コム・トゥルーズ、過去の未発表音源やレア音源をまとめた『In Decay,Too』12月4日リリース決定&先行SG「False Ascendancy」公開

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ヴェイパーウェイヴにも共振する、シンセ・ウェイヴ〜スローモーション・ファンクの重要人物、コム・トゥルーズの過去の未発表音源やレア音源がまたも発掘された。

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2014年にリリースされた音源集『In Decay』の第二弾となる『In Decay,Too』がリリース決定し、先行ファースト・シングルとして「False Ascendancy」が公開された。


かつては「ボーズ・オブ・カナダが80年代にタイムスリップしたよう」と形容された、反復を駆使した独特のレトロ・フューチャー感に満ちたロボティックなグルーヴのメロディックなビート・ミュージック、いわゆる「Com Truise節」が終始炸裂する。Tychoなど様々なアーティストへ多大な影響を与えてきた片鱗が存分に垣間見られるエレクトロニック・ミュージックのリスナー必携の間違いない作品だ。

NY出身で現在はLAを拠点に活動している、セス・ヘイリーによるプロジェクト、コム・トゥルーズ(Com Truise:トム・クルーズの頭文字を入れ替えたもの)の2017年の傑作『Iteration』、そして昨年これまでのサウンドとはやや異なるヒューマニックな印象のミニ・アルバム『Persuasion System』を発表し、新作フル・アルバムが待たれる中、2014年にリリースされた未発表音源やレア音源集『『In Decay』の第二弾である『In Decay,Too』がリリース決定。

ヴェイパーウェイヴの総本山的レーベルであったAMDISCS(現イヴ・トゥーモアのTeams名義のデビュー作もリリース)からリリースしたEP「Cyanide Sisters」(後にGhostlyからフィジカル含めて再リリース)が話題となり(Pitchhforkでは8点獲得)、2011年にリリースしたデビュー・フル・アルバム『Galactic Melt』でみせたレトロかつノスタルジックなコズミック・シンセ・サウンドは「ボーズ・オブ・カナダが80年代にタイムスリップしたよう」と形容されるなど各所で絶賛され、Daft Punkのリミックス集にも参加した現代エレクトロニック・ミュージック・シーンのキーマンのひとりの、その才気の片鱗が如何なく収録されている。

本作ではデジタル・オーディオ・ワークステーションを切り替え、自分のサウンドのパレットを作り直し、新たな試みをみせている。これにより、より直接的な外部環境のトーンを反映したプロセスが可能になった。メランコリーと楽観主義という二元性に加え、夜空へ溶け込んでいくような幻想的な世界観を構築。重層的なシンセで浮かび上がるような「Zeta」始まり、続く「Compress-Fuse」では、トレードマークであるシンセラインと深くて不吉なローエンドのベース・スタブを使ったロボティック・グルーヴを聴かせてくれる。ドラム・パターンとサイレンのような鍵盤が迷路のように入り組んだ「False Ascendancy」で聴き手を否応なしに引き込み、「Constant Fracture」ではシンセとビートが乱れ飛びぶつかり合う。このトラックじわじわとタメを作るように展開していき、後半劇的な連打でピークに到達し、フェードアウト。そしてビートレスで瞑想的な「Trajectory」で幕を閉じる。

もちろんレトロで独特のメロディ、ファンキーで図太いリズム、ロボティックなグルーヴ、朧げなノスタルジアなどCom Truise節は満載で、オリジナル・アルバムと言っても遜色のない圧倒的サウンドと言えるだろう。


『 In Decay,Too』

2020年12月4日(金)リリース
PLANCHA / Ghostly International
ARTPL-146 2,200円+税
※日本独自CD化

■TRACK LIST:
01. Moon View
02. Horizon
03. Mirror
04. Woven
05. Rain
06. Star Gazing

◆コム・トゥルーズ オフィシャルサイト
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