【楽器フェア】クラシック音楽ビギナーは、結局何から聴けばいいの?

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クラシック音楽ビギナーは、結局何から聴き始めれば良いのだろう。音楽科出身の筆者にとって、この問題は悩みの種のひとつである。

◆今回紹介した厳選動画集

ロックの歴史は長くて100年ほどだが、クラシック音楽の歴史は紀元前にまで遡る。そのうえ、クラシック音楽におけるジャンルの流行は100年単位で推移するため、「年代ごとに順に聴く」のも大変だ。歴史が長けりゃ当然、作曲家・楽曲の数も滅茶滅茶多くなるわけで。

まあ聴きたいものを聴けばいいんだが、クラシックにおける「聴きたいものを聴け」という言葉は、例えるならラベルも説明も無い数千本のワイン瓶の中から、試飲もせず好みの1本を選ぶようなもんである。しかも、選ぶアナタはワインを飲んだことが無く、自分の好みの味すらわからない。たまたま引き当てたワインが好みの味だったら良いものの、そうでなければアナタはワインそのものが嫌いになってしまうかもしれない。

そこでこちらのコラムでは、クラシック音楽における各時代ごとの特色や留意点、初めての演奏会の選び方などについて、厳選した演奏動画を添えつつ、ビギナー向けガイドを作って行きたいと思う。専門用語は極力排除しているので、安心してお読みいただきたい。

2020年に逝去されたカプースチンの逸品。珍しい視点の映像

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■そもそもクラシック音楽って何よ

クラシック音楽=西洋の教会音楽をルーツに持つ音楽
・宗教文化、貴族文化から生まれた芸術
・共通の理論に従って作曲される
・原則として楽譜がある
・作曲家が時代やジャンルを作る
※以上の定義に基づき、存命する作曲家でも「クラシックの作曲家」と分類される

現在の日本の音楽は「ドレミファソラシド」の7音音階を使って作曲されているが、西洋文化の流入以前は5音音階が主で、かつ「伴奏とメロディ」「ハーモニー」という概念も希薄だった。日本音楽はこの100年ほどで急速に発展しており、現在も進化の途上にある。

ちなみに、お正月になると流れる尺八と琴の曲「春の海」は、古典的な雰囲気だが西洋的な音楽理論に基づいて作曲されているので「洋楽(日本古来の音楽を“邦楽”としたときの対義語としての“洋楽”)」と分類される。実はこの曲、作曲されてから100年も経ってない。

三橋貴風の演奏。尺八は縦笛だがフルートの親戚

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■まずクラシックって「何」を聴くのよ

ロックを聴くときは「演奏者(ミュージシャン)」が主体となるが、クラシックでは「作曲家」が主体となる。もちろん各自に推し演奏家や推し楽団はいるが、どちらかというと「今度あそこで作曲家Aの曲やるんだ、聴きに行こう」のほうが強いように思う。

クラシック音楽は基本的に「楽譜主義」であり、ポップスやロックほど演奏家の個性が出ないので、慣れないうちは「推し作曲家」「推し曲」探しをして、「曲を楽しむ」ほうが聴きやすい。推し作曲家の好きな曲を見つけ、複数の演奏を聴き比べているうちに、指揮者や演奏者による個性が聴き分けられるようになり、推し楽団や推し演奏家も見つけられる。

なお、「私の好きなバンドは作曲家Aの影響を受けてるらしいから、とりあえず作曲家Aの作品を聴いてみよう!」は、あまりオススメできない聴き方だ。なぜなら一口に「作曲家Aからの影響」と言っても、

1.メロディをそのまま引用してる
2.作曲家の精神性(人物)に影響されてる
3.曲の起承転結を真似てる
4.同じ音楽理論を使ってる
5.和声進行・展開を引用してる
6.その時代の演奏技法や流行を取り入れてる

