもタイジ(退治)が必要です!」

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東京・多摩あきがわライブフォレストより、佐藤タイジによる開会宣言の生中継からスタートしたのが、<THE SOLAR BUDOKAN 2020>のDAY3だ。その佐藤タイジの紹介に導かれてDAY3の口火を切ったのは、笑いと涙と熱量で多くのアーティストからも愛される奇想天外なコミックバンド、四星球。映像に中津川公園内特設ステージが映し出された。

◆四星球 画像

オープニング生中継で佐藤タイジが「久しぶりに観た」と語ったほど、収録当日の中津川は土砂降り。ライブ中に「(初出演なので中津川のステージを)イメージしてきたけど、それはまったく意味がなかった」と笑ったりもしていたが、そんなことぐらいでくじけるようなバンドではない。やりすぎぐらいがちょうどいいと言わんばかりに、最高にボルテージの高いステージを見せてくれた。





法被に白ブリーフといういつもの正装で登場した彼らは、まず挨拶代わりの1曲目として、いつも段ボールでライブ小道具を制作するまさやん(G)を讃える楽曲「鋼鉄の段ボーラーまさゆき」を放った。配信だからといって遠慮はない。同日の出演バンドであるストレイテナーを模した段ボールを登場させるわ、「一緒にライブを楽しもう!」といつものようにエアギターを誘い、初っ端から抜群のテンション感でオーディエンスを惹きつけていく。

北島康雄(Vo)が「本能的に駆けずり回る!」と宣言した「クラーク博士と僕」も圧巻。フロントに位置する北島、まさやん、U太(B)が持ち場を離れてあまりにも暴れまわるもんだから、モリス(Dr)が歌をつなぐ場面も飛び出すほどの勢いだった。

楽しくて笑顔がこぼれっぱなしなのに、どうしてか目頭が熱くなる「妖怪泣き笑い」も秀逸。コミックバンドだからといって、決して笑いだけじゃない。いろんな感情を揺さぶるのが四星球だ。加えて、同曲中盤で北島が「思いついた!」と口にした謎かけが印象的だったので、記したい。

「<THE SOLAR BUDOKAN>とかけまして、憎きコロナウイルスと解きます。その心はどちらもタイジ(退治)が必要です!」──北島康雄


あまりにも雨が強すぎて中断を余儀なくされたというライブだが、勢いが転がり続けてそんなことを感じさせない。自粛期間中に完成させたという「ライブハウス音頭」は、ライブハウスに通っている人間なら誰しもが“そうなんだよ!”と膝を打つナンバーだ。歌詞にあるように踏ん張っていこうと強く思わされる。そして、敬愛するフラワーカンパニーズの「深夜高速」へのアンサーソング「早朝高速」を高らかに響かせ、大切に歌った。

ここで北島が、雨の中もずっと笑顔で準備をしてくれていたスタッフへ謝辞を述べ、「それが何よりのメッセージだと思った。どんなに苦しい状況でも笑っていることがいちばん大切」と語ってからの「Mr.Cosmos」は、まさに四星球の真骨頂。曲の途中、北島がヤバイTシャツ屋さんのキャラクターであるタンクトップくんに扮して登場したまではまだ想定内だったが、そこからメンバー全員がステージを降り、来年は<THE SOLAR BUDOKAN>が通常通り開催できるように、と願いを込めながら会場を駆け回るという暴れっぷり。ちなみにストレイテナーもヤバイTシャツ屋さんもDAY3の対バンであり、この時期に対バンがいるということへの嬉しさを爆発させたものだ。




その後は「世明け」「薬草」とショートチューンを連投し、北島が「ちょっと嬉しいから本音を言います。こんな雨の夜にライブさせてもらっておいしかったです(笑)」とおどけてから、四星球というバンドの矜持をどこまでも熱く歌い上げる「コミックバンド」で締めくくり。息継ぎなどなく、最後まで攻めまくった素晴らしき50分。奇想天外なコミックバンドの面目躍如ともいうべき、とにかく人を惹きつける内容だった。

取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎Yasunari Akita

【四星球@中津川公園内特設ステージ セットリスト】

01. 鋼鉄の段ボーラーまさゆき
02. クラーク博士と僕
03. 妖怪泣き笑い
04. ライブハウス音頭
05. 早朝高速
06. Mr.Cosmos
07. 世明け
08. 薬草
09. コミックバンド

【配信第二週目タイムテーブル】

■ハイブリッド型オンラインフェス<THE SOLAR BUDOKAN 2020>

▼DAY3
10月3日(土) 15:00〜21:00
※アーカイブ期間:10月9日(金)23:59まで
出演者:Anly / THE BAWDIES / ComplianS (佐藤タイジ・KenKen) / 藤原さくら / NakamuraEmi / 四星球 / ストレイテナー / Major in Body Bear (Taiwan) / ヤバイTシャツ屋さん
▼DAY4
10月4日(日) 15:00〜21:00
※アーカイブ期間:10月9日(金)23:59まで
出演者:Afro Begue feat. ComplianS / THE BACK HORN / Char / 民謡クルセイダーズ / 仲井戸“CHABO”麗市 / OAU / ROTH BART BARON / 竹原ピストル / 10-FEET
※仲井戸“CHABO”麗市はコメント出演と<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2017>でのSPECIAL SESSIONを配信予定

【チケット】
販売開始:9月9日(水)18:00〜イープラスにて
・1日券:3,000円 (税込)
・1日券 [サポート1000]:4,000円 (税込)
・1日券 [サポート2000]:5,000円 (税込)
https://eplus.jp/sf/live/festival/ntsb


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