などなど、様々な「影響パターン」があるので、それがわからないまま作曲家Aの曲を聴いても「よくわからん」で終わってしまう。

影響パターンがわかっていたとしても、それが4、5、6のパターンだった場合、素人耳には聞き取れない。というか玄人耳にも怪しい。なので、ビギナーにはまず「予備知識をもとに、推し作曲家を探す」方法をオススメしたい。

イエスはドビュッシーの影響を受けてそう

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■演奏形態について

なんとなくイメージできるけど、具体的に「どんなの?」って言われると説明しにくい。そんな「管弦楽」「吹奏楽」みたいな言葉についての解説。覚えておくと、突然クイズ番組に出演することになったときに便利だ。

※合奏・合唱……1パートふたり以上。
※重奏・重唱……1パートひとり。

・管弦楽(オーケストラ)
文字通り管楽器+弦楽器の形態。実は「楽器Aは必ず〇人」みたいな決まりが曖昧で、曲によって楽器構成や人数が変わる。楽器構成が変われば音の雰囲気も変わるので、「なんか想像と違う」とならないため、事前に構成を確認しておくことをオススメする。
演奏人数に上限が無いので、フルオーケストラに合唱隊を3つ加え、1000人くらいで演奏する曲を作ったマーラーという猛者もいる。

サムネのインパクトが絶大。実際は800人くらいで演奏できるらしい。多いわ

・吹奏楽
言わずと知れた吹奏楽。弦楽器の代わりにクラリネット、フルートの数を増やし、サックスが入り、低音管楽器の出番が大幅に増える。管弦楽と比較して楽器構成が固定されており、演奏楽曲はオリジナルからポップスまで多彩な傾向。
唯一の弦楽器としてコントラバスやエレキベースが入るが、これはポップス曲の編曲版を吹く際、原曲のベースラインをそのまま移植されてしまったチューバ吹きが窒息しないために助っ人として入れている(※嘘です)。

凛とした神聖さに背筋が伸びる、「日本の美」を凝縮した傑作

・弦楽合奏
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのみで構成されるアンサンブルのこと。弦楽四重奏が多く、五重奏以上は数字が増えるごとに珍しくなる傾向。管楽器が入らなければ「弦楽合奏」なので、20人くらいいたり、打楽器やピアノが入ったりもする。
また、「弦楽四重奏」といっても「ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスがひとりずつ」ではなく、「ヴァイオリン×2、ヴィオラ×1、チェロ×1」が基本形なことに留意。

厳冬の空気を纏う、風格と気品を兼ね備えた作品

・木管アンサンブル
木管楽器(笛類)によるアンサンブル。木管楽器は楽器ごとに音を出す仕組みや構造が異なっており、音の個性が強いので、「フルート三重奏」「サックス五重奏」といった同種の楽器を重ねるものが多い。
別種の木管楽器を組み合わせた演奏の際には、楽器ごとの個性を上手く融合させるために、ホルンやコントラバスといった助っ人を中和役として入れることもある。

真ん中の「4」の字型の楽器もフルート。ヘアピン状の楽器はバスフルート

・金管アンサンブル
金管楽器(ラッパ類)によるアンサンブル。金管楽器は音を出す仕組みが基本的に一緒かつ、木管楽器と比較して各楽器の音域が狭いので、多種の楽器を組み合わせることが多い。

遠隔アンサンブル。この曲は人気が高く、コンテストだと1開催あたり10回くらい聞ける

・打楽器アンサンブル
文字通り打楽器によるアンサンブル。2台マリンバ(木琴)からドラム軍団、和太鼓、果ては東南アジアの民族音楽“ガムラン”まで全部「打楽器アンサンブル」。

打楽器アンサンブルは新しい曲が多く、タイトルや曲調が派手でカッコイイ

・協奏曲
基本的には「ソロ奏者+大規模合奏」という形態だが、「小規模アンサンブル+大規模合奏」というパターン(合奏協奏曲)もあり、さらには「オーケストラに座っている奏者、ひとりひとりがソロ奏者です」という特殊パターンまである。

チューバは比較的若い楽器なので協奏曲の数は少ないが、面白い曲が多い

・ピアノアンサンブル
ひとり以上で弾くピアノ。「〇台△手」と書き表される。
1台4手……ピアノ×1、奏者×2(連弾)
2台4手……ピアノ×2、奏者×2
2台8手……ピアノ×2、奏者×4
※上記以外のパターンもアリ

有名な「ハンガリー舞曲」の連弾版。様々な楽器で演奏されている

ビギナーにオススメなのは「吹奏楽」。古典的なクラシック音楽とポップスの最新ヒット曲、ジャズや行進曲が同じ演奏会で聴けるのは、吹奏楽の大きな特徴だ。また、吹奏楽は曲が派手かつ比較的短い(管弦楽だと1曲30分で「短め」になる)ので、集中力も途切れにくい。

管弦楽に初挑戦する際には、曲を下調べしておくか、「ビギナー向け」と銘打たれているものから聴くと、有名曲の有名部分を抜粋演奏してくれたり、楽曲の解説を細かく入れてくれたり、楽器を紹介してくれたりする。

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■各時代区分の特徴等

クラシックの歴史は基本的に6時代で、各時代にハッキリした傾向がある。そのためクラシック好きたちは「〇〇時代の音楽が好き」というのをそれぞれ持っている。名称的には時代区分だけど、実質的には「ジャンル」に近い意味。ちなみに「世界最古の曲」と検索すると約2000年前のメロディが聴ける。

【中世・ルネサンス】
聴きやすさ:☆☆☆☆☆
むずかしさ:☆☆
演奏会:少ない
グレゴリオ聖歌~バロックに至るまでの間の音楽。現代のポップスに繋がるコード進行が確立されるより前の音楽なので、現代人が聞くと逆に斬新に聞こえる。遊び心にあふれた曲も多く、擬音表現や変拍子も見られる。

[留意点]
演奏会が少なく、音源も見つけにくい。楽器や作曲技法は発達途上の段階で、音楽は小ざっぱりとした印象があり、現代人には曲ごとの振れ幅や曲の展開が小さく感じられるかもしれない。

[こんな人にオススメ]
・合唱曲が好き(※合唱曲・声楽曲が多く現存しているため)
・民俗音楽っぽい素朴かつ壮麗なゲームのBGMに惹かれる
・サウンドに“虚無感”や“空間”のある曲が好き

男性が裏声で歌う古典的な声楽アンサンブル。古いのに斬新に聞こえる作品

【バロック】
聴きやすさ:☆☆☆☆☆
むずかしさ:☆☆☆
演奏会:比較的多い
初期と後期で雰囲気が変わるものの、複数のメロディが幾何学的に絡み合う物静かな音楽が特徴。宮廷音楽が発達した時代で、雅な感じに満ちている。リコーダーやチェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバといった楽器の響きも楽しい。

[留意点]
あまり劇的な展開を求めない時代であり、良く言えば整然とした音楽だが、悪く言えば退屈な音楽でもある。また、「メロディ+伴奏」ではなく「メロディ+メロディ」な時代なので、それぞれの旋律を同時に聞き取れるひとのほうがより楽しめる。

[こんな人にオススメ]
・横になめらかに流れる音楽が好き
・熱血系の音楽より落ち着いた音楽が好き
・音楽を聴くときはアンサンブルの絡み・掛け合いを聴く派

リコーダーとアーチリュートのいる合奏。ヴァイオリン属の弓の持ち方も現在と違う

【古典派】
聴きやすさ:☆☆☆☆☆
むずかしさ:☆☆☆
演奏会:とても多い
多くの日本人が「いわゆるクラシック音楽」としてイメージするのはだいたい古典派。優雅かつ華やかで知的、そして明快な音楽が特徴。中世、バロック音楽と比べて作品の幅も広く、現代のポップスに繋がる要素も多数持っている。

[留意点]
明快ではあるのだが、作曲理論が確立された時期でもあり、様式美的な曲が好まれている。「安眠クラシックCD」には古典派の曲が多く使われていることにも注意。また、楽器は完成段階まで至っておらず、現代の作品よりやや音域が狭い。

[こんな人にオススメ]
・いかにもクラシック音楽らしい曲を聴きたい
・様式美の中に光る個性に魅力を感じる
・音楽を聴くときは何よりメロディを聴く派

モーツァルトの作品。オーケストラに低音楽器が少なく、華やかで明るい

【ロマン派】
聴きやすさ:☆☆☆
むずかしさ:☆☆☆☆
演奏会:とても多い
管楽器が飛躍的に進化し、オーケストラが人数・音量ともに巨大化。表現できるものが増えたため、作曲家ごと・国ごとの個性もハッキリ出るようになり、雄大でロマンチックな楽曲が数多く作曲されている。この頃にはピアノも現代の形となり、現在も「難曲」として知られる作品が出現したため、聴く機会がとても多い。コード進行も現代的なものとなる。

[留意点]
豪華絢爛で楽しい時代だが、同時に飽和も進み、楽曲は長大化。「演奏時間1時間もあるけど、有名な部分はトータル5分くらい」「曲が盛り上がるのは30分すぎてから」という感じの曲も多く出てくる。また、教科書的な音楽理論からの離脱はそこまで進んでおらず、ハーモニーは意外と小綺麗にまとまっている。

[こんな人にオススメ]
・オーケストラを使った壮大な映画音楽に心惹かれる
・神話や物語をモチーフとした骨太な作品が好き
・クイーンの曲みたいなクラシック音楽を聴きたい

オペラ『さまよえるオランダ人』より。低音楽器が派手に鳴らしてる。全部聴くと2時間超

【近現代】
聴きやすさ:☆☆☆
むずかしさ:☆☆☆☆☆
演奏会:比較的少ない
素人耳にも「個性」を感じやすい自由な時代の到来。面白いハーモニーが多用されるようになり、エモい美メロや、鼓膜を裂くように激しい表現が出現。オーケストラの使い方の幅も広がり、楽器を増やしてみたり、人数を減らしてみたり、珍しい楽器を使ってみたりと面白い。民俗音楽やジャズ、ポップス、ロック等の要素も取り入れられ、「理性」ではなく「感情」「直感」「感覚」で楽しめる音楽が増える。

[留意点]
良く言えば「面白くて斬新」、悪く言えば「複雑怪奇」。美メロが多い一方、「これ音楽なの?適当に弾いてるだけじゃないの?」みたいな作品も多い。「いかにもクラシック音楽らしい作品を聴きたい」「実験音楽的なものは苦手」という方にはあまりお勧めできない。

[こんな人にオススメ]
・クラシック音楽の退屈なイメージを変える曲と出会いたい
・野蛮なほどの激しさや泣きメロに心惹かれる
・実験音楽、前衛音楽に興味がある

『クープランの墓』はピアノ版が有名だが、管弦楽版の美しさも格別


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■どう選べば良いか

1.直感的に気になる〇〇時代や〇〇派を選ぶ
2.「(時代名)+作曲家」で検索
3.なんとなく気になる作曲家を選ぶ
4.「(作曲家名)+代表曲」で検索
5.気になるタイトルの曲を聴いてみる
※考えるのが面倒だったら、テーマや時代ごとに作られたオムニバスCDを聴くのもアリ。

作曲家の名前を調べると、大概何やら小難しいことが書いてある。だが、知らない専門用語は全部読み飛ばして構わない。「なんとなくカッコ良さそう」でOKだ。「顔が好き」「名前が好き」「生い立ちに惹かれる」「二つ名がカッコイイ」で聴き始めるのも面白い。「そんなので良いの?」って感じだが、そんなので良い。

曲を選ぶときも、「タイトル的にカッコ良さそう」で選んで良い。たまにタイトルをつけず、通し番号だけにしている作曲家もいるが、有名なものには曲のイメージからつけられた愛称があるので、それを調べてみると良い。ちなみにショパンの作品の「タイトル」として知られているものは、大体愛称である。

また、組曲だったり楽章が分かれていたりする場合、いきなり全曲丸ごと聴く必要は無い。たとえばベルリオーズの『幻想交響曲』は総演奏時間50分くらいあるが、第4楽章「断頭台への行進」だけなら4分程度だ。これを聴いて「なんか面白そうな曲じゃん?」って思ったら、フルアルバムを聴くつもりで全部聞けば良い(でも個人的には、ちょっと長いけど第5楽章「魔女の夜宴の夢」を聴いてほしい)。

この曲は作曲家の失恋経験から作られたらしい。いつの時代も変わらないものである

曲の個別解説がある場合、読んでおいて損は無い。特に1曲中に楽章が幾つもあったり、物語がモチーフとなっている曲は、専門用語だらけでよくわからなくても、読めば賢くなった気分になれる。また、「このメロディはコレをイメージしてるよ!」「このメロディは〇〇のパロディだよ!」というのがわかると、聴いてて楽しい。

管弦楽では1曲数十分もある作品が多いので、「集中して聴かなくちゃ」と思う必要は無い。「ながら聴き」して、「ああ、このメロディ好きだなあ。他も流してみるか」って感じからスタートするのがオススメだ。作業の手が止まるほど好きな曲が見つかったら、その曲の音源を聴き漁ると良い。「ながら聴き」には否定的な意見もあるが、どハマりする曲が流れたら、どうせ手は止まる。

演奏会に行くときには、プログラムを見て「〇〇時代の曲が中心だな」「この曲を演奏するんだな」を確認し、自分の好みと合いそうなときにチケットを買うと良い。市民吹奏楽団の定期演奏会などでは、団員(一般人)の目線で選ばれた多種多様な曲が演奏されるので、曲目を気にしなくても面白いことがある。

演奏家で選ぶときは、「今回はこの人の得意な作曲家を演奏するのか」「このひとはバッハ(バロック)の専門家らしいが、今回はショパン(ロマン派)を弾くのか。どうなるんだろう?」という感じ。事前に別の演奏家のプレイを幾つか見ておくと、「そのひと独自の表現」がわかって面白いかもしれない。「テンポ全然違う!」「強弱表現面白い!」となったらこっちのものである。

身近に詳しい人がいた場合、そのひとに見繕ってもらうのが一番だ。解説やトリビアがあったとき、クラシック音楽は滅茶苦茶楽しくなる。

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クラシック音楽を楽しむコツは「勉強しようと思わない」ことである。面白くない曲は面白くない、で良い。音楽は音楽。頭を良くしたり、心を癒したりする魔法の薬ではない。「ちょっと新規開拓してみよう」「自分の好みに合うクラシックを探してみよう」で聴いてみて、好きなものがあれば演奏会に足を運ぶ。クラシックとの距離感は、そんな感じで良いのだ。

そもそもクラシック音楽には「難しいもの」というイメージがつきすぎている。ちょっと調べれば専門用語のオンパレードだし、専門家の話も小難しいし。それを読んだり、世間で評価されている著名曲を退屈に感じてしまうと、「これがわかんなきゃ聴いても微妙なのかな?」「クラシックって自分には合わないのかな?」と思ってしまう。

でも本当は、ポップスやロックと同じで、難しいこと考えず自分に合うものを楽しく聴くのが一番なのだ。難しいことは専門家に任せて、ポップスを聴くのと同じ気持ちで、クラシックを聴いてもらいたい。試食をするつもりで聴き漁ってほしい。どんな聴き方をしたって良い。あなたが「好きなクラシック音楽」と出会えることを祈っている。

文◎安藤さやか(BARKS編集部)

